二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: SKETDANCE 二次 ( No.32 )
日時: 2012/10/06 20:02
名前: ぴーち ◆gZYpD2nS.I (ID: DqYpyOBj)  

*相合い傘②*
†ヒメコ視点†

 アタシらは早めに帰るゆうことで、下駄箱に居る。

バンッ×2

「ほら入れよ」

傘を広げたボッスンが促す。
 …………複雑やわぁ…。いやいや、これは傘を忘れてしもて、仕方なく入るだけや。深い意味はない。決して。
 アタシはやや不自然な動きをしながらも、ボッスンと肩を並べた。

『それじゃあまた明日』

「おう、またな」

「ほ、ほな…」

スイッチと別れて、ボッスンと2人きりになった。
 どきどきどきどきどきどき————

 早っ!?いやいやいや、こんな早い鼓動聞いたんは生まれて初めてや…。
 アカン、口から心臓出てきそうや…。これボッスンに聞こえとるんとちゃう?

「………………」

えぇ〜??何で?何でそない普通で居られるん?男女やで?少なくとも乙女の方は意識しとるんやで?ホンマ、僧なんやなコイツ。

「——い、おいヒメコ!」

「はいぃ!?何でございましょ!?」

アタシはいつの間にかボッスンに話しかけられていたようやった。全っ然気づかへんかった…。

「な、なんだお前ェ、何語だよ…」

「ええから早よ要件言えや!」

向かい合ったまま黙ってもうたら赤うなってしまう!

「いや、お前離れすぎて肩濡れてんじゃねぇか。もっとこっち来いよ」

「何セクハラしとんねん赤ツノチリ毛虫!!」

アタシが大声を出した途端、周りに居った人たちは一斉にアタシらを見た。

「ちょ、大声でンなこと言うんじゃねーよ!!てゆか虫!?俺虫なの!?」

そんなことを嘆くボッスンは置いておくとして…。
 確かにちょっと遠い距離感を保っておったため、肩が濡れてしもた。
 …………しゃーない…これはしゃーないことなんや!!

「……………………」

うわ、ごっつ緊張する!!何、何やの?この状況?何でこないなことになっとるん!?
 アタシはボッスンの方をまた見た。————あくびをしとった。
 ちょおホンマに何も感じないんか!?……てゆか、何かボッスンの顔って結構整ってへん?何や、ごっつカッコよく見えるんやけど…。
…………て!?アタシ何言うとんのやろ!?いや実際には言うてへんけども!

「……何だよ、人の顔ガン見して。何か付いてんのか?」

「はぁぁ!?だ、誰がアンタみたいなブッサイクな顔なんか見んねん!あり得へんわ。自意識過剰なんちゃう?」

「えぇ!?何でそこまで言うの?泣くよ?俺泣いちゃうよ!?」

「知らんわそんなん!勝手に泣いとれ!!」

…………自宅までの距離はまだまだ遠いようやった…。