二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.121 )
日時: 2012/12/23 22:51
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: 4HUso7p7)
参照: 第四篇/Dichroite Pendant (いつか役に立つ何か)

 「っとと、こんな思い出話してる場合じゃないんだったね。サムス姐さんはちょっと手伝いを頼むよ。それと小夜子嬢はそうだね、そろそろファイターの皆様方が帰ってくるだろうと思うから、事情を説明してやってくれないかい。メンバーの大黒柱たるマスターがこれじゃ、子供軍団がパニくるだろうしさ」
 「了解」
 「あいあいさー。あ、そうだドクター。何でもないことなんですけど」
 何だい、と鞄から面妖な道具達を引っ張り出しながら聞き返すドクターへ、私は今日の昼からずっと気になっていたことを口に出してみた。
 「マリオとドクターの続柄(つづきがら)って一体」
 「続柄?」
 ドクターは妙なものを見る目。しかし、声の調子には出さない。
 「うーん……そうだな、『生き別れの兄弟』って言うのが一番正確なのかな。ま、君が考えてるであろう物騒なものじゃないよ。保障する。……いやさ、実は僕もよく分かってないんだよ。物心付いたときにはもうご両親とも天にお召しになられてたわけだし、そもそもあの二人と会ったのもスマブラ結成が初めてだから」
 何時もと変わらない口調に言葉。しかし、易々と立ち入ってはならない領域に踏み込んだと言うことは分かる。顔を見るに怒ってはいなさそうだが、後ろ姿が何処となく寂しそうで、謝らずにはおれなかった。
 「あの、ごめんなさい」
 「気にするなよ、僕も気にしてないから。命と兄弟があるだけ、僕は人より幸せだ」
 ふふふ、とドクターは愉快げに一笑。
 空気の気まずさに耐えられず、リビングから去ろうとした所で、入り口の開く音が広いリビングに響いた。

To be continued...

キャラクターの過去に触れるのはマズいかしら、と思いつつやってみたかったマリオブラザーズの家族の話。
あの人達には明確な家族設定がほとんどないので、ちょっとくらい無理してもいいんじゃないかとか思った次第です。