二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.138 )
日時: 2013/01/06 08:48
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: 4HUso7p7)
参照: 第五篇/Fight after Supper (虚像は実像を越え得る)

 私には一瞥もくれず、半ば意地になって大喧嘩している二人の所に走っていきながら、私はまだまだ冷静な頭の片隅で、考えを巡らせる。
 屋敷の床はフローリング張り。初撃にぶっ放されたファルコンパンチでファルコンの服は焦げており、床もハヤブサの形に黒こげている。ファルコの放つブラスターの一発は、床を焦がす程度の熱と、椅子の足を一本破壊するだけの威力を持っているようだ。
 「何だテメエはァッ!」
 言いながら放たれるエネルギー弾の連射を緊急回避でかわし、とりあえずダッシュ攻撃の足払い。体勢を崩させたところで一旦標的を変え、ファルコに殴りかかろうとしたファルコンに横強攻撃の中段蹴りを当てておく。そして、追撃が来る前に緊急回避で退却、間を取って再びの思考タイム。
 マリオの攻撃で威力が高いのは主にファイア系なのだが、ファルコンパンチで自身も床もダメージを負っている以上、ファイアボールなんか撃ったら確実に火事だろう。メンバーの怪我やら何やらも考えて、ファイア系統の技は封印したほうがよさげだ。
 「ドゥラァァアアッ!」
 私が二人を蹴り付けたことで、向こうの意識はこっちに向いた。
 連射されるブラスターを回避と小ジャンプとで避けつつ、炎を纏った捨て身のパンチやキックも最小限の移動でかわす。そのままブラスターをもう一丁出そうとしたファルコに向かって走り、殴りつけて蹴り上げ、新たに出した一丁は採光窓辺りまで軽く飛ばしておいた。その距離実に三十メートル。どんな脚力なんだマリオよ。
 なんて思いながら後ろ緊急回避で距離を取り、追撃の光弾をマントで跳ね返す。そこに間髪容れずファルコンが飛び掛ってきたので、真横にケリを入れて遠めに。勢いあまって大黒柱に思いっきりぶち当ててしまったけれども、ファルコンのほうは受身をうまく取ったようで、そうダメージは大きくなさそうだ。
 一方でファルコはと言うと、跳ね返された弾丸を顔面に貰い、床の上で大の字になっていた。ゲームの中ではあまり威力の高くない、それこそソーメンみたいなあの弾も、画面から出てくれば強烈な兵器。床を焦がすような一撃を真正面から喰らって無事なわけはないか。
 「こンの野郎……舐めたマネしやがって……!」
 しばしの気絶から目覚めたファルコは、堪忍袋が爆裂してしまった様子。クチバシのすぐ上を押さえながら立ち上がり、蒼い顔に青筋を浮かべてブラスターを構えてくる。私は先手必勝とばかりスティックを上に弾き、まだ準備の整わないファルコの懐に突っ込んで、小ジャンプから思いっきり顔面を蹴り上げた。
 「ぶごァっ」
 断末魔を上げてキジは撃沈。一方の私は華麗に空中ジャンプを決めて着地し、急ぎ『端子』の接続を切って、マリオの肩から降りた。ブラスター弾を避けるときに何発か私が喰らったような気がするのだが、不思議と傷も無ければそれらしいダメージを受けた感覚もない。操作している間、私は無敵なのか。
 ……ほほう。便利機能発見。

 「終わりました、よね?」
 「そう、だね」
 このとき二人同時に、同じ長さで、同じ種類の重い溜息が出たのは、決して打ち合わせなどではない。恐らくはどちらの肩にも、少なくとも私の肩には、ずっしりと疲労がのしかかっている。

To be continued...

小夜子さんのコントロールの腕前はこんな感じ。元々そんなに長くしようと思ってなかったのですごく短いです、ごめんなさいorz
でもファイア系の技を封印した状態でお屋敷にほとんど被害も出さずにファルコンとファルコを相手取る、なんてコトをこの1300文字の中で平然と、しかも3Dスマブラを初見でやってのける小夜子さん、相変わらずのスーパーレディ。

ちなみに、今回マリオさん(小夜子さん)が繰り出した攻撃は
ダッシュ→横強→弱攻撃三連→空中上→横必殺技→横強攻撃→空中上
の順。
生身の人間(?)相手に使ったときを想定しているので、実際のゲームでファルコンとファルコ相手にこのコンボが使えるかどうかは正直謎です。特にファルコのブラスター反射からの追撃は謎。