二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第零章/The Strongest Fighter? ( No.4 )
- 日時: 2012/08/26 15:06
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: x40/.lqv)
- 参照: 第二篇/Nice to meet you. (まずは、「初めまして」から)
「凄い声がしたぜ」
「何かあったのか!?」
「What’s up!?」
「What happened?」
「○▽□×……」
「◎×*@! ◆∵〜!?」
……と、この大騒ぎを聞いたのだろう。右手向こうにあると思しき玄関口が騒がしくなり始める。そして、様々な言葉——流暢な日本語からイタリアなまりの英語から良く分からない言語に叫び声から、そして平面独特のピコピコ音まで、色んな声と音が近づいてきた。
まずい。
日本語を喋ってる人はまだしも、なまった英語なんて聞き取れる自信は皆無だ。それに、恐らくはポケモン勢のであろう声に至っては、最早意思疎通も出来そうにない。どうしたらいいんだ、教えてください。
「あのっ」
助けを求めて、さっきまでマスターハンドが居たところに眼を向ける。ぎょっとした。
あの白い手袋の姿がカケラもない。代わりに、纏った黒いローブをしきりと叩きまくっている、二十歳かそこらくらいの銀髪の男が一人居た。いやさ、イケメンだけど。誰この人。まさかさっきの右手袋ですか。
「嗚呼。私だ、君の言うマスターハンドだ。すまない、あの姿は心底動きにくくて……」
「いやちょっと、そういう問題じゃなくて」
手袋を見慣れてる私からすると違和感が物凄いんだが。ってか、何か変わるのにリアクションを起こさんのか。光るとか、光るとか、光るとか。そして光るとか。まれに「ハ○ーフラァァッシュ!」とか言ったりして。
そういう問題でもねぇよ私。何言ってるんだ。
「あの、あたし、此処の言葉分かんないんですけど」
「そうか、君はあちらの世界の人間だったな。それじゃあ、これ」
そう言って人型になった元手袋が渡してくれたのは、マッチ箱くらいの小さな黒い箱と、付属のカナル型イヤホン。箱の方にはツマミ式のON/OFFスイッチと集音機のような穴だけがあり、感じとしては携帯式のFMラジオみたいな感じか。ひっくり返してみると、ご丁寧にもあのスマブラマークが掘り込んであった。
「これは?」
「翻訳機さ。スイッチをオンにして、イヤホンを耳に掛けておけば、向こうが喋ったものを翻訳してくれる。向こうも同じものをつけてるから、意思の疎通に関しては心配しなくていい。そうだな、君の世界で言う「ホンヤクコンニャク」的な感じじゃないかな」
何でそんなモノ知ってるんだこの人。ドラえもんの道具だぞそれ。
……まあ、神だし、いっか別に。
「さて、そろそろ連中が此処を嗅ぎ付けて来る頃だな。安心したまえ、傍にいようじゃないか」
「ありがとうございます」
彼が居てくれるとは、心強いかぎりだ。それにしてもイケメンだなこのマスターハンド。
To be continued...
マスハンは擬人化するもの。
神はイケメン仕様です。