二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.75 )
日時: 2012/10/21 17:54
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
参照: 第六篇/Secret Reason (棄てられた名前)

 「鏑矢……だったかなあ」
 「あぁ? カブラヤ?」
 流石に狼だけあって耳ざとい。不機嫌そうな顔でブラスターの爪を磨くウルフの隣まで走って戻りながら、私は一応解説を入れておく。くそう、何でこんなものが洋弓の矢に紛れ込んでるんだよう。
 「鏑矢は元々、東洋の戦場で戦いの合図用に作られた矢なんです。だから目立つ音を上げるのは当たり前なんですけど——本来アーチェリーの矢に使う代物じゃありません」
 「じゃあ何だってンなモンが付いてんだ」
 「知るわけないでしょう収納から拾ったモノなのに」
 思わず強い語調で返したその時、彼の眼が剃刀のように細くなった。元々から目つきが悪いのに更に悪くしてどうするんだ。……やっぱりごめんなさい怖いです止めてください。
 「収納ゥ? ゴミ箱の下にある収納だよな?」
 より一層低くなった声で尋ねられる。心が冷えそうな声だ。
 「は、はい」
 「道理で見たことがあると思ったぜ——そりゃーなァ、クレイジーのもんだ」

 思考回路が、一瞬ショート。すぐに修復。
 「えっ? くっ、クレイジーて、破壊神の? 何で此処に?」
 全く想定外の返事に、思わず声が上ずってしまった。
 おうそーだ、破壊神クレイジーハンドのだ、とウルフは腕組みをしながら吐き捨て、すぐに腕を解き、ブラスターを構えながら問いに答える。サマになった構えから次々に打ち出される緑色の光線は、的の真ん中をほとんどずれもなく撃ち抜いていった。
 ウルフの持っているこの銃、ブラスターの弾は、ゲーム中だと単発なハズ。だが、どうやら『こっち』だとフォックスの持っているソレと同じように連射が効くらしい。勉強になったわ。

To be continued...

小夜子さんが拾った弓の元所有者は、まさかの破壊神クレイジーだったと言う話。
何でこんな所にあるのか、と言う理由はもう少し先になってから開示します。次回はまた別の話になるので。