二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: デュエル・マスターズ カミカゼ伝 ( No.63 )
日時: 2012/10/17 23:54
名前: タク (ID: 39RfU1Y2)

第七話の続き

 シントはフジに言った。

「どうかな、フジ。持ち主の力に応えれば、リアルカ

ードじゃないカードも進化するんじゃ?『轟』は喋ら

ないけど。」

 フジは、やはりもやもやしていた・・・。

 倉山は、明日の午後8時に突入すると言って、その

日は解散した。

 帰り道だった。テツヤ、フジとは別れ、門限に遅れ

ないため、裏道をシントは走っていた。

「やっべえ!母さん怒ったら、メチャクチャ怖いから

な・・・。前、10分遅れたら、1時間怒られたから

な・・・うう、思い出したくない

よォ・・・。」

 と、ボヤきながら曲がり角を曲がろうとする

と・・・。

「うぅ・・・。」

 と呻く声。

「何だ!?」

 良く聞くと、女の子の声だった。思い切って曲がっ

てみると、

「ああ!!」

 女の子が道ばたに倒れていたのだ。シントは慌てて

声を掛けた。

「おい!大丈夫かッ!!おい!」

 しかし、気を失っているようだった。

「ちっ!仕方ねーな!」

 そのまま女の子を背負い、家まで帰ることにした。

 10分後・・・。

「ただい・・・。」

「こらぁぁぁぁぁぁ!!!バカシントォォォ!警察署

からの帰り道道草食ってたんでしょ!」
 
と、母親に早速怒鳴られたが女の子を背負っている

シントを見ると、様子が変わった。

「ど、どうしたの!?その女の子!!」

 シントは急ぎながら、

「道に倒れていたんだ!!気絶しているだけで、後は

所々にキズがあるだけで、命に別状は無さそうだけ

ど・・・。とりあえず、手当するために、靴脱いでこ

のまま上がるよ。」

「分かったわ!とりあえず、救急車を呼ぶほどじゃな

いのね!」

 とりあえず、その日はキズの手当をして寝かせる事

にした。

 次の日・・・。今日は土曜日だ。

「ん・・・。ここは・・・。」

 少女はシントの家の寝室で目を覚ました。

「私は・・・。」

 部屋には誰も居ない。すると足跡がして、誰かが部

屋に入ってきた。

「おお。やっと起きたか。」

「誰!?」

 入ってきたのは、シントだった。

「いや別に怪しい者じゃないさ。夕べお前が道ばたに

倒れているのを見て助けたんだ。」

 少女は、驚きながらお礼を言った。

「ありがとうございます!私、水澤カナデって言いま

す!あなたのお名前は!?」

「俺?俺の名は無頼シントだ。とりあえず、1階に来

いよ。昨日晩メシ食っていないだろ?」

「え!?いいんですか!ありがとうございます!」

Re: デュエル・マスターズ カミカゼ伝 ( No.64 )
日時: 2012/10/17 23:50
名前: タク (ID: 39RfU1Y2)

第七話の続き

 朝食を済ませた後・・・。シントは水澤に聞いた。

「何故あんなところで倒れていたんだ?」

 水澤は、躊躇しながら言った。

「実は・・・獅子王デュエルスクールから、逃げてきたんです。」

「え?」

 一瞬意味が分からなかった。

「逃げてきた!?何でまた。」

「実は・・・・。」

 昨日の夕方だった。水澤は、獅子王デュエルスクールの生徒だが、暴

徒化事件の真相を探るため、校内を探索していて、偶然ブランクカード

を一枚と、それに関する極秘書類を入手した。が、それを監視していた

先生に見つかり、リアルカードで攻撃されつつも逃げて、ふりきったの

だが、力尽き倒れてしまったのだった。

「だけど、その書類は、カバンの中に入っているんです。」

 ガサッ

「これです!!」

 シントは見てみたが、とにかくやばそうな事が書かれていた。

「暴徒化させた生徒とリアルカードで、軍隊を作り、日本を制圧す

る!?何だコレ!許せねえ!!警察署に行こう!」

「は、はい!!」

Re: デュエル・マスターズ カミカゼ伝 ( No.65 )
日時: 2012/10/18 20:39
名前: タク (ID: 39RfU1Y2)

第七話の続き

 警察署にて。シントは倉山と話していた。

「こんな計画が・・・。さらにこの計画には、国会の要人を全員殺害

するとも書いてある。これは、獅子王デュエルスクールの校長、

牙王 順次郎に事情聴取することになるね・・・。」

「そうですか。分かりました。」

「しかし、これはお手柄だね。誰が見付けたんだい?」

「デュエルスクールの生徒です。」

「名前は?」

「水澤カナデって言っていました。」

 そしてシントは、水澤のことを話した。

「これだと、傷害罪も入ってくるな・・・。」

 そしてシントは、警察署を後にした。入口では、水澤が待っていた。

「どうでしたか?」

「捜査の参考にするんだとさ。行こうぜ。」

「はい・・・。」

 と、二人は歩き始めた。しかし、水澤の目は怯えていた。シントが、

話題を振った。

「ところで、水澤。」

「え!?何ですか!?」

 水澤は急に話しかけられたので、驚いたようだ。

「あ、ごめん。驚かせちまったかな?」

「い、いえ大丈夫です。で、何でしょうか。」

「お前、見ない顔だけど・・・。どこの小学校なんだ?」

「あ、はい。私は、私立空海小学校ですけど・・・。」

 こいつ、そんなすごい所にいやがったのか。シントは意外そうな顔を

した。

「学年は?俺は5年だけど・・・。」

「私も・・・。5年です・・・。」

「え?じゃあ何で敬語なのさ?」

「こっちの方が使いやすいんです。」

「ああ、そう・・・。」

 そんな会話をしていた時だった。突然、黒い影が横切った。

「?」

 そして、シントの隣に水澤はいなかった・・・。それと同時に、電柱

の上にその影が立っていたのだ。

「忍者!?」

 まさしくそれは、忍者そのものだった。