二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.106 )
- 日時: 2012/10/13 16:39
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
100越えしたので、記念すべき短編を描こうかと思います(笑)
今回はバンハル編です((エ
それでは短編スタート!
短編1(バンハル編)
タイトル:帰ってきた酔っ払い(ハル視点)
大学3年生になる前の春休み、私は空手部の練習に打ち込んでいた。
いつものように時間が流れ、夜になろうとしていた矢先のこと。
「山野君に嫉妬してんじゃないの?」
空手部のチームメイトで親友の月島楓に突っ込まれ、そこで突っ込むかというような感じで呆れながら見る。
楓のヤツ、何を言い出すかと思えば、余計なことを言い出しおって!!
「楓、あんたなんかに言われたら凹むよ?」
「やーそんなに凹まなくっても良いんじゃない?」
「バンのどこが良いんだか、もう・・・・・・」
幼馴染の山野バンに対しては恋心を抱いている。
心優しい幼馴染がいるからって、楓は容赦なくからかってくる。
そんなことを気にしていられるはずもなく、バンのことが気がかりになってしまうのも確かだった。
「バンのヤツ、飲み過ぎて帰ってこないなんてことはありえないよね」
「まさか、山野君がそんなことをすると思う?」
楓は笑いながら、私を見てからかいだす。
そんな幼馴染の気持ちを理解してやれるのは、私しかいない。
悩みがあった時も必ず、話を聞いてやりたいという気分になる。
仕方がなく、飲みに行きたくなるというのは酒飲みの性だろうか。
「うーん・・・・・・・いつもだらしなく帰ってくるから心配なところでもあるんだよね」
「いっそのこと、同居しちゃえば?」
「ど、同居!?」
バンと一緒に同居なんて・・・・・・・何も考えられない。
幼馴染としては同居したいのもあるけど、本人がどういうかも分からない。
「バンになんて言われるか分かったもんじゃない!!」
「あらーそこまで否定して言うことなの?」
楓は笑いながら、私服に着替えだしていった。
まったく、もう・・・・・・そこまで話し出さなくても良いのにな、確かにバンはイケメンだからカッコいいというのもあるか。
「よく考えたら、アイツが酒飲んで終電に乗り遅れたなんてこと言わないはずがないよね」
「そうだよね、山野君はハルのことが好きなのかもよ?」
「まさか! アイツが好きなわけじゃないでしょ!!」
いや、そうだとしても・・・・・・・飲み過ぎるのはいかがなものか。
バンのことだから、今宵も飲んで帰ってくるかもしれない。
「とりあえず、家に帰るわ」
「あっ、ちょっ・・・・・・ハル!?」
私服に着替え終えたのと同時に部室を出た。
トキオ大学を出て、帰路に着いた私は自宅に向かって歩き出す。
自宅に戻り、母が用意してくれた夕飯を食べた。
夕飯を食べ終えて、2階の部屋でゆっくり寛ぎながらもLマガを読んでいた。
(何かしでかしそうな予感がするけど、バンのことだしね)
Lマガをゆっくり読みながら、有意義に時間が過ぎていく。
気付けば、12時ちょうど・・・・・・寝ようかと思ったその時、CCMが鳴った。
『プルルル・・・・・・』
これから寝ようって言う時に電話が鳴るとは想像していなかった。
仕方なく、CCMを取り出して画面を見る。そこには、【山野バン】と書かれてあった。
溜息をつきながら、テレビ電話を繋げる。
『今から迎えに来れねぇ〜?』
間延びした声が聞こえたかと思えば、眠そうな感じだ。
画面に映っているバンの顔を見る限り、かなり酔っ払っていることが伺えた。
「何で私が迎えに来なきゃならんのよ?」
『だってェ・・・・・・終電に乗ったところまでは良いんだけど、乗り過ごしちまったからさぁー』
乗り過ごした?
バンのことだから、絶対にそんなことが起きるはずなんてないと思うはずだ。
「乗り過ごしたって・・・・・・・今どこ?」
『ああ、シブヤタウンだよ・・・・・・』
「シブヤタウン!? えっ、ちょっ・・・・・」
シブヤタウンにいるとは想像していなかった。
車の運転免許とってるから大丈夫だけど、いつでも車を出せる状態だ。
仕方がないので、せっかくだから迎えに行ってあげることになった。
「しょうがないなぁ・・・・・・今から迎えに行くよ」
『ぅん・・・・・・・わっかりまひた〜』
完全に酔っ払ってるな、バンのヤツ。
そう思いながら、テレビ電話の画面を見つめていた時にバンがうとうとし始めた。
「もしもし、もしもし〜?」
そう言って話しかけてみたけど、反応がない。
すると、電話の向こうから寝息が聞こえてきた。
『すー・・・・・・すかー・・・・・・・』
「ね、寝やがったよ。寝やがった、コイツ・・・・・・」
バンの規則正しい寝息を聞きながら呆れた。
仕方がないので、パジャマから私服に着替えることにした。