二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.141 )
日時: 2012/10/13 20:52
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第8章の続き

(ストーリーモード:バン)

早々、廃墟ビルにいる可能性が高まってきたのは言うまでもない。
その場所がどこにあるかも聞かされていなかった俺たちは顔をしかめた。

「ちっ、厄介なことになったな」
「そうだな、廃墟ビルが近くにあるかもしれないな」

ジンも同感だったようで、顔をしかめながら頷く。
廃墟ビルの場所を掴むのにも時間がかかりそうだが、どうやって調べるか。

「くそっ、こんな時に限って探すしかないのかぁ」
『いや、待て・・・・・・バン、廃墟ビルの場所なら聞いたことがある』

望月がテレビ電話で話しかけてきたので、何か参考になりそうだと思って聞くことにした。

「どこにあるか知ってるのか?」
『ああ、噂によると・・・・・・確か、トキオシティの裏通りにあるそうだ。その一番奥に聳え立つ建物があるらしい』

望月の話によれば、一番奥に存在しているという古くから伝わる建物。
そこが噂の廃墟ビルというか、誰も知らない人はいないと言っていいほど有名な場所だったそうだ。

「そこにリンたちが向かったということになるのか」
『ああ、そういうことになるな・・・・・・だが、くれぐれも用心して気をつけるんだぞ』

望月の気遣いを受け取り、俺たちは顔を見合わせながら頷く。
廃墟ビル探検に行くなんてありえないと思ったし、このままでは危ないと悟ったのか立ち上がる。

「よし、そろそろ行かないといけないな」
「私も行くッ!!」

ハルが俺に向かって、突っ込みながら話しかける。
その様子を見る限り、行きたそうな顔をしているが・・・・・・ハルは物凄く分かりやすい。

「いや、ハルはダメだ」
「えーなんで?」

プウーッと頬を膨らませながら、顔を顰める。
こんな時間に女の子が出歩いていい時間じゃない。
今回は先に帰らせて、後は俺とジンの2人で追って調べながら探すことにした。

「ハル、ここは俺とジンに任せてくれないか」
「でもぉ・・・・・・」
「女の子が出歩いていい時間じゃないぞ、おまえは先に帰ってろ」

そう言いながら、ハルの背中を押して言う。
彼女は不満そうな顔をしながら、俺を見つめていた。

「だって、バンと一緒にいたいもん」
「そりゃあ、無理だろォ・・・・・・女の子が出歩いてたら危ないって思うぜ。だから、今回は先に帰ってろ。なぁ?」

ハルの頭を優しく撫でながら言う俺。
最初は嫌がっていたが、ハルは素直に俺の言うことを聞いてくれた。

「うん・・・・・・・分かったよ、先に帰るね」
「おお、ジンと俺は廃墟ビルに行くからな。後は任せろ!」
「・・・・・・うん、バンたちも気をつけてね!!」

そう言って、ハルは手を振りながら去っていった。
彼女を見送った後、ジンと顔を見合わせながら頷く。

「じゃあ、行くかぁー」
「そうだね、バン君! 2人を探し出そう」
「ああ、2人を見つけたほうが手っ取り早いしな」

駅前のベンチを去った俺たちは裏通りにある廃墟ビルに向かった。