二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.304 )
- 日時: 2012/10/23 01:56
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第12章の続き
(ストーリーモード:バン)
2人の弟を見送った後、俺たちは部屋に佇みながら見つめていた。
「ったく、しょうがないヤツらだな」
「バンが酒を飲んでるから、そう言うんじゃない!」
「仕方ないだろ、気分転換に飲んで寝ちまったからさぁ」
「それのどこが仕方ないの!!」
ハルがツッコミながら呆れつつも、俺の左手の中に入っている赤いお守りらしきものを見つめている。
赤いお守りは元々、リンが持っていたのだろうか。それとも幼い頃から大切にしていたものなのか。
「このお守り、健太が見覚えあるって言ってたよな」
「そう言ってたね。その事と関係しているのかな?」
「さぁな・・・・・・・とりあえず、開けてみようか」
赤い布巾着を開けて、その中から取り出した。試しに取り出してみると、1枚の写真が入っていた。
見る限り、プリクラのようだが・・・・・・1枚の写真にはリンと少年が写っている。
「あれ、彼氏いたのか」
「まさか! リンが彼氏を作るとは有り得ないけど?」
ハルが俺の言葉を聞きながら突っ込む。
そのプリクラには、キラという文字が入っていて愛情が込められたようになっているようだ。
「キラって言うのかな、このガキは」
「多分、そうなんじゃない?」
ハルがプリクラを見て可愛いと言いながら笑った。
プリクラかぁ・・・・・・っていうか、俺たちも撮ったような気がする。
(確か、ハルと一緒にプリクラを撮ったなぁー)
思い出しながら考え込んでいたその時、ハルが首を傾げていた。
彼女の様子がおかしいことに気づき、訝しそうに問いかけた。
「ハル、さっきから様子がおかしいけど・・・・・・気になることでもあるのかぁ?」
「ちょっと貸して」
プリクラを引ったくり、写真を握って眺めている。
キラという少年のことが気になったらしく、何か引っかかるのだろう。
「やっぱり、そうか・・・・・・」
「何がやっぱりなんだよ?」
ハルがだんまりとうなだれながら、写真を返してくれた。
どうやら、何かありそうだと察する。リンの身に何かあったようだ。
「バン、キラっていう子のこと聞いたことがあるような気がする」
「どっかで聞いたのか?」
「いや、テレビのニュースで聞いたんだ。確か、5年前に行方不明になったって言うのがあったじゃん?」
ハルに指摘され、5年前の事件が関係している可能性が高まる。
テレビのニュースで聞いたことがあった。確か、早間綺羅って言っていた。
「早間綺羅という少年が行方不明になったんだよな?」
「そうだよ。何かおかしいよね、リンのスポーツバッグが落ちてたか分からないよ」
ハルは納得がいかないような顔をして、俺を見つめ返して言う。
なぜ、スポーツバッグが置かれているのかも分からない。