二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.53 )
- 日時: 2012/10/10 22:05
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第5章の続き
(ストーリーモード:バン)
その帰り道、ハルと一緒に肩を並べながら歩いていた。
「バン、奈良警部が来てたよね?」
「あっ・・・・・・ああ、うん」
確かに来ていたけど、カレンが何か事件に関係があるのか。
それとも何か知られたくないことでもあったのか、この大会に参加していたのかもしれない。
そう考えると、奈良警部は何か事情を把握している可能性が高い。
「何で来てたの?」
「さあな、それは俺にも分かんないぜ」
肩をすくめながら、両手をズボンに入れたまま歩いて答える。
ハルはうーんと唸りながら、何か納得いかないかのような顔で見つめた。
「な、なんだよ?」
「だって、バトルスペースの方から光が漏れてたんだもん」
「ああ、あれか・・・・・・閃光弾だ」
その言葉が放たれた瞬間、ハルは歩を止めて固まった。
いきなり固まったかと思いきや、目を丸くしていた。
「ええええええええ!?」
それ、本当なのかと言いたそうな顔をして驚く。
突然のことだったんだから、しょうがない。
「何で閃光弾?」
「それがよく分かんないんだよ」
「はあ? どういうこと?」
ハルが首を傾げながら、俺に顔を向けた。
確かにどういうことなのかは分からないが、ただ1つだけ言えることはある。
「なあ、ハル・・・カレンがもし、何かの事件に関わってたとしたら・・・おかしくないよな?」
ハルに問い詰めてみる。
彼女は腕を組みながら考え込み、顔をしかめた。
「うん、確かに有り得るよね」
「でも、何か引っかかるんだよ」
「引っかかる?」
そう、何か引っかかるような気がした。
ハルが何か言ってたことを思い出そうとするが、それは無理だった。
だが、確信できることがあるとすれば・・・・・・1つだけしかない。
「もしかして、奈良警部は何か知っていそうだよな」
「あ、それも有り得る!!」
ハルも何か事情を察したらしく、明日の午後に2人で警視庁に行って聞くのもありだと言い張った。
「警視庁で話を聞きに行こうよ!」
「でも、明日は直井さんや由美さんがいるかどうか分からないぞ」
「とりあえず、行ってみるだけでも良いじゃん!!」
確かにハルの言うとおり、行ってみる価値はありそうだ。
何か捜査しているのならば、奈良警部から詳しい話を聞いてみた方が良いだろう。
「そうだな、明日の午後に行ってみるか」
「うん、そうした方が良いよ!!」
ハルの意見に頷き、警視庁に行ってみようかということに至った。
翌日の午後、俺はハルと一緒に警視庁を訪ねた。
「奈良警部、いるのかな?」
「いたら良いんだけどな・・・・・・」
苦笑しながら呟いた瞬間、聞きなれた声がした。
「あら、バン君じゃない!」
警視庁の捜査一課で働いている大谷由美だった。
久しぶりに会うので、何だか懐かしく思えた。
「久しぶりです、由美さん」
「あ、ハルちゃんもいらっしゃい。2人揃って、急にどうしたの?」
由美さんは俺たちを見て、首を傾げる。
ハルが由美さんに向かって話した。
「由美さん、奈良警部はいますか?」
「奈良警部ね、今は会議中でいないのよ」
溜息をつき、奈良警部は何だかんだで忙しいらしいと話してくれた。
それでも納得がいかないハルは由美さんに突っ込んだ。
「由美さん、私たちの話を聞いてください」
「えっ・・・・・・私でよければ良いけど、応接室で聞こうか?」
「はい! そういうことだから良いよね、バン?」
ハルは話す気満々のようで、俺を捉えながら睨みつける。
その睨み付け方、凄く怖いんだけど・・・・・・・そう思いながら、顔を顰めた。
「ああ、良いよ」
「うん。じゃあ、応接室に行こうか」
由美さんに促され、俺たちは警視庁の中に入った。