二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.542 )
日時: 2012/11/17 11:35
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第27章 橘美咲、登場!(前編)・・・初の幽霊屋敷探検!

(ナレーション:レッド)

ミソラタウンの町外れにある1つの幽霊屋敷が存在していた。
噂では、数年前に邪悪なオーラを纏う少年が身を潜めているという話が出ている。
そう、まるで幽霊みたいに現れて怖がらせるといった仕掛けが施されていたそうな。

「ここが噂の幽霊屋敷かぁー!」
「って、美咲ちゃん・・・・・・こんなところまで来ていいの?」

2人の少女が幽霊屋敷の前までやってきた。1人は富士本優実、もう1人は・・・・・・橘美咲と呼ばれる少女だ。
彼女の特徴は黒髪を耳の後ろで2つ縛りにしており、目は桃色の瞳になっている。
ちなみに身長は天馬と同じくらいだ。

「えへへ、前から幽霊屋敷探検してみたかったんだぁー!」
「だからって、そこまでしなくてもいいのに」
「優実、レオンさんに言わなくていいの?」

近所に住む幼馴染の長月レオンのことを気にかけている。
優実はそれほどでもなく、レオンのことを兄のように見ていた。

「いや、レオン兄ちゃんとは別に付き合ってるわけじゃないから良いよ」
「親はいないの?」
「うっ・・・・・・」

美咲の言葉につられて、思わず顔を顰める。優実は美咲の背中を押しながら、幽霊屋敷の中に入りたいというようなしぐさをして笑う。

「ちょっ、優実っ!?」
「いいから、さっさと行こうよ!」

優実と美咲は幽霊屋敷の中に入ることに成功した。



幽霊屋敷の中に入ると、真っ暗で何も見えない。2人はさっそく、懐中電灯を取り出してつけた。
目の前が明るくなったとは言えないが、決して探検することには変わりないだろう。

「それにしても、もの凄く暗いね」
「とりあえず、さっさと探検して出たほうが良くない?」
「それにしても、この屋敷・・・・・・何か違和感を感じるんだよねぇー」
「違和感? 美咲ちゃん、何を感じたの?」

優実は美咲の言動に何か引っかかったのか、気になることでもあったのだと察する。
幽霊屋敷とはいえ、何が起きるか分からない。気を引き締めて行くしかない。

「とりあえず、1階から探検して行ってみようか」
「探検して、それを探すのも手だねぇ! よしっ、行こうっ!!」

タタタ・・・と走りながら、1階全体を探検していく。
居間、大広間、ダイイングルーム、書斎の4つを回ってみたが、何も見当たらない。

「見当たらないね、どこにもないのかな」
「いや、2階にあるはずだと思う。きっと、その手掛かりはあるはずだ」

2階にある部屋のどこかに手掛かりが残されている可能性が高い。つまり、僅かな望みにかけるしかない。
その希望を持ちながら、2階に通じる階段を駆け上がった。



2階に着き、懐中電灯のライトを当てながら周りを見回した。
慎重に捜査しながら調べていくことが大切であり、2人は謎解きに取り組み始めた。

「1階はないよねぇ・・・・・・ということは2階にあるはずだわ」
「そう、きっと手掛かりを掴まればいいってことだよ」
「とりあえず、探検しよう・・・・・・ぅん?」

ヒタヒタ・・・・・・と不気味な物音が聞こえてくる。そう、何かが近づいてきそうな感じだ。
まさに絶体絶命とも言える瞬間、2人の背後に何かゾッとするのを感じる。
まるで、何かが近づく・・・・・・その物音を聞いた瞬間、顔を青ざめていった。

「今の音・・・・・・何か聞こえた?」
「うん、聞こえたよっ!」
「しっ! 美咲ちゃん、大声を出さないで」

優実が人差し指を立てて、静かにするようにしてっていう感じで合図する。
微かに物音が聞こえ、どこからか恐怖を感じるオーラが出てきそうだ。
冷や汗が伝う中、2人は困惑気味に戸惑いながらも懐中電灯を持ったまま逃げ切った。

「「うわぁぁぁ-------------------------!」」

幽霊が現れたのではないかと推測した2人は急いで走り出す。
果敢に走り出しながら、懐中電灯を持って逃げるしかなかったのだ。



空いている部屋に逃げ切り、バタンッとドアを閉めて潜めた。
2人とも声を出さないようにして、物音を聞いて伺う。

『カツーン、コツーン』

不気味な物音を聞きながら、慎重に声を出さないようにしてゴクリと固睡を飲んだ。
ようやく、物音が消えたのを確認したのを見計らって、懐中電灯のライトをつける。

「あれ、ここって・・・・・・」

周りを見渡すと、誰かの部屋らしき場所だと気づいた。
ふと、棚の上に写真立てが飾られているのを見つけて、思わず呟く。

「キラ?」

写真には、キラという文字が刻まれている。恐らく、少年の名前だろうか。
優実は記憶を探りながら、慎重に思い出して考え始めた。

(キラ・・・・・・待てよ、この家はどこかで見たような気がする)

記憶を探り、キラという少年のことを思い出しながら考えつつも美咲に聞いた。

「美咲ちゃん、この子のこと知ってる?」
「行方不明になったって言う・・・・・あの子だよね?」
「そう。この写真がここに置かれているってことは、他人の家だったんじゃないかな」

他人の家だと推測した理由は、その子の家に遊びに来ていたという証拠だというのだ。
もし、キラがこの家に来たなら見ている可能性が高い。そうだとしても、キラだというのを確信できるはずがない。

「それにしても、おかしいよね・・・・・・」
「そうだよね、何か変だよぉ・・・・・・」
「まだ手掛かりがあるあずだよ。頑張って探すよ!」

優実の元気な声を聞いて、自信をなくしかけていた美咲はコクリと頷く。
美咲が何かに気づいて、思わず指差した。

「優実、あれは何?」
「・・・・・・え?」

美咲が指差したその先を見ると、大きなドアが隠されていたのだ。
2人がドアを開けて見たものとはいったい?