二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.561 )
日時: 2012/11/17 14:30
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第29章 橘美咲、登場!(後編)・・・ヒロ&レオン、ただいま参上!

(ナレーション:レッド)

書斎でLBXを繰り出した2人の青年は、目の前にいる複数のLBXを次々と撃破した。
大空ヒロと長月レオンの2人。対峙するは、リーダー格の青年。

「久しぶりだね、大根田有也」
「ヒロ、おまえの知り合いだったの?」
「僕の同級生だったヤツだ。まさか、こんなところにいるとは思ってなかった」

青年は大根田有也。ヒロが通っていたミソラ二中の同級生で腐れ縁だという。
中学の時は問題児になっていて、同級生から不良と恐れられていた。
ヒロは大根田と何度か面識があり、呼び出されては殴る蹴るの暴行を受けたことも。
複雑な思いを抱きながら、目の前にいる大根田を見つめた。

「有也くん、止めてよ!」
「ヒロじゃねぇか、久しぶりだな」
「ああ、久しぶり・・・・・・何でおまえがいるんだ」
「俺がここを縄張りにして来てんだから、邪魔な連中を叩きのめそうと思っただけだ」

大根田の言葉を聞いて、誰も納得するはずがない。
怒りを含めたレオンの様子が変わり、大根田を見て言い放つ。

「そんなことで優実と美咲ちゃんを叩き潰す気かぁー!」
「潰しておけば、邪魔されずに済んだかもよォ・・・・・・ヒロ、そいつと一緒にかかってきな!」

大根田は愛用のハカイガーを繰り出して捉える。
それを見たヒロとレオンは顔を見合わせながら、コクリと頷いた。

「Dキューブ展開!」

大根田がDキューブを展開させ、そこで待機していた。
レオンとヒロは顔を見合わせながら、大根田と戦う決意する。

「やろう・・・・・・」
「ああ、アイツを叩き倒してやるぜ!」

ヒロはイカロス・フォース、レオンはイカロス・ライトを繰り出した。

「いけ、イカロス・フォース!」
「いくぞ、イカロス・ライト!」

イカロス・ライトはバンの父親である山野博士が開発したLBXであり、フレームはナイトフレームになっている。
容姿はイカロス・ゼロとイカロス・フォースの白と青版であり、オーディーンと同様に飛行形態になることができる。
武器はスターソードというウェポン、セイバービームガーターという盾を所持。

「レオン兄ちゃんのLBX、カッコイイ!」
「まぁ、俺たちの戦いを見ておけよ。いくぞ、ヒロ!」

レオンがCCMを持ったまま、ヒロを見て叫んだ。
大根田はハカイガーを操作しながら呟く。

「俺を倒せるかな?」
「そんなのやってみなきゃ分かんないぜ!」

バチバチと顔の間に火花が当たるようにぶつかる。
戦いの火蓋は切って落とされた。



【バトルスタート!】

草原の中を走りながら、イカロス・ライトは果敢に突っ込む。
スターソードで斬ろうと思ったその時、ハカイガーが攻撃をかわす。

「なっ、かわした!?」
「俺のハカイガーを甘くみんな!」
「そうはいくか!」

イカロス・ライトを操作しながら、慎重にかわしてすり抜けた。
同時にイカロス・フォースが二刀流を携えて、ハカイガーに襲い掛かる。

『ガンッ!』

一気に詰め寄ったかと思えば、ハカイガーは鬼の金棒とも言える武器を構えて守った。
レオンは顔を顰めながら、ヒロを見て呟く。

「くっ、強い!」
「でも、やるしかない」
「どうすりゃいいんだ」
「よし、一気に必殺ファンクションで決めるか!」

ヒロの提案により、必殺ファンクションを発動させることを決めた。
レオンはCCMを操作しながら、慎重にケージが溜まるまで逃げ切ることにした。

「僕が時間を稼いで、あいつを食い止める。その間に準備しといて!」
「OK!」

ある程度、準備してきた上でヒロに目でアイコンタクトを取る。
ヒロはレオンに向かって頷きながら、早く攻撃するように合図した。

「OKだ、それじゃ行くぜ! 必殺ファンクション!!」

イカロス・ライトの必殺ファンクションが発動した。

【シューティングストライカー】

バンが使用していたオーディーンの【JETストライカー】という技に似たような感じで飛行形態に変化し、その全身を青いエネルギーで覆い、敵に体当たりする。飛ぶと大量の星が流れていった。

「なっ・・・・・・」

大根田は目を丸くして驚きを隠せない。イカロス・ライトにより、ハカイガーはブレイクオーバーして倒れこんだ。
それを見て、一目散に逃げ出していった。

「覚えてろ、ヒロォ!」
「いつでもかかってこい」

その背中を見送った後、レオンとヒロは2人の少女に向かって振り返る。

「大丈夫か、優実!」
「なんでここに?」
「俺たち、大学の帰りに酒を飲んでたんだ。そしたら、優実が幽霊屋敷の方に駆け出していったって聞いて驚いたぞ」

レオンが言うには、酒を飲んだ帰りにハルから連絡を受けて知ったという。
ヒロも一緒にいたため、2人で救出して探すということに至った。

「それで探してたら、悲鳴が聞こえてきてさ。僕たちが来たから良かったものの・・・・・・・」
「ヒロさん、ごめんなさいっ!」

美咲が謝りながら、ヒロを見た。レオンとヒロは思わず苦笑していた。
優実も同時に反省して謝りつつ、一緒に幽霊屋敷を出た。




帰り道、美咲と別れたヒロ・レオン・優実は肩を並べながら歩いていた。

「ったく、優実が夜中に探検するなんてよォ・・・・・・」
「レオン兄ちゃん、酒臭い」
「飲んでたんだから、しょうがないだろ」

その様子を見ていたヒロも苦笑して笑う。

「そりゃ、飲み過ぎるのも仕方ないよ」
「まぁ、事件解決できてよかったな」
「・・・・・・」

優実はある違和感を感じながら、写真のことを思い出していた。
キラという少年、どこかで見たような記憶が残っているのに・・・未だに思い出せない。
記憶喪失ではないので、ある程度の記憶を忘れているのだろう。

「どうしたぁ、優実?」
「何でもない、考え事してただけ」

2人は首を傾げながら、優実を見た。何事もなかったかのように、コクリと頷いた。

「よっしゃ、家まで競争すっかぁー!」
「えーちょっと待ってよ!」
「レオン、優実ちゃんまで・・・・・・僕もー!」

3人は笑いながら、帰り道を走っていった。
ようやく、3人は満足そうに頷きつつも帰路についたのだった。