二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.644 )
日時: 2012/11/23 15:08
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

まぁ、ハルを助け出せたから良かったと思っている。

「・・・・・・というわけ。無事でよかったよ」
「バン、カレンだってよく分かったね」
「んー何となくだけどね」

酒を煽りながら、ゆっくり飲んだ。このままだと朝まで飲むことになりそうだ。
ハルも流石に暇じゃないんだよな、たまに朝まで飲んで帰ることもありか。

「バン、飲み過ぎだよ。もう深夜2時よ」
「もうちょっと居させてくれねぇ・・・・・・?」

トロンとした目でハルを見て言う。飲み過ぎてるのはいつものことだ。
飲んでから帰るつもりでいたし、朝まで留まるわけにはいかない。

「しょうがないわね、まったく・・・・・・」
「もう少し飲んだら帰ろうぜ」
「ふぅ・・・少しだけなら付き合うよ」

ハルは顔を顰めながら、溜息をつく。
どれだけ飲んだんだろう、もう1杯くらい飲むことにした。

「おーい、生ビールください」
「あら、まだ飲むの?」
「はい、あと1杯で終わらせますから〜」

女将さんと俺のやり取りを見ていたハルは思わず呆れ、右手で顔を覆う。

「はぁ・・・・・・」
「ビールだけ飲んで帰るから」
「飲んだら寝ないでよ」

どれだけ飲んでいるんだという感じで呆れながら見る。
ハルの訝しげな顔を見て、首を傾げた。ちまちま飲んでれば良いだけの話。
ビールの入ったジョッキを煽りながら、ゴクゴク飲み干す。そこで意識が途切れた。



午前4時ちょうど、カウンターに突っ伏して寝ていた俺の肩をユサユサと揺り起こす。

「バン、起きて」
「んぅ・・・・・・もうちょっとぉ・・・・・・」

声を出して言うと、肩を強く揺り起こされたのと同時に声が聞こえた。

「もうちょっとじゃないわ! 午前4時だよ」

眠そうに身じろぎながら、上半身を起こす。寝惚け眼で隣の女性を見る。
ボンヤリとした視界に顔を覗き込んでいるハルの姿が映った。

「おはよ・・・・・・」
「今頃になって、それ言う?」
「眠いんだよ・・・・・・寝かしてくれねぇ?」
「バカなこと言ってないで、さっさと帰るよ!」

ハルに引っ張られて、一緒に居酒屋を出た。眠そうに欠伸しながら、帰路についた。


自宅に着いて帰ると、玄関のドアが開いていた。

「ただいまぁー」

フラフラと入ってきた俺は靴を脱いで上がる。その時、聞き覚えのある声が聞こえた。

「お帰り。待ってたわよ、バン・・・・・・」
「か、母さん・・・・・・」

目の前に現れた母親の真理絵を見て驚く。いつの間にいたのかと思ってびっくりした。
壁に背中を預けて座り込んだ。そんな俺を見て、溜息をつく。

「バン、朝まで飲んで帰ってくるなんて・・・・・・」
「ハルを見つけたから良いだろォー」
「もう1回飲んでから帰るつもりでいたのね?」

母さんは俺の視線に合わせてしゃがみ込む。気づけば飲んで帰るのが日常になっていた。
目が据わっている俺の頬をギュッと抓って言う。

「どれだけ飲んだの、このバカ!」
「いててて・・・・・・飲み過ぎたんだから良いだろ。説教は後で聞くー」

そう言って立ち上がり、フラフラと居間に向かった。
居間のソファに寝転がって、トロンとした目つきで母さんを見る。

「説教してると寝るから困るのよね」
「俺がぁ?」
「うん、今回は免じて許すわ。ただし、次からはないと思ってね!」

目をウインクしながら苦笑する母さん。いつもなら説教を受けてるはずだったのに、何でと思うばかりだ。
まぁ、ハルを見つけたから良かった。その思いを刻みながら、襲ってきた睡魔に目を閉じた。
意識がまどろんでくる中、深い眠りに落ちたのだった。