二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.7 )
日時: 2012/10/09 23:05
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

ヒロやナオから事の次第を聞き終わったものの、なんて言えば良いか分からなくなった。
ハヅキに勧められて、LBXバトルに参戦することになったのは良いとして・・・・・・悪質な連中を叩きのめしてやりたいという気持ちは何となく分かった。

「うーん・・・・・・何かよく分かんないけどさ、そいつらは荒らしに来ることが多いのか?」
「はい・・・・・・お店の人たちも悩んでいたらしいです」

うなだれたまま、顔をしかめて答えるヒロ。
お店の人たちからも詳しい話を聞いて見る価値がありそうだ。

「でも、そいつらがしたことは許せないよね!」

ハルがガツンと腕を鳴らして怒る。
確かによく考えたら、ケンカに至った理由さえ分かれば解決するのは間違いない。
でも、これは何か理由があるかもしれない・・・・・・そいつらがLBXバトルの邪魔を荒らすところを止めるしかないようだ。

「うーん、ダブルバトルでやるのも良いけど・・・・・・」
「え、ダメですか!?」

ヒロに突っ込まれ、あまりにも泣きそうな顔をして甘えてきた。
大会に出るのは久しぶりだから、俺も一緒に食い止めることにした。

「いや、ダメとは言ってないよ。せっかくだから、俺も一緒に出るよ」

やれやれと言ったようなしぐさをして、顔をしかめる。
その様子を見て、ヒロとのコンビを組むのは中学時代以来なので息の合ったコンビネーションを発揮することができるか。

「バンさん、一緒に出てくれるんですか!」
「悪さをする連中のことは許せないから、俺も出るつもりだ」

ヒロに促され、LBXバトルに参戦する表明を見せたところまでは良かった。
ハルやナオも溜息をついて、2人も一緒に付き添いで来てもらうことになった。

「しょうがないね、私もバンのことが心配だからさ。一緒に行こう」
「ああ、そうだな・・・・・・」

ハルを見て呟きながら答えていたが、そいつらを叩きのめすということに変わりはない。
ヒロと一緒に組みながら、勝負するしかない・・・・・・ぶっつけ本番で戦うしか方法はないので、俺はイカロス・ゼロのことを思い出す。

(イカロス・ゼロで叩きのめしてやれば大丈夫だ。後はフォースとの合体を実現させていけば、何とかなるはずだ)

イカロス・ゼロとイカロス・フォースのコンビネーションを見せつけてやりたい。
ヒロのことが心配だったが、立ち直れば良いだけの話だと思って信じるしかなかった。

「ヒロ、俺たちで叩きのめそうぜ」
「バンさん・・・・・・っ、はい!!」

ヒロの目にやる気が漲ってきたのか、LBXバトルする気になったようで悪いヤツらを叩きのめしてやるつもりだ。



やがて、時間が経過して夜になろうとしていた。
俺たちはヒロの案内で例の居酒屋に向かうことになった。

「居酒屋でLBXバトルができるっていう場所があるらしいけど、それは本当か?」
「はい。そこで酒を飲みながら、LBXバトルを楽しむことができます」

ヒロの話によれば、最近になってオープンしたばかりだという。
そこで聞きつけたナオが行ってみたいと言い出したのがきっかけで、そこに行ったところまでは良かった。
しかし、例のLBXバトル破りを実行する不良グループがやってきたということもあって、微妙な状況らしい。

「なるほどな・・・・・・」
「でも、ヤツらがこの大会に出るとは思えないんですけど・・・・・・」

ヒロはうーんと唸りながら、腕を組んだ。
確かにヤツらが来てもおかしくない状況だが・・・・・・問題はLBXバトル大会で何か起きることも有り得る。

「まあ、例のヤツらが来るわけなんかないしさ」
「ですよね・・・・・・ハルさんやハヅキさん、直紀さんも一緒ですしね」

背後に居るハヅキや船津直紀も後をついてきていたので、暇だったそうだ。
直紀はハヅキに誘われて、LBXバトル大会には参加するか否や迷っているそうだ。

「おいおい、ヒロォ・・・・・・僕が参加すると決まったわけじゃないぞ」

直紀はヒロを見て思わず苦笑しつつも、ブラックオルテガを持っている。
大会に出るなら、ハヅキと一緒に参加すれば良いことではないか。

「でも、ティアラさんから聞いたけど・・・不良グループが現れるって言うことしか聞かされてないんだ」
「ああ、そいつらが1週間前に来たそうだ・・・・・・それで、1週間後の今日、ヤツらが大会に出ると踏んで待つしかないって思ったわけさ」

ヒロから聞いた話を簡潔にして纏めながら、直紀に説明した。
その説明を聞いた直紀は納得したらしく、ハヅキを見る。

「そういうことか、だから例のLBXバトル大会に出るってわけだな」
「ああ、そうだよ。でも、ヤツらが出るとは限らないぞ」

このLBXバトル大会を実施するのは良いとして、ヤツらが来るとは思えなかった。
それでも、行ってみないことには分からない・・・・・・とりあえず、その居酒屋に向かう。




数分後、1つのビルの前に到着した。
ビルは7階建てになっていて、昔から存在していたらしい。

「ここが例の居酒屋がやってるっていうビル?」
「はい。そこの地下にあるんです」

ヒロの案内で地下に通じる階段を見つけて、ゆっくり下りる。
そこが地下になっていて、その階段を下りれば玄関のドアらしきものがある。

「このドアを開ければ良いわけか」

ギギーッとドアを開けて入った瞬間、目の前に現れた光景を見て驚く。
アンティークみたいな感じになっていて、イメージとしてはイギリス・ロンドンでよく見かけるパブみたいなところだった。

「すげえ・・・・・・」
「でしょ? だから、この店は繁盛してて、それなりに人気があるっていう噂が出てました」

なるほど、この繁盛ぶりをみれば飲みに来る人たちがたくさん来るというわけだ。
そこで、店の人に聞いてみようかということになった。

「あのーすみません、ここでLBXバトル大会が開かれると聞いて来たんですが・・・・・・」
「ああ、それでしたら・・・・・・この奥にLBXバトルスペースがあります。受付はここで申し込みすれば良いですよ」

ヒロの言ったとおり、左奥にLBXバトルスペースが存在しているようだ。
とりあえず、受付で俺とヒロはさっそく申し込みすることにした。

「LBXバトル大会に出たいので、参加登録をお願いします」

CCMを出して、スキャナーと呼ばれるものに乗せた。
画面に俺とヒロの写真が映り、登録完了したことを知らせるものになっていた。

「山野バン様と大空ヒロ様のお2人ですね。登録完了しました」

登録完了を済ませた後、CCMを受け取った。
どこで飲めば良いのか分からなかったので、お店の人に聞いた。

「そういえば、どこで観戦すれば良いんですか?」
「ああ、席に座りながらテレビ観戦していただくことになります」
「席に座るって・・・・・・」
「付き添いの方は参加者と一緒に席に座って、酒を飲みながら楽しんでください」

店員により案内された席に座り、メニューを見ながら考える。
俺とハヅキは焼き鳥と日本酒、直紀とヒロはビールとコロッケ定食、ハルとナオはカルピスサワーとハンバーグセットを注文した。

「飲み放題もあるから良いんですけどね・・・・・・」

ヒロは苦笑しながら、周りを眺める。
いろんな人たちがいるので、ここで待ちながら飲むのも良いだろう。
でも、今後はどうなってしまうのかも分からないから気を引き締めていかないといけない。

「ヒロ、俺たちで絶対に勝とうな」
「はいっ!! 僕たちのコンビネーションを見せつけてやりましょう」

意気込みながら、やる気を出しているヒロ。
やる気を出せば、お互いに協力し合いながら戦うしかない。
俺たちは居酒屋で開催されるLBXバトル大会に挑むことにした。