二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.737 )
日時: 2012/11/26 15:02
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第40章の続き

(ストーリーモード:バン)

そして、現在に至る。自宅にやってきたハルと対峙しながら話していた。
その経緯を聞いて知ったハルは目を丸くして驚きを隠せなかった。

「ちょ、リンが虐待されていたのォ-----------!!?」
「あぁ・・・俺も聞いたときは信じられなかったぜ」

左手で缶ビールを持ちながら、答えるのがやっとだった。
リンの気持ちを分かっていなかった。どうして、心の闇に気づくことができなかったのか。
健太と直太の記憶がすりかえられていたことは確かなようで、リンのことを思い出せないでいるのかもしれない。
写真を見せることで記憶を取り戻してくれればと願うしかなかった。

「でも、リンがそのことについて言わなかったのかも気になるね」
「確かにそうだな・・・」

そう言いながら、缶ビールを煽る。
フーッと言いながら、右手で口の周りを拭う。

「ヒック、リンのことを心配してんだよ、本気で! 健太たちも!!」
「バン・・・」

ハルは心配そうに俺を見て呟きながら、溜息をつく。
リンがいてもおかしくないはず・・・なのに、2人は記憶をすりかえられていたことになっていたとも知らずにいたのだから--------

「でも、どうやって手掛かりを掴むの?」
「そこが問題なんだよなぁ・・・」

そう言いながら呟いたその時、ハルがあっと叫びながら思い出す。
何か思い出したのだろうか、バッグを漁りながら取り出した。

「そういえば、すっかり忘れてた・・・」
「もしかして・・・ここに来たのは、俺に何か用でもあったのかぁ?」

ハルを見て、眠そうに呟きながら問いかける。
彼女は両手に何か持っていたので、その2つを受け取る。

「はい、この2つなんだけど・・・」
「スタンガンとCCM?」

差し出されたのは、スタンガンとCCMだった。
もう1つのスタンガンは見覚えがあったので、同じようなものを保管していた。
CCMは優雅のもので落ちていたことは確かだったらしく、その時に楓が駐車場で見つけたのだという。

「これを見つけたのが、勇気と楓よ」
「立向居と月島が見つけたのかぁ?」

そこで差し出されたスタンガンとCCMを取り出して見つめる。
楓が見つけたということは、駐車場にあったところに落ちていたということになる。

「まさか、スタンガンが残っていたなんてなぁ・・・」
「どういうこと?」

ハルが問いかけながら、スタンガンを見つめる。
このスタンガン、俺んちの前には落ちていなかった。
どう見ても明らかに犯行を示す証拠の手掛かりになると思っていいだろう。

「俺んちの前にはなかったな」
「ええええええ!?」

ハルが絶叫して驚きを隠せないかのように、呆然と見つめながら捉えた。
そもそも、このスタンガンが落ちていたのは、どういうことなのか?
犯人はどうやって仕組んだのかというところが気になって、調査を進めていたのだが・・・なかなか見出せない。

「俺んちの前に落ちていなかったのは良いとして、このスタンガンはどこに置かれていたかだ」
「あっ・・・!」

スタンガンがあったとして、どこかに置かれていたかだ。
酒を飲んでいた時にはなかったもので、問題はなぜ落ちていたのか。

「このスタンガンはリンたちを気絶させるためだけに使用した可能性が高い」
「じゃあ、どこに置かれていたかを調査した方が良いってこと?」
「ああ、そういうことだ。とりあえず、捜査したいけど・・・・・・夜だしなぁ」

夜に捜査することは不可能。できるなら、午後に捜査して探すしかない。
スタンガンが落ちているのを見つければ分かるはずだ。

「それじゃあ、探すのは明日の午後になるってこと?」
「ああ。でも、のんびりしてられるか! 見つけ出すぞ」
「でも、みんなが攫われた以上・・・どうやって助け出すのよ!」

ハルが突っ込みながら言う。確かに4人が攫われてしまった以上、どうやって助け出すか。
その前にトキオシティのどこかにあるキラード団のアジトを探すしかない。

「くそっ・・・アジトの場所さえ分かれば良いのによォ-------------」

ダンッと手を叩く。悔しいが、謎解きを諦めるわけにはいかない。
リンたちのためにも救出するべく、一刻も早く謎解きしてやる!!