二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.82 )
日時: 2012/10/12 07:57
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第7章の続き

(ストーリーモード:リン)

数分後、地下室のドアの前に到着した。
ドアの前に突っ立っている瞬間、この先に何があるか分からない。

「じゃあ、行くよ」
「うん!」

慎重に地下室のドアを開けて入ると、目の前に現れた光景は神秘的な場所だった。
まるで、ダイヤモンドダストみたいな感じになっていて、まさに魅惑というよりも幻惑を惑わせるかのようだ。

「凄い、こんなところに神秘的な場所があったなんて・・・・・・」
「本当に綺麗・・・・・・なんていうか、凄すぎるよね!!」

優も満足そうに頷きながら、笑顔を見せて納得していたその時だった。
私たちの背後に迫る影がスウッと現れ、後ろを振り返ると怪しげな人物が立っていた。

「山野リンだな?」

男はニヤリと不気味な笑みを浮かべながら、私に向けてナイフを突き出す。
どうして、私の名前を知っているのか分からなかった。

「何で私の名前を知っている?」
「問答無用だ、その前に邪魔なヤツを殺してやるよ」

男はニヤリと不気味な笑みを浮かべた。
まさに絶体絶命のピンチとしか言いようがない。
こんな時に限って、とんでもないことに巻き込まれてしまうとは想像していなかった。

「くっ・・・・・・」
「どうする、リン?」

優があたふたと焦りながら、目の前にいる相手を見て呟く。
この状況で打破できるところではないが、このままでは殺されてしまう。

(どうすれば良いんだろうか)

バン兄さんなら、ブレイズキックで叩きのめせるはずだ。
でも、私の場合は強烈な回し蹴りを食らわせるしかなかった。

「一か八かやってみるしかないね!」

ハァァァァ------------------------と気合を入れてから、相手の男に向かって強烈な蹴りをぶちかました。
すると、そいつはいきなりジャンプして攻撃をかわした。

「お---------------こわー」

いきなり攻撃をかわした・・・・・・しかもジャンプしてかわされたというより、運動神経が良いかもしれない。
男は私を見据えながら、驚いた顔で話しかけてきた。

「女の蹴りじゃねーぞ、そりゃ」
「なんだとっ!?」

カッとなりながらキレかけたその時、男の顔がいきなり豹変した。
まるで野生児のような感じになって、暴力を否定させないかのようなオーラを漂わせた。

「うっ・・・・・・」
「だったら、俺のパンチをくらいな!!」

パンチが私に向かって放たれた瞬間、思わず目を閉じてしまった。
優もビクビク怯えながら、泣きそうな顔をしていた。

(やられる----------------)

そう思いながら、目を閉じていたその時・・・シーンと静まり返った。
私たちは首を傾げながら、閉じていた目をゆっくり開ける。

「・・・えっ!?」

誰かが男の左腕を握っている。
しかも強い力で握りながら守ろうとしてくれた。

「なっ・・・」
「-----------そこまでだ」

聞き覚えのある声を聞いて、後ろにいる人物を見て驚愕する。
ハルさんと一緒に居た青年が目の前にいたことに驚いた。
しかも冷たく放たれる、少し低い声を出しながら呟く。

「リンちゃんたちに手を出すんじゃないぞ」
「おっ、おまえは-----------------------」

男は動揺を隠せないかのような目つきをして、その青年を捉えた。
すると、意外な言葉を聞いて知ることになる。

「まさか、【秒殺の皇帝】と呼ばれた海道ジン!?」

両目の赤い瞳が男を見据えながら睨みつける。
そのオーラを感じさせないかのような目つきでキッと見据えた。