二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.83 )
日時: 2012/10/13 08:52
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第8章 廃墟ビル探検Ⅱ 秒殺の皇帝・海道ジン登場!

(ストーリーモード:リン)


地下室の中にやってきたリンたちはいきなり、厄介なことに巻き込まれた。
呆然と立ち尽くすリンと優はいきなり現れた青年を見て驚いていた。その一方、男は後ろにいるジンによって、左腕を掴まれたままだった。

「秒殺の皇帝って・・・・・・嘘でしょ?」

優が目の前に現れた青年を見て驚きを隠せなかった。
その人が誰なのか分からない私は優に質問した。

「あの人は誰なの?」
「リンは知らないんだよね。あの人は【秒殺の皇帝】の異名で天才プレイヤーとして有名な海道ジンよ」

その名前を聞いた瞬間、Lマガに載っていたような気がして思い出せなかった。
どうりで、見覚えがあると思っていたが・・・・・・目の前に海道ジンがいるなんて驚くはずもなかった。

「海道ジンって・・・・・・」
「そう、アルテミスでバンさんと戦ったことのある人よ」

優は腕を組みながら、コクリと頷いた。
なぜ、海道ジンがここにいるのか分からずにいたのだ。
その時、ジンを見た男は声を震わせながらも動揺を隠せないでいた。

「・・・なんだと?」

男は対抗する気満々でいるのか、キッと睨みつけた。
何か怖いんだけど・・・どうして、ジンがいるのか気になるな。

「・・・もう一度言うよ、そこにいるリンちゃんたちに手を出すな」

ジンは男の左腕を掴んだまま、冷たく言い放つかのような低い声を出して話しかけた。
それより、彼がなんでここにいるんだ?

「うるせえ! よくも俺の邪魔をしやがって・・・それに邪魔が入ったな、ここで叩きのめしてやるよ」

男はジンの手を振り払った後、指をボキボキと鳴らして呟いた。
そんな彼を見た私たちはゾーッと背筋が凍りついたかのような感じで不安そうに見つめた。
なんか嫌な予感がする・・・あの人、本気でジンを殺す気なのか?

「どうしよう・・・」

オロオロしながら、ジンを見つめていた。
ジンは溜息をつき、男を見て呟く。

「言っておくが、後はないぞ。おまえはそんなことして楽しいか?」
「-----------っ!?」

男は不意を突かれたのか、動揺を隠せない。
そんなことはお構いなしに文句を言った。

「この僕を倒せるなんざ、10年早いよ!」

うわぁ・・・おまけに挑発しちゃってるし!
大丈夫か、ジンさん!!

「何だとォ・・・」
「さぁ・・・やれるもんならやってみろよ?」

ジンさんに挑発された男はカッとなり、殴りかかった。
その同時にジンさんが左手でガードした。

「なっ・・・!?」
「だから、この僕を甘く見るな」

そう言ったのと同時にジンの右ストレートが男の腹に炸裂した。
そのダメージを受けた男はビクビク怯えて逃げ出した。

「うわぁぁぁ-----------------!」

その男の声が出て逃げたのと同時に見送ったジンさんは溜息をつき、私たちの方に振り向いた。

「君たち、大丈夫か?」

振り向いたかと思いきや、私たちの前までやってきた。
ジンさんに怒られると思い、ビクッと怯えた。
彼は溜息をつき、私の頭を優しく撫でた。

「別に怯えなくて良いんだよ、部屋の前でバン君が待っている」
「えっ!?」

ジンさんを見て驚きを隠せなかった。
その目は優しさに満ち溢れていた・・・ジンさんは冷静な性格だから、すぐに状況を把握できたのだろう。

「とりあえず、部屋を出ようか」
「は、はい・・・・・・」

ジンさんに促され、地下室を出た。
地下室の階段を駆け上がったのと同時に部屋を出ると・・・・・・クセ毛のある青年が缶ビールを持ちながら飲んでいた。

「あっ、バン兄さん!」
「リン・・・・・・おまえ、こんなところで何やってんだ?」

ヒックと呻きながら、トロンとした目つきで眠そうに私を見て溜息をついた。
どうやら、心配かけてしまったようで申し訳ないことをしたと思っている。

「ご、ごめんなさい・・・」
「-------ったく、こんな時間に廃墟ビルに行くなんて・・・おまえら、何しようとしてたんだ?」

バン兄さんはフゥーッと溜息をつき、腰に手を当てて見つめる。
どう言おう・・・内緒で廃墟ビル探検に行ったこと知ったら、本当にヤバいことになる。

「いや・・・その・・・」

バン兄さんに逆らえないな・・・こんな時になんて言えば良いんだろうか。
そう思っていたら、バン兄さんの声が聞こえた。

「こんな時間に廃墟ビル探検しに行くとは思ってなかったぞ」
「・・・え?」

その言葉を聞いた瞬間、バン兄さんを見て驚く。
いつから気付いてたんだろう?

「何で俺がここに来たのか知りたいんだったら、帰りに話してやるよ」
「ホント?」
「・・・ああ。そろそろ、ここを出ようか」

バン兄さんは私たちを促し、廃墟ビルを出ることにした。
しかも恐怖を与えてしまいそうな場所だったから、凄く怖かった。
ジンさんが助けに来てくれたのが何より嬉しかったし、バン兄さんまで迎えに来てくれるとは思っていなかったから、やっと帰れると思って喜んだ。