二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.9 )
日時: 2012/10/09 23:18
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

ついに予選がスタートした。
Aブロックは猛者が揃いながら、激しいバトルが展開されている。
その様子を見る限り、どれも手強いくらい出揃っているのだ。

「でも、何か凄いな」
「そうだね・・・・・・バンは勝てると思う?」
「平気だよ、ヒロと一緒に居れば何とかなるさ!!」

酒を煽りながら飲みつつ、夕飯を食べている。
それでも、こういった場所でのLBXバトルは初めてだ。

「何とかなるって・・・・・・・」
「ヒロがいるんだから、大丈夫じゃないかぁ?」

酒をお猪口に入れながら答える俺は苦笑しつつも、溜息をつく。
一方、テレビ観戦しているヒロたちは夕飯を食べながら、ゆっくり飲んでいた。

「でも、Aブロックが終わるまでは良いんじゃねーの?」
「えー何でよ、バン・・・・・・」

ブーッと言いながらふてくされたハル。
幼馴染だからというのもあるだろうが、心配性なところは相変わらずだ。
自分を支えてくれるという大切な存在がいなければ、ここまで生きてこれなかったかもしれない。

「ま、俺たちはCブロックだからさぁ・・・・・・そこまで飲んだら寝ちまうしな」
「あまり飲み過ぎない程度にしてやりなさいよ」

ポンポンと背中を叩きながら励ます彼女を見て頷いた。
あれだけ飲んだら寝てしまいそうになるので、飲み過ぎない程度にしようと思っていたのだ。




2時間後、Cブロックの予選が近づいていた。
少し飲み過ぎたのか、肘をつきながらウトウトしていた俺の肩を揺らす。

「バンさん、起きてください!」
「んあ?」

転寝しながら寝てしまっていたことに気付き、眠そうに目を開ける。
ヒロが心配そうに顔を覗き込んでいて、ハルも半ば呆れていた。
どうやら、Cブロックの予選が始まるようだ。

「そろそろ始まるのか?」
「はい。次はCブロックですよ・・・・・・そろそろ行きましょう」
「おお、そうだったな。じゃあ、みんな行ってくる」

そう言って立ち上がった瞬間、フラッとしてバランスを崩しそうになりかけた。
何とか維持しながら、ゆっくり歩いていく。

「バンさん、大丈夫ですか?」
「少し飲み過ぎただけだから、心配すんなよ」
「そうだと良いけど、あまり無理しない程度にしてください」

ヒロに突っ込まれながら、LBXバトルスペースに向かう。
そろそろ始まるのは何となく気付いていたけれど、いつの間にか知らない間に寝てしまったみたいだ。

「ごめん、これからは気をつけるよ」

ヒロに言って謝ると、すぐに許してくれた。
飲み過ぎない程度にして、様子を見ていたヒロが起こしてくれたことは幸いだった。



一番奥にあるLBXバトルスペースに入った。
いくつかのDキューブが置かれていたので、その指定された場所で戦うらしい。

「僕たちが戦う場所はあそこみたいですね」

少し離れたところに置かれているDキューブの前には、1回戦の相手が立っていた。

「山野バンと大空ヒロか・・・・・・俺たちに勝てるなら、やってみろよ!!」

1回戦の相手は守岡雄図チーム。
噂では、アングラビジタスで勝ったという実力派。
そこで戦うことになろうとは思わなかったが、ここからが本番だ!

「いや、こっちの台詞だ。俺たちに勝てるかな?」

冷静に言い放つと、そいつらはカッとなりながらキレた。
そこまで挑発されたら、ついLBXバトルしたくなるくらい熱くなる。

「行くぞ、イカロス・ゼロ!」
「行ってこい、イカロス・フォース!!」

俺はイカロス・ゼロ、ヒロはイカロス・フォースを繰り出した。

「行け、デクー!」
「行ってこい、カブト!!」

守岡チームはそれぞれ違うLBXを繰り出す。
今回のDキューブは地中海遺跡。そこに立った両者のLBXはそれそれ佇みながら見つめ合っている。

「行くぞ、ヒロ!」
「はいっ!!」

合図と同時に1回戦がスタートした!!


【バトルスタート!】

イカロス・フォースは槍と盾を持ちながら、デクーに向かって襲い掛かる。

「そうはいかねえ!!」

デクーはすぐに攻撃をかわしたが、その隙を突いて背後に回る。
イカロス・ゼロは槍でデクーの胸に向かって突き刺そうとした。

「甘く見てんじゃないぜ、勝つのは俺たちだ!」

そう言い放った瞬間、イカロス・ゼロは槍でデクーの胸を突き刺した。
同時にダメージを受けたデクーはあっさり倒れ込んでしまい、ブレイクオーバーした。

「一瞬、隙を突かれた!!」

大慌てしながら、1人の青年はあんぐりと口を開いた。
まぁ、後はカブトを倒すだけだからな。

「ヒロ、一気に挟み撃ちで倒すぞ!」
「はいっ!!」

2つのイカロスによるコンビネーションで空を飛びながら、カブトを追い詰める。
次第にバトルは加熱していき、カブトを追い詰めた上での作戦を実行する。

「行くぞ!」

合図と同時にCCMを操作しながら、イカロス・ゼロを操る。
イカロス・ゼロは槍を持ちながら、カブトの背後に回った。
その隙を突き、槍を振り回して倒そうとする。

「そうは行くか!」

相手側の小柄な青年はCCMを操作して、カカカッと素早く打ち込む。
カブトがジャンプしたのと同時にイカロス・フォースが待ち受けていた。

「待ってたんだよ、これで止めだ!!」

ヒロが叫んだのと同時にイカロス・フォースが2つの剣を構える。
それを見た瞬間、隙を突かれたと思ったのだろう。それはもう既に遅し。

「なっ・・・・・・!?」
「いっけぇぇぇ---------------------!!」

イカロス・フォースの二刀流による剣の見事な捌きにより、カブトを倒した。
ダメージを受けたカブトはブレイクオーバーした。

「山野バンチーム、2回戦進出!!」

ヒロとハイタッチしながら、笑顔を見せた。
2回戦進出を果たした山野バンチーム、余裕たっぷりの表情を見せつけながらも手を振っている。