二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマGOクロノ・ストーン 光と闇の姫(プリンセス) ( No.725 )
日時: 2013/03/02 16:31
名前: 姫佳 (ID: kM82Y1ex)
参照: 月曜からテスト再開という名の現実←

第48話「壮絶開幕!最終決戦ラグナロク!!」


セーナ「うわ〜!!高いビルがいっぱいある〜!!」

滅多に外に出ないセーナにとって、町は見慣れない物ばかりだった。興味津々なセーナをよそに、皆はSARUの合図でアンプルバズーカを構えた。

SARU「…撃て。」

皆は一斉にバズーカを放った。エルドラドは、徐々に崩れ始めた。セーナはその様子を、呆然と見ていた。

SARU「恐い?」
セーナ「…ちょっと…。」


一方、エルドラド内は混乱していた。

輝姫「建物が…、崩れていく…?!」

その時、衝撃でガラスが割れた。ガラスの破片が、葵に降り掛かる。

輝姫「葵!!」

輝姫が咄嗟に葵を庇った。

輝姫「っ?!」

その瞬間、輝姫は激しい頭痛に襲われた。直後、皆は脱出した。


何とか無事に脱出した皆は、粉々に崩れたビルを見て呆然とした。

葵「輝姫ちゃん!!大丈夫?!」
輝姫「ん…。平気…、」

輝姫の右腕からは、血が流れていた。

葵「どうしよう…!!私のせいで…!!」
輝姫「葵のせいじゃないよ。」
太陽「兎に角、早く手当てしないと…!」

そこに、セカンドステージチルドレンが現れた。

SARU「やぁ。」
天馬「君はあの時の…!SARU、君はセカンドステージチルドレンだったのか!」
SARU「そうだよ。僕はセカンドステージチルドレンを束ねる、フェーダの皇帝さ。」
天馬「皇帝って…、それってフェーダのリーダーって事?」
SARU「そう。この僕がフェーダのリーダー。そしてもうすぐ、世界のリーダーになるんだ!覚えておいて、天馬。」

その時、フェイが頭を抱えた。

SARU「ラグナロクの開会式セレモニーは、楽しんで頂けたかな?」
神童「サッカーで勝負するんじゃなかったのか?!」
SARU「勿論これからサッカーをやるよ。世界を変える最終戦争『ラグナロク』をね。じゃあ準備に移ろう。」

SARUが合図を出すと、セーナ以外の全員が力を使って、ビルの破片をスタジアムへと変えた。

美咲「これは…?!」
SARU「さぁ、できたよ。決戦の舞台『ラグナロクスタジアム』。ここが、新しい世界の始まりの場所になる!」
杏樹「これが、セカンドステージチルドレンの力…!」
狩屋「こんな化け物みたいな奴等と戦うのかよ?!」
速水「か、勝てっこないですよ〜!;」
SARU「このスタジアム内に、君達の居場所も作っておいた。」
直紀「居場所?」
SARU「君達が好きな様に使える生活スペースや、練習施設の事さ。ラグナロクの間、君達エルドラドのミーティングルームとして使ってよ。…では、第1試合は明日。しっかり準備しておいてね。まぁ、無駄だろうけど。」
信助「そんなの、やってみなきゃ分からない!!」

その時、セーナがトコトコと輝姫に歩み寄ってきた。

セーナ「…怪我してる…。」
輝姫「えっ?」

セーナは輝姫の右腕に、右手を翳した。すると、輝姫の右腕は淡い光に包まれ、みるみると傷が癒えていった。

太陽「輝姫の傷が…!!」
輝姫「あ、有難う…。」
ガロ「おいセーナ!!敵の怪我を治すとは、どういう事だ!!」
セーナ「だって、ハンデで勝っても嬉しくないでしょ?」
ガロ「貴様っ…!!何の力もないくせに、余計な事をっ!!」

ガロがセーナに襲いかかりそうになった時、SARUがガロの左腕を掴んだ。

SARU「ガロ、セーナを傷つけたら、どうなるか分かってるよね?」

ガロは怖気づき、大人しくなった。

SARU「約束する。ラグナロクで、僕達はこの力を使う事はない。この力を使わずとも、僕達セカンドステージチルドレンが、君達より優秀だと証明してみせる。」

そして、セカンドステージチルドレンは去って行った。直後、フェイが倒れた。


その夜、皆は各チームのミーティングルームにいた。

天馬「フェイ、大丈夫なのかな…?今は他のチームと宿舎が別だから、話ができないし…。」
信助「大丈夫だよ、きっと。黄名子や皆もついてるから。」
天馬「うん、そうだね。」

そこに豪炎寺と直紀が来た。

豪炎寺「では、ミーティングを始める。」
直紀「エルドラドから提供されたセカンドステージチルドレンの情報には、彼等のサッカーのデータは無かった。」
霧野「えっ?!戦った事があるんじゃないのか?!レイ・ルク!」
レイ「サッカーではない。パーフェクト・カスケイドは、彼等の侵略行為に対して、防戦を行っただけだ。」
美咲「それって、彼等がどんなサッカーをするのか未知数って事ですか?」
速水「試合であの超能力を使われたら、俺達敵いっこないですよ〜!」
浜野「ちゅーか、確かに…。」
杏樹「…何れにしても、戦いの決着方法としてサッカーを選んできたからには、彼等は相当の実力と考えるのが妥当ですね。」

豪炎寺と直紀は頷いた。

豪炎寺「だがどんな相手だろうと、俺達は俺達のサッカーをするだけだ!」
天馬「はい!俺達は、負ける訳にはいかないんです!!サッカーを守る為にも、円堂監督を取り戻す為にも!!」

ミーティングが終わり、皆は其々部屋に帰った。

輝姫「いよいよ明日から決戦か…。」

因みに、輝姫は1人部屋だ。

輝姫「…でも、どうしてこんな時にサッカーができなくなっちゃったんだろう…。」

リュミは心配そうに輝姫を見つめた。

輝姫「…兎に角、試合までに少しでも調子を取り戻さないと!その為には、練習あるのみ!!」

輝姫はボールを持ち、グラウンドに向かおうとした。

輝姫「うっ!!」

その時、頭を激痛が襲った。

輝姫「何っ…?!この感じ…?!うああっ!!」
美咲「きらちゃん、どうしたの?!きらちゃん!!しっかりして!!」

そこへ、輝姫の異常に気付いた美咲と杏樹が駆け付けた。(2人とも部屋が隣)

杏樹「私、直紀さん達を呼んで来ます!」

杏樹は直紀達の部屋に向かった。

美咲「きらちゃんしっかりして!!きらちゃん!!」

美咲が懸命に輝姫に呼び掛ける。が、次の瞬間、輝姫は意識を手放した。

輝姫「…んっ…、」
太陽「輝姫!!気がついた?」
輝姫「太陽…?」
太陽「倒れたんだって?大丈夫?」
輝姫「うん…。練習に行こうとしたら、凄い頭痛に襲われたの…。」

輝姫はゆっくりと起き上がった。

直紀「…もしかしたら、過去の記憶が甦ろうとしているかもしれない。」
輝姫「過去の…、記憶が…?!」
直紀「ああ。恐らくサッカーは、輝姫の過去で最も重要なものなのかもしれない…。」
輝姫「じゃあ、どうして思い出せないの?!私は…、ずっと過去を思い出したいのに!!」
直紀「多分…、拒絶反応だと思う。」
輝姫「拒絶…、反応…?」
直紀「輝姫の体が、過去の記憶を拒んでいるんだ。」
太陽「それって…、輝姫が過去に恐ろしい事を体験したとか…?」
直紀「ああ。それが何かはまだ分からないけど…。」
輝姫「そういえば…、葵を庇った時、同じ様な頭痛に襲われた…。」
直紀「じゃあ、ガラスが関係してるって事か…?」
豪炎寺「兎に角、今はゆっくり休め。」
輝姫「はい…。」


セーナ「暗莉!!」
暗莉「セーナ?!」

暗莉は、突然部屋に入ってきたセーナに驚いた。

セーナ「どうして、あんな子が大切なの?!」
暗莉「えっ?」
セーナ「輝姫よ!!何の力もない只の人間なのに…、どうして大切なの?!」
暗莉「それは…、」
セーナ「私じゃ代わりになれないの?!私だったら、暗莉が傷ついても癒してあげられる!!」
暗莉「セーナ…。」
セーナ「ずっと一緒にいて暗莉!!」

セーナは暗莉に抱き着いた。暗莉はセーナの頭を優しく撫でた。

暗莉「…御免な…。どんなに優秀でも…、輝姫の代わりにはなれないんだ。それに…、僕達はずっと一緒にはいられないだろう?」
セーナ「あっ…、」
暗莉「僕達は生きてる時代が違う人間だ。僕は、ラグナロクが終われば元の時代に帰らなきゃならない…。」
セーナ「…っ、」
暗莉「御免、セーナ…。でも…、ラグナロクが終わるまでは一緒にいよう?」

セーナは泣きながら頷いた。

セーナ「御免なさいっ…、無茶言って…、」
暗莉「うん。…そろそろ夕食の時間だ。一緒に食べようか。」
セーナ「うん!!」


〜翌日〜

スタジアムには観客が満員だった。

セーナ「うわぁ…。人がいっぱい…。」

セーナはSARUの右手をギュッと握った。

SARU「恐い?」
セーナ「…ううん。ちょっと吃驚しただけ…。」
白竜「殆どエルドラドの応援だな…。」
暗莉「セカンドステージチルドレンは、完全にアウェーだな…。」
SARU「じゃあ、僕はちょっと用があるから。」
セーナ「…すぐに帰って来てね?」
SARU「ああ。」

SARUはセーナの頭を優しく撫でた後、場所を移動した。

フィールド上空には、これからの試合を激しい戦いを象徴させる映像が展開された。小さい剣士と大きい剣士が戦っている。そして、勝ったのは小さい剣士だった。

ティアラ「へぇ…。面白い事やるね〜!…あっ!輝姫達発見!!」
マーク「小さい方がセカンドステージチルドレン、大きい方がエルドラドか…。」
フィディオ「恐らく、エルドラドへの挑発だろうな。」
ラティア「この位で盛り上がる何て…、馬鹿な人間共だわ…。」
ティアラ「ラティア、もしかしてイラついてんのー?」
ラティア「当たり前じゃない。私達は、試合を見る為にわざわざ過去から来てやったのよ?」
フィディオ「まあまあ。…ほら、もうすぐ試合開始だよ。」

セーナ「ここが、私達の部屋だよっ♪」

暗莉達は、ラティア達とは別の部屋で観戦する様だ。

「…あれ?君達は?」

そこには2人の少年がいた。1人は水色の髪をした少年、もう1人は赤い髪をした少年だ。

「君達2人は…、この時代の人じゃないね…?」

水色の髪の少年が暗莉達に近付く。

暗莉「…ああ。僕と白竜は、200年前の世界から来た。」
「へぇ…。君は…、僕達と同じみたいだけど…。力強さを全く感じないね…。」

2人の少年は、物珍しそうにセーナを見る。

SARU「久しぶりだね。ガルシャア、ヴァンフェニー。」
セーナ「サリュー!」

セーナはSARUにギュッと抱き着いた。

ヴァンフェニー「へぇ…。その子、やっぱり僕達と同じだったんだ…。」
SARU「ああ。まぁ、僕達みたいな能力は使えないけどね。」

SARUと少し話した後、ガルシャアとヴァンフェニーは部屋を後にした。

セーナ「あの人達は…?」
SARU「ガルシャアとヴァンフェニー。滅多に顔を出さないから、セーナは会った事がなかったね。」
セーナ「…私、あの人達苦手…。」
SARU「そうかもね。…まぁ、セーナは僕に護られてればいいから。」
セーナ「うぅっ…///」

セーナは恥ずかしくなり、暗莉の後ろに隠れた。

SARU「それじゃあ始めようか。人類の命運を懸けた最終戦争『ラグナロク』を!」




***
姫佳「てな訳で、次回から本格的にラグナロクスタートです!!」
輝姫「私、どうなるの?!;」
姫佳「う〜ん…。まぁ、君の出番はまだだから。」
暗莉「というか、輝姫の記憶が…、」
姫佳「それも徐々に明らかにしていきます!!では、コメ待ってます☆」