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○第２３話○　　　新しい住人


今日は、あいにく（？）の雨。


「グルミンくぅん♪」

「ん？なぁに、リッキー」

「その水玉の傘、いいなぁ。ボクも欲しいでしゅぅ☆」

うっ・・・・。

リッキーって、甘えるのが得意なんだから。

でも、そこがカワイイ♪

「いいよ。あげる」

「わぁい♪　ありがとーでしゅう☆」

リッキー、超ブリッコです。。。。

でもでも、まだ幼そうなのに１人暮らしって、偉いよね。。

「あのねぇ、新しい住人が引っ越してきたよ〜！」

「え？　どこに？」

「スーパーたぬきのお店の隣だよぉ！」

アタイは、言われたとおりに行ってみる————。

少し小さな桃色の屋根の家。

コンコンッと、ドアを叩く。

「はい。ドアを開けてください」

（え？　普通あっちがドアを開けるでしょ・・）

「お邪魔しまぁす！」

ドアを開けると、マスクをかけて、ロングヘアの

女の子が、ベッドに横たわっている。

「ぁ、えっと、引っ越し祝いの・・」

「有難うございます。ちょっと、そこのイスに座ってくれます？」

アタイは、イスに座る。部屋は薬ばかりだ。

「私は、『ここな』と言います。あなたは・・グルミンちゃんね？」

「うん」

「私ね、静養の為にこの村へ来たの。・・病気でね。あはっ♪」

明るく答えるここなちゃん。

でも、

ここなちゃんが、どんな辛い目に会ったのか、

まだ知らないでいた————。