二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- その歌の意味を
- 日時: 2009/12/13 17:01
- 名前: 雪子 (ID: Gb5QJ608)
短編集です。
適当に選んだ曲…というか好きな曲を選んで自己流に物語化してみる、というものです。
正直、解釈がボロボロの時ばかりです。言ってくだされば書き換えるかもしれません。
文章力もなんの才能も無い、と言い切れます。
それでも良ければ、ぜひ見てやってください。
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- Re: その歌の意味を ( No.1 )
- 日時: 2009/12/13 17:02
- 名前: 雪子 (ID: Gb5QJ608)
「ネヴァーエンディングストーリー
/ エレファントカシマシ 」
一
カーテンの意味等無いとばかりに部屋にさす光。
眩しさに、目を開ける事すら難しく感じる。
しかし、起きぬ訳には行かないので、無理に体を持ち上げ、目を少しづつ開ける。
今日が休日であれば、もう少し眠れたのだろうか…と、平日に怒っても仕方無い。
「あ、おはよう」
同棲している彼女はそう言った。台所でコーヒーを入れている様だ。
せめて、起こしてくれればいいのに…と贅沢は言わないでおこう。
自分は彼女に迷惑以外何もかけていないのだから。
「ああ…」
生返事。もっと、今にもここにいてくれてありがとうと、愛してくれてありがとうと、色々と言いたい事はあるのだがいつもタイミングにも巡り会えず、今は眠気で声が出ない。
カーテンをこじ開け、更に増した光に目を細め、窓を開ける。
しばらくしていると随分光に慣れてきた。
空を見上げると、いつも通りに鳥が空を舞っている。
…何度鳥になりたいと願っただろうか?
こんなにも自由に、空を舞えたらと、何度願ったか。
夢も、希望も何も…。
この様に、自由になれれば、かなうのだろうか。
彼女を幸せにすることも。自分が幸せになることも。
「今日はライブだっけ?」
彼女が問いかける。
ライブ…と言うのはこちらがする側で、それも自分は華々しいボーカルという訳でもなく、ベースだ。曲を作りはしているが。
「ああ、客が居るかどうかは知らないけれど」
いつも客は十数人ぱらぱらといる程度だ。
それでも、誰かに聞いてもらえば、それでいい。
出来れば、もっとたくさんの人に聞いてもらいたいという願いもあるが。
「そっか」
その美しい微笑みに、自分は惚れたのだ。
- Re: その歌の意味を ( No.2 )
- 日時: 2009/12/13 17:10
- 名前: 雪子 (ID: Gb5QJ608)
楽器を買い換えた事は一度も無い。それだけ丁寧に扱っているつもりもあるし、なによりそんな金はどこにも無い。
会場に向かう。その途中にメンバーに会うことも無く、周りを見渡しながら歩く。
歌詞を書き始めてから、すべてが美しく見える様になった。
空も、花も、無機物も、人間すらも。
なにより一番は彼女だ。
「いってらっしゃい、頑張って」と肩を叩いて微笑んだ彼女を思い出す。
彼女の微笑みより美しい笑顔を自分は知らない。
細かな仕草も、丁寧さを備えた可憐さがあった。
…そんな彼女の賛美をしていると、いつの間にか会場が目の前にあった。
そこのオーナーは良く貸してくれる、良い人だ。愛想もいい。
「お、やあ」
声の方向に目を向けると、女が居た。ボーカルの女だ。
自分はその歌唱力と声にひかれ、ずっと一緒に活動していく自信があった。
ちなみに客には可愛いと言う評判もあるらしい。
「やあ」
と、適当に返事をする。
「今日も頑張ろうね」
「そうだな」
いつも通りに会話をし、会場に入っていく。
いつも通りにライブは終わった。
いつもと違うことと言えば、客が少し多かったことか。これ以上に嬉しいことは無い。
「今日は調子良かった?」
「まあね。ありがとう」
とドラムの男と話ているのが聞こえた。
確かに今日、調子が良かった。かなり難しい音域で作ってしまっただろうに、それを軽々と歌いこなしてしまったのだ。驚く他に無い。
「さあ、今日はお疲れ。次は三日後にあるよ!」
ボーカルはメンバー三人に聞こえるようにそう言った。
「間隔短すぎないか?」
と、自分は笑いながら言う。
「早くプロになりたいからね」
それは、四人が何よりも一番に願っている事だった。
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