二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 巡り巡るコノ世界−REBORN−
- 日時: 2010/08/09 18:26
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
がんばって書きます!
うわ、何冊目だよコレ。←お前が言うな。
・登場人物紹介
終崎終夜 何故かジョットと似た容姿を持ち、青い目を持っている少女(男装中)。イタリア人。
ボンゴレ一世
D・スペード
ナックル
朝里雨月
ランポウ
G
アラウディ
:お知らせ:
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・進行状況
〜Ⅰ世編〜
—Data,00— プロローグ
—Data,01— 恐喝
—Data,02— 彼と彼女
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- Re: 巡り巡るコノ世界−REBORN− ( No.2 )
- 日時: 2010/08/08 06:13
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「・・・夢、」
目を覚ませば何時もどおりの景色と風景が広がっていた。
嫌な世界だった。
いっそ壊れてなくなってほしい程。
——ジャラッ
両手には厳重な手錠と鎖が施されていた。
(夢、じゃないか)
俺は重い溜息を吐く。
何故俺がこんな拷問部屋みたいな牢獄に居るかと言うと、理由は簡単すぎる程明快。
誘拐されて拉致られた。
(というか何で俺なんかを?)
その理由が判らなかった。
(まだ俺が)(何も知らない頃)
◆
つまらない、と思った。
誰も信用する事が出来なかった・
全ての人が地位や権力を目当てに近寄ってくるからだ。
次第と全員が笑わなくなっていった。
そんなある日、見つけたのがアイツだった。
「・・・眠いー」
「アンタそればっかじゃないのッ!ちゃんと歩きなさいッ!」
俺とそっくりな容姿を持って、幸せそうなアイツを見たのは。
—判らない。
理解が出来ない。
だけど俺は、アイツを手に入れたいと思った。———歪んだ感情論。
徹底的に知りたくて。———歪んだ言葉。
俺はソイツを誘拐した。
(歪んだ興味の先にある物)
- Re: 巡り巡るコノ世界−REBORN− ( No.3 )
- 日時: 2010/08/09 14:41
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
—終夜、何があっても、人を殺してはいけない。
—Data,01— 恐喝
「あー、変なこと思い出した」
俺は頭を振ってその記憶を頭から除去する。
変な事と言っても、だいぶ昔の父さんの言葉だ。
その言葉について俺は一言しか言わなかったか。
——人は人を毎日殺してるよ。
そういうと父さんはククッと笑ったっけか。
(あぁぁ、思い出すだけで嫌になる・・・)
俺は古ぼけた天井を見上げながらボォッとしていた。
「オイ」
「・・・?」
俺は天井から視線を扉に移した。
赤い髪の男の人だった。
(イタリア人か・・・)
俺は視線を逸らさずに彼の姿を見る。
だが、イタリア人でも赤い髪と言うのは珍しい。
「付いて来い」
「あぁ、ハイ」
俺は手錠を外され、ようやく両手が楽になってほっとした。
(だけどさっきから殺気が痛いなぁ)
俺は前の人物よりも後ろの殺気に精神を集中していた。
恐ろしいほど殺気が伝わってくる。
「あの、一つ聴いてもいいですか?」
「何だ」
「あー、大した事じゃないんですが、もしかしてマフィアなんですか?」
「そうだが・・・何故判った?」
(いや、誰でも気付くだろあんな殺気放出されたら)
俺はそう言おうとしたが止めた。
俺は嘘を付く。
「あぁ、いえ。只の勘ですよ」
「勘?・・・まぁいい」
気が付けば目の前に巨大な扉が聳え立っていた。
明らかにボスの部屋、と言う感じだ。
(いや、目立ちすぎでしょ。もっと普通にしろよ)
俺は内心毒づきながらも男が扉を開き終えるまで待った。
「ジョット、連れてきたぞ」
ジョットと言われた奥に座る男を見る。
金色の髪に澄んだ橙色の瞳。
その人物がゆっくりと立ち上がった。
(嫌な感じだな。気持ちワルッ)
俺は少しだけ視線を逸らす。
「貴様の名前はなんと言う?」
(貴様?)
「あーっと・・・終崎、終夜です。《デルタ》—禁忌—がイタリアでの名前で——」
「二つ名前を持っているのか?」
「正確には、《どちらでもない》って言うのが正直なところなんですが——」
俺は口ごもる。
本名を明かすわけにも行かない。
理由なんて——言える訳がない。
「じゃあ、俺はなんと言えばいい?」
「・・・終夜でいいです、ハイ」
俺はそういって、男を再び見る。
俺と酷似した容姿だ。
(何かが、欠けている様な目だな)
「終崎終夜。貴様には当分ボンゴレで働いてもらう」
「・・・ハイ?」
俺は思わず裏声になってしまった。
(驚愕どころじゃないんだが。マジで?)
—ジャキッ
「・・・ノーはするなってか」
俺は頭に突きつけられた拳銃に苦笑する。
(命の危険?そんなの考えてないさ。俺は命なんか危機に晒されてもどうって事無い。だけど流石にこの殺気は・・・)
俺は男の放出する殺気に、汗を流す。
(マジな目だな・・・)
「・・・判ったよ。働けばいいんだろ?」
「そうだ、改めて自己紹介をする」
頭に突きつけられた拳銃をおろした男に、俺は安堵した。
だが、
「俺は初代ボンゴレボス・・・ジョットだ」
その声に俺は何処か闇すら感じた。
(誘拐・・・されてしかも仲間に入れって・・・)
「・・・何で俺なんかを浚ったんですか?」
俺は気になって聞いてみる。
ジョットは別に同でもないように言った。
「只の興味だ」
(興味で人浚うなッ!)
- Re: 巡り巡るコノ世界−REBORN− ( No.4 )
- 日時: 2010/08/09 15:05
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「今日からお前の部屋は此処だ」
「・・・」
俺は恐る恐る扉のドアノブを引っ張った。
部屋の中は、普通だった。
少し安堵する。
「じゃあ、後で呼ぶから此処に居ろ」
そういって扉を閉めたGさんに俺は更に溜息を吐いた。
俺はベッドに腰掛けて天井を見上げる。
すると天井に霧の様な物が掛かり始めた。
「・・・霧?」
俺はその霧に手を伸ばす。
—フッ
「貴方が新しくボンゴレに入った者ですか。ん〜ん。成る程」
(何がなるほどなんだコノ人)
「私の幻術に驚かないとは・・・」
「幻術?あぁ、人が勝手に人の部屋にはいってくる卑怯な術のことですか」
「・・・」
完全に黙った男を見て、俺はククッと笑う。
男は繭を細めて俺の顔を見た。
「貴方は、本当に驚くと言うことを知らないようだ」
「昔からそうなんだよ。俺は決して驚かない。驚愕なんて言葉は綺麗さっぱり忘れた」
俺はそういってベッドにうつむけになった。
俺はその姿勢のまま言葉を発する。
「貴方は誰なんですか?」
「・・・今更ですか。僕はボンゴレ霧の守護者、D・スペードです」
「Dさん。悪いですけど出てってください。今頭の整理中です」
「そうですか・・・」
D・スペードさんは回りに霧を発生させてその中に消えていった。
俺は目を閉じる。
次第に意識が遠のいていった。
—デルタ。お前は逃げろ。
—・・・。
—お前のその力は、人を助けることにも使えるが、今のお前は狙われるだろう。強すぎる力を背負うその体には、過負荷が大きい。
—・・・。
—信じれる者の前だけに、その力を見せろ。
目を開ける。
俺は溜息を吐いて手のひらを見た。
「信じれる者、か」
——そんなの、もうコノ世界にはいない。
俺は、只それだけを思って、再び目を閉じる。
◆
「ん〜ん・・・。終崎終夜・・・彼は凄く大きな力を持っているようですね」
「・・・」
ジョットは、そんなD・スペードの言葉に驚きはしなかった。
超直感と言う並外れた勘の力で大体は予想していたからだ。
「ですが彼は、その力を見せようとはしないようですよ?」
「・・・」
「どうするんですか、ボンゴレプリーモ。彼を——利用しますか?」
ジョットはそんな言葉に、只、黙るだけだった。
(—闇が広がり始めた)
- Re: 巡り巡るコノ世界−REBORN− ( No.5 )
- 日時: 2010/08/09 18:25
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
——彼は彼女で彼女は彼。
—Data,02— 彼と彼女
「終夜、お前、拳銃は扱えるか」
急に部屋から連れ出されてそんな事を言い出したGさんに俺は無言で聞いていた。
「いや、撃ったこと無いです」
「じゃあ一度撃ってみろ」
拳銃を渡される。
その拳銃を握りながら、的を狙う。
俺は引き金を引く。
—パァンッ
乾いた音が響いた。
「・・・お前本当に素人か?」
「一応ですよ」
的に当たった弾は十分真ん中を獲ていた。
俺は拳銃をGさんに渡す。
「いや、ソレは護身用に持っておけ。色々使うだろうしな」
「ハァ・・・」
俺は同時に渡された銃弾とホルスターを装着して、Gさんを見る。
「あぁ、そうだ。拳銃は念入りに手入れをしとけ」
「判りました」
ニコリとも笑わないGさんを見て俺は少し溜息を吐く。
(あのD・スペードさんと言う人は道化師だったし、ジョットさんは笑わないし。何か硬苦しいな)
俺はそう思いつつも足を、ジョットさんの部屋に向ける。
◆
「失礼します。あの」
「・・・何だ」
(やっぱり硬いな・・・)
俺はジョットさんの顔を見て苦笑する。
(こんな硬いと俺まで固くなるって)
「大した事じゃないんですけど、」
俺は一度切って、話す。
「此処ってメイドとか雇ってたりします?」
「あぁ、一応何人かは」
(だからか!あの殺気・・・ドロドロした物が含まれてたんだよなぁ)
俺は重い溜息を吐いた。
「それがどうかしたか」
(ジョットさんとか、一応美形だし。と言うかジョットさん、俺よりもプロなのに気付かないのか・・・?そこは鈍感なのか)
「オイ!」
「は、ハイ。何ですか?」
俺は急に張り上げられたジョットさんの声にビクッと反応してしまった。
ジョットさんの顔は相変わらず無表情に統一されている。
「何をボォッとしている?」
「ちょっと、考え事してたんで」
「そうか。・・・悪いが紅茶を入れてくれないか?」
「ア、ハイ」
俺は側にあったポットを手に取った。
「・・・」
俺はポットの中に入っている袋をつまみあげる。
(・・・コレ、毒か?)
俺はその袋をゴミ箱に入れた。
そしてお茶の葉を一つまみして入れる。
(毒入りの袋・・・って事は、スパイでも居るのか、この屋敷)
俺はそんな事を考えながらお茶を入れていた。
「どうぞ」
「・・・美味いな」
ジョットさんは一口飲んで、少しだけ笑った。
俺もにっこり笑う。
「やっと笑いましたね」
「・・・」
ジョットさんは口を押さえて呆然とする。
俺はハハッと笑って、その部屋を後にした。
(スパイ、ってどんな奴なんだろうか)
- Re: 巡り巡るコノ世界−REBORN− ( No.6 )
- 日時: 2010/08/09 18:46
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
屋敷をしばらくうろついているとある会話が耳に入ってきた。
どうやらメイドの声らしい。
「新しく入ってきた終崎って子・・・少し馴れ馴れしいですわね」
「本当。ウザイったらありゃしない」
「私、ジョット様のポットに毒入りの葉っぱを入れたの。あの子が注ぎ込んでジョット様が倒れられたらあの子の所為よ・・・見ものだわ」
(あぁ、こいつ等か。毒入りの袋をポットに入れたのは)
俺はそんなどろどろした会話を聞きながら、ホルスターから拳銃を取った。
天井に銃口を向けて、引き金を引く。
—パァンッ
乾いた音が廊下中に響いた。
音は反響してメイドたちにも聞こえた。
メイドたちは一斉に俺を見る。
「あ、アンタ・・・」
「今の会話聞いてた。うん、殺人未遂だよ、ソレ。あぁ、それとアンタの計画は失敗。俺が毒入りの袋をゴミ箱に捨てたから」
俺がそういうとメイドたちは顔を真っ青にした。
(判り易いな)
俺は銃口を降ろす。
「・・・どういうわけか話を聞こうか」
俺は、フッと笑った。
◆
廊下に銃声が響いた。
銃声のした方向へ守護者達が全員向かう。
幸い守護者は誰一人欠けることなく屋敷に居た。
「・・・!」
全員が目を見開いた。
その場に立っていたのは、終崎とメイド。
終崎は無傷だったが——メイドたちは腰を抜かしている。
俺達は終夜の顔を見た。
「あぁ、遅いですよ」
終崎はそんな風におどけて見せて拳銃をホルスターに戻した。
メイドたちは何かにおびえているように腰を抜かしている。
「・・・何をした?」
「ば、化け物!アンタ、アンタ人間じゃ、無いッ・・・」
「えぇ、良く言われますよ。それで一時期は欝気味でした」
終崎は別に表情を変えずにそんな風に言っている。
メイドたちは相変わらず化け物と叫んでいた。
「・・・終夜、こいつ等に何をした?」
「別に何もしてません。只、精神的なダメージを負わせただけです。しばらくすれば戻りますよ」
そういって終崎は自室に向かうように歩いていった。
(その後で、)(メイドの一人がスパイだということが発覚した)
「俺はジョットさんを守ったわけじゃないんですよ」
その後で、終崎はそんな風に答えた。
「只——あの笑顔が見たいだけです」
そして———微笑んだ。
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