二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 覚めない夢は現実となり、【DRRR!!】
- 日時: 2010/08/04 11:04
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
初めまして、こんにちは、こんばんは!
李久と申します、よろしくお願いします。
さて、堅苦しい挨拶はこのくらいにして、
まずは注意書きから。
×1:オリキャラが出ます
×2:ネタバレ含みます
×3:文章力ありません
×4:あの事件で三ヶ島 沙樹ちゃんが、逝きます←
以上が許せる方(特に4つ目)のみどうぞ、
また中傷等は受け付けておりません。
−目次
オリキャラ>>2
>>1 序章
Page:1
- 序章 ( No.1 )
- 日時: 2010/07/30 17:01
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
「ひとーつ、ふたーつ、」
真っ暗な部屋には少女の明るい声が響く。
「みーっつ、よーっつ。」
柱にもたれかかり、手で目を覆いながら、
少女は数を数えていた。
「いつーつ、むっつ。」
少女の口から紡ぎ出される数字が大きくなるたび
彼女の顔は笑顔で満ちていく。
「ななつ、やっつ、」
ただ、
「ここのつ、」
この彼女が笑顔でいるのは、
「とおっ!」
目の前に広がる肉親の血の海を見るまでなのだが。
「——お母さん・・・お父さん?」
夜の黒は世界を包み込む。
そっと、そっと。
—まるで、眠りから覚めさせないように。
「っ、いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
——これは、歪んだ愛の、歪んだ物語。
- オリキャラの人 ( No.2 )
- 日時: 2010/08/04 11:06
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
●主人公
:名前/黒﨑 律(クロサキ リツ)
年齢/16歳
性別/女の子
性格/おおざっぱ、気分屋。
変に正義感が強く、曲がった事は嫌い。
外見/身長は155、体重42
顔は特別に可愛いと言うわけではないが
何か惹かれるものがある。
●黒﨑さんの家族の人
:名前/黒﨑 沙耶可(クロサキ サヤカ)
関係/律の母親。
八年前に謎の事件に巻き込まれてしまい
既に死亡している。
身柄/学校の先生、社会科を担当していた。
:名前/黒﨑 桃也 (クロサキ トウヤ)
関係/律の父親。
沙耶可と同じく八年前に謎の事件に
巻き込まれ、既に死亡している。
身柄/とある会社の社長として働いていた。
ちょくちょく追加します!
- 第一幕 田舎と都会と都市伝説と。 ( No.3 )
- 日時: 2010/08/04 11:08
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
第一幕 田舎と都会と都市伝説と。
ジリリリリリリリ
セットしていた目覚まし時計が、朝の乾いた空気の中
五月蝿く響き渡る。
時刻は八時三十分。
今日は某中学校の卒業式。
遅刻ギリギリで滑り込もうと思っていた彼女は
ゆっくりと体を起こして目覚ましをとめ、
そして再び眠りについたのだった——。
1 遅刻少女と真面目少年
「続いて、卒業証書授与。」
厳かな空気に包まれる体育館の中、
浮かない顔の少年が一人。
次々と呼ばれていく同級生達の名前を聞きながら
彼の顔は、曇りを増してゆく。
「竜ヶ峰帝人。」
「はっ、はい!」
少々声が裏返ってしまった少年、竜ヶ峰帝人は
気持ちを入れ替えるように首を振った。
そして表情を明るくし、緊張で固まる顔を
少し下げながら壇上に向かった。
(遅刻ぎりぎりなのはいつもの事だし・・・大丈夫だよね。)
———数分後、彼の期待はあっけなく
外れてしまう事など知らずに。
「あっははは、遅れちゃったー。」
そう言って彼の待ち人が来たのは式が終わってから
五分たつかたたないかの時だった。
「遅れちゃったじゃないよ!?
ていうか遅れてくる事さえ出来てないから!!」
「え?いやきたじゃん、今」
そう言って笑う彼女の目には反省の色が少しも見えない。
帝人は小さくため息をついた。
「いや、今きても意味ないから・・・。」
「卒業式ってさぁ。」
突然彼女は真剣な眼差しで帝人を見つめた。
「卒業ってさ、省略無しで言うと
卒業証書授与式って言うんだって。
そんな紙切れだけのために早起きしたくないよ。」
「りっちゃん・・・・・。」
そう。
彼女はこんなやつなのだ。
しかしこんなやつと友達なのは冗談でも嘘でも
なんでもなく事実であり、大切な友人として
慕っているのもまた事実であった。
そして彼女と同じ高校に行くことになったのもまた、
何の偽りもない事実であった。
- 第一幕 田舎と都会と都市伝説と。 ( No.4 )
- 日時: 2010/08/04 12:31
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
2 思い出と現実
「でさ、来週からの事なんだけど。」
律は子供のように目を輝かせながら帝人を見つめる。
一瞬、彼女に見入ってしまった帝人は
首を振り小さなため息をついた。
「・・・もしかして、その話だけしに来たの?」
「え?それ以外に今日用事あっ・・・
あぁ、あのゲームまだクリアしてないんだよね。」
「いや、卒業式だから今日・・・・。」
帝人が彼女に振り回されているのは
今に始まった事ではない。
そう、始まりは小学校の時。
竜ヶ峰帝人の親友である紀田正臣の引越しと
入れ替わるように転校してきた、黒﨑律。
どんな子だろうと思い、期待を寄せていた。
教室のドアが勢いよく開いた瞬間、竜ヶ峰帝人だけでなく
クラス中皆の視線が彼女に集中する事になった。
可愛い。
最初の感想はその一言。
一週間もたたないうちに彼女はクラスの人気者となった。
そして、それから二週間たたないうちに
帝人と律は仲良くなった。
「ねー帝人?聞いてる?」
「いたっ!!」
幼い頃の思い出に浸っていた帝人は
少し怒り気味の、携帯を片手に持った律にデコピンを食らった。
「よし、仕方ないからまた後でメールするね!」
「え?あ、じゃあまた・・・・・・ね。」
急ぎの用事が出来たのか、帝人が言葉を返し終えた時には
もう律の姿が見えなくなっていた。
- 第一幕 田舎と都会と都市伝説と。 ( No.5 )
- 日時: 2010/08/12 15:05
- 名前: 李久 (ID: wb/HWNDK)
2 思い出と現実 ver.律
「でさ、来週からの事なんだけど。」
そう、来週。
来週からは池袋に引越し、新しい高校に通う。
ただ彼女が引っ越す目的はそれだけではないのだが。
律は、ただぼーっとする帝人を見つめた。
「・・・もしかして、その話だけしに来たの?」
「え?それ以外に今日用事あっ・・・
あぁ、あのゲームまだクリアしてないんだよね。」
「いや、卒業式だから今日・・・・。」
—帝人に借りていたゲームを早く終わらせないと。
不意にそのことが頭に浮かんだ律は帝人の言葉に
小さく首をかしげた。
「あっ、そうそう。あのゲームのさ、ディスク2の
3個目の洞窟あるじゃん?あそこのボスってさ、
どの武器で倒したらいいの?
まったくダメージ与えられないんだけ———っと。」
律は話を止め、携帯の画面を見た。
新着メール一件。
ディスプレイに表示された字を見てから改めて帝人を見た。
・・・・・彼はぼーっと遠くを見ていた。
—ダメだ。
律はメールを開いた。
ほんの一瞬だけ、彼女の表情が固まった。
すぐさま彼女は表情を戻し、帝人の額に
いつもより軽めのデコピンを放った。
「ねー帝人?聞いてる?」
「いたっ!!」
帝人に少し怒り気味の表情を見せる。
この子、竜ヶ峰帝人は勘が鋭い。
だから細かいところまで注意しておかないと
律の心中が彼に見透かされてしまうのだ。
「よし、仕方ないからまた後でメールするね!」
「え?あ、じゃあまた・・・・・・ね。」
帝人の言葉を最後まで聞かずに、律は
早足でその場から抜け出した。
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