二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

東方project 東方幻旅伝
日時: 2010/08/31 17:49
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

東方projectを題材にした小説です。
・オリキャラ登場
・原作との矛盾
・キャラの性格の改変
などに目をつむっていただける方のみよろしくお願いします。

Page:1 2 3 4 5 6



第二十一話「里へ戻る」 ( No.25 )
日時: 2010/09/29 21:42
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

「今、こいつらを火の中から助けたとこさ」
「そうかい。じゃあそいつらを早く下におろして消火を手伝ってくれ」
「了解」
俺とじいさんは地上に降ろされた。
「ちょっと待っててくれよ、消火が優先だ」
「こっちはケガしてんだぞ。早くしてくれ」
銀髪の男と魔法使いは消火を始めた。男は地上から、少女は箒にまたがって上空から手際よく消火を進めていった。ものの数分で完全に鎮火した。

「まったく、君たち、火の取り扱いには気をつけてくれないと。僕の店、『香霖堂』まで火が回ったらどうしてくれるんだい」
「すまんのう。わしの弟子が迷惑かけたようで」
「どうせ香霖の店はガラクタばっかだろ」
「そういう問題じゃない」
「おい、悪いが早く屋敷の中にいるやつらを解放してやってくれ」

じいさんはここへ来た理由を二人に話してから俺にこう言った。
「薙よ、お前さんはそのお嬢さんに先に里まで運んでもらえ。わしが屋敷に行って捕まったやつらを解放してくる」
「言っとくがしっかり報酬はいただくぜ」

魔法使いが意地悪そうな顔でそう言った。巫女と言い、この魔法使いと言い、がめついやつだ。

「じゃ、僕は店に戻るよ。あまり外に出るのは好きじゃないからね」

こうして俺は魔法使いの少女に里まで帰してもらうことになった。俺も箒にまたがった。
「振り落とされるなよ」
「なに!?」

第二十二話「藤原妹紅登場」 ( No.26 )
日時: 2010/09/30 16:27
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

なんて荒っぽいやつなんだ。猛スピードで振り回され、生きた心地がしなかった。こいつは要注意人物だ。
「さて、里に着いたぜ。せっかくだから診療所までつきあってやるよ」

そういうことで診療所までついてきてもらった。せまくて古い建物だった。
「うむ。これはひどくただれてるね。悪いがうちでは完治できそうにないな」
「じゃあ、どこへ行けばいいんだ?」
「永遠亭の八意永琳先生ならきっと治せるだろう。迷いの竹林にいらっしゃる」
「あそこは迷いやすいから行きたくないぜ」
「頼んでねえし」

そうは言ってみたものの、正直言って困った。他に案内してくれる者がいない。そう思っていたそのとき、一人の訪問者がやって来た。
「お困りのようね。力を貸してあげてもいいけど」
診療所の戸を開けたのはもんぺを着用した長髪銀髪の少女だった。それにしても出会う人物は女ばっかりだな。
「お。貴女は藤原妹紅殿ではないか。噂にきいてますよ。人間の里にお越しとは珍しい」
「あら、私だって一応人間よ。人間の里にいちゃおかしいかしら」

話を聞いたところ、こいつは不老不死の人間で、普段は竹林に隠れ住んでいるらしい。ときたま永遠亭まで病人を運ぶ仕事もしているようだ。

「お前が連れて行ってくれるのか?」
「あなたが望むのならね」
「よし!これであたしの手間が省けたな」
「お前は行く気なかっただろうが」

第二十三話「両親」 ( No.27 )
日時: 2010/10/04 18:30
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

俺は治療のためこの藤原妹紅という少女とともに永遠亭という場所に向かうことになった。あたりは暗くなっている。
「お前、歩けるのか?」
「ああ。歩くくらいは大丈夫だ」
「そう。なかなか頑丈なのね。そんなに怪我して」
巫女や魔法使いと違ってこいつはなんだかポツポツとしゃべるやつだ。しゃべるのはあまり好きじゃないのだろうか。そう言えば人間のくせに人間の里に現れることは少ないとか言っていたな。普段はどこにいるのか気になったから聞いてみた。

「お前、普段はどこに住んでんだ?」
「これから行く迷いの竹林よ。あそこは妖獣たちの住処にもなってるわ」
またまた危なそうな場所だ。幻想郷はそんなとこばかりなのか。
それにしてもこちらから話しかけないと話さないな、こいつは。会話が続かず、雰囲気が重苦しい。

「な、なぁ、お前は何者なんだ?」
恐る恐る聞いてみた。
「ただの健康マニアの焼鳥屋よ」
なんだそりゃと突っ込みたかったがやめておいた。健康マニアの焼鳥屋・・ますます何者かわからない。ならば家族の話はどうだろう。

「俺、最近外の世界から来たんだ。今はこの世界で妖怪退治屋の弟子やってんだ。親父もオフクロも口うるさくってよ、幻想郷に来れてせいせいしてんだ」
「へぇ、楽しそうな両親ね」
「どこがだよ・・・」
彼女の顔に笑顔が見えた。家族の話をしたのは正解だったのだろうか。
「私の両親はね・・・」
「ん?」
「いや、なんでもないわ」
「話したくないならいいけどな」

そのときちょうど竹が無数に生えている場所が見えてきた。ここが迷いの竹林だろうか。

第二十四話「獣人の手荒い歓迎」 ( No.28 )
日時: 2010/10/05 18:19
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

「でかい竹だなぁ・・・」
この竹林には10メートル以上はありそうな竹がわんさか生えている。そのせいで昼間でもけっこう薄暗いところらしい。
「ここは妖獣や獣人の住処になってるから十分気をつけて。絶対私から離れちゃダメよ」
不覚にも妹紅のその台詞にドキッとした。わかってる。そんな意味じゃないことは。だが、なぜかこいつには心を惹かれる。巫女や魔法使いとは大違いだ。
「ああ。気をつけるよ。それはそうと今度里で一緒に飯でも食わないか?」

 妹紅はくすっと笑ってこう答えた。
「あなた、面白いわね。私を誘うなんて。じゃあ、焼鳥がいいわ」
空を見上げると見事な満月が浮かんでいる。あんまりにも綺麗で不思議な気持ちになる。こんな夜は狼男でも出たりしてな。そんなことを考えているとふと、何かの気配を感じた。

 「おい、妹紅!」
「うん、私も気がついた」
向こう側から何かが向かってくる。妖怪か。
「ガアアアアーッ!!」
「妖怪だ!」
「違うわ。一応人間よ。ある状況下で獣化する人間がいるのよ。私の友達にも一人いるわ」

 妖怪でも人間でもどっちでもいい。明らかにこの状況はやばそうだ。相手は相当興奮している。
「白虎人間のようね。かかってらっしゃい子猫ちゃん」
「待て、俺が・・・」
「大人しくしてなさい。ケガ人は」

第二十五話「不死鳥」 ( No.29 )
日時: 2010/10/07 22:50
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

 妹紅と虎人間との戦いが始まった。こんな危険な道の案内役を買って出るくらいだからきっと妹紅は強いんだろう。
「急いでるから瞬殺させてもらうわよ」
妹紅の背中から炎の翼が生え、飛びあがった。まるで不死鳥のような姿だ。


Page:1 2 3 4 5 6



この掲示板は過去ログ化されています。