二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ
- 日時： 2011/04/03 02:46
- 名前： 和泉 なち （ID: MKBom4Aq）
時は平安。
安倍晴明の孫にして唯一の後継者である安倍昌浩は、夏も近付く日々のなか夜警と直丁の仕事を頑張ってこなしていた。
ある日、夜警の最中にふと星空を感慨深げに眺めている物の怪の様子に気付き声を掛けるが———。
晴明の配下である十二神将には昌浩が知らない秘密があった。
それは、稀有なその能力の為に十二神将という輪から外された十三人目の隠将の存在。
十二神将の一員である隠将、星を司り導く役目を担う星将は十二年前の忌まわしき出来事からずっと、異界で眠り続けている。
彼女の名前は宵永。
宵永が目覚める事は、ある妖怪の復活を意味していた！！
［注意事項と閲覧前の設定説明］
こちらは自己満足の二次創作作品になります。
原作とは違う文体や古語、言い回し等あるかと思いますがご容赦下さい
基本自己満足で書いております故、時間軸や多少の原作設定等改竄していたり…。
閲覧は自己責任でお願いします。
■主人公設定■
名前：宵永 よいえい。
性別：女。
身長：天一と同じ位。
銀の長い髪に琥珀色の瞳。
大陸風の衣装は肌の露出が激しいが、露出された部分には布が適度に巻かれており外部に晒された肌はそれ程多く無い。
額には銀の緻密に細工された冠。
十二神将が一人隠された隠将、星将、と多数呼び名がある。
天一とは一番仲が良く、太陰の姉的存在、紅蓮との仲は…？
敵の設定は話しに登場した際に、小説で書かせて頂きます。
ネタバレの恐れがあるので御理解下さい。
由比 ゆひ
炬悴 きょすい
庵莱 あんらい
呼び名だけの記載となります。
それでは、星将編スタート！！
- Re: 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ ( No.7 )
- 日時： 2011/04/06 22:23
- 名前： 勾菜 （ID: cTS7JEeA）
どうなるんでしょう…すごくきになります！
がんばってくださいねっ!!
- Re: 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ ( No.8 )
- 日時： 2011/04/15 23:48
- 名前： 和泉 なち （ID: BgqTPKsJ）
>>勾菜様。
纏まった時間がないもので、ちょびちょび更新申し訳ないです。
暇があれば一気に書く殴るものを（笑
頑張りますね！
では、失礼します。
- Re: 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ ( No.9 )
- 日時： 2011/04/16 01:34
- 名前： 和泉 なち （ID: BgqTPKsJ）
■ ■ ■ ■ ■
異界の片隅で昏々と眠り続ける同胞。
十二神将天空の織り成す強固な結界の中で自身が受けた呪詛を癒す為。
天一が宵永は桜の花が好きなのだと、天空が彼女を結界で包む直前に今にも泣き出しそうな顔で床に敷き詰めていた。
「きっと天一は此処に様子を見に来るたびに……泣いてるのよ、宵永」
誰にも悟られないように、一人身体を震わせて。
親友を想い声を殺して泣いてるのを太陰は一度見てしまった。
「…………わたし、宵永に頭撫でて貰いたいのに」
球体状の結界の中、閉じた瞼が開く事はない。
あの優しさに満ちた琥珀色の瞳が太陰を映す事は今世で叶うのか。
十二年前の晴明の判断が間違っていたかは分からないが、その判断で現在は穏やかに暮らしている都の者達が沢山いるのは確かだ。
代償として十二神将の、太陰が一番慕っていた姉的存在の宵永が一人、孤独な眠りを強いられてしまった。
この事を知るのは主である晴明と同胞達だけである。
そして、次期に主になるはずである昌浩も追々。
「早く起きてよ、お願いだから……宵永！！」
太陰がそう呼んだ刹那、それは始まった。
「……くっ…うぁ……っううっぅ…」
「え？！ よ、宵永？！」
突如として今まで微動だにせずに眠り続けていた宵永が、苦悶の表情を浮かべて声を発した。
身動ぎした同胞はゆっくりと、瞼を開ける。
キラキラと命を育む色、琥珀の瞳が宙を彷徨う。
■ ■ ■ ■
「…た、い…いん？」
ぼやける視界の中で宵永が捉えた姿。
ボロボロと涙を流しながら結界越しに泣いている太陰だった。
どうして泣いてるの？
相変わらず泣き虫なのね。
また白虎に怒られたの？
自然と緩む口元。
いつも通り頭を撫でて慰めてあげたい。
しかし、全身を貫くこの呪詛の痛みのせいで上手く身体を動かせない。
「うぅ……っ、うあぁ、ふぅ……！！」
呪詛を受けた身は未だ癒されてはいない。
この呪詛を完全に癒した時、宵永は目醒める筈だった。
なのに、どうして。
考えられる事は唯一つ、庵莱の封印が解かれた。
宵永の眠りと庵莱の封印は表裏一体。
呪詛が消える時、庵莱の魂も完全に消える。
主から頼まれた大切な役目だったのに、なんて事を。
「…せ、晴明さまを、天空を……太陰……は、やくっ！！ くぅっ…」
「宵永！！！」
視界が暗転し再び宵永の意識は深いところへ落ちていく。
同胞の名を呼ぶ声も、今の彼女には届かない。
■ ■ ■ ■ ■ ■
いくら謝っても謝りきれない。
ごめんなさい。
どれだけ私は皆を傷つけたか———。
それでも、護りたかったの。
- Re: 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ ( No.10 )
- 日時： 2011/04/16 19:25
- 名前： 勾菜 （ID: 5dLFZzqu）
宵氷っ！
と、思わず叫んでしまいました。
文才を分けていただきたい…
- Re: 少年陰陽師 瞬く星を添え越えろ ( No.11 )
- 日時： 2011/04/25 01:43
- 名前： 和泉 なち （ID: KpEq4Y5k）
>>勾菜様。
感情移入していただき、書き手としては嬉しいです。
文才なんてとんでもないです、年の功と申しましょうか（笑）
しかし、有るなら途轍もなく狂喜乱舞しますよ〜。
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