二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜
日時: 2011/10/31 13:20
名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)

どうも!『とある魔術の禁書目録』大好き武藤徹也です!

今回はリボーンに挑戦してみたいと思います!

まずは、主人公紹介を↓。

名前【日々影 真宵/ひびかげ まよい】
性別【♂】
年齢【15】
性格【人との付き合いが苦手で友達が少ない。だが根は優しく友達思い。だが戦闘中では気に入らない悪党は問答無用で殺す】
容姿【とにかく地味。唯一の特徴は二本のアホ毛】
属性【大地】
武器【なし】
備考【天涯孤独。施設に預けられるが10歳のとき施設を脱走。その後、廃墟となったビルの暮らし並盛中に通う】
異名【なし】
サンプルボイス
「泣けるぜ、同情するほどになぁ」
「寂しいなら泣けばいい。俺がお前の居場所になっていやる」
「別にヒーローにならなくたっていい。オレはオレの役目を果たすまでだ」

*ブラッドファミリー守護者候補*
大地属性:日々影真宵
氷河属性:『月夜の舞姫』月宮美夜
嵐属性:『紅蓮の火炎』火波炎
雲属性:『狂祭の死神』遊喜まつり
霧属性:『漆黒の幻想(トランス)』水無瀬 深埼(女)水無瀬 未崎(男)
残り、3人です!ドシドシ投稿してください!!

注意
・あまり原作キャラが出ないと思います。
・うまくありません!

以上です。


よろしくお願いします!

。・。・オリキャラ応募用紙・。・。

名前【/】
性別【】
年齢【】
性格【】
容姿【】
属性【】
武器【】
備考【】
異名【】
サンプルボイス
「」
「」
「」

(項目増やしてもOKです)


標的 第一夜 絶対的力と静かなる視線
標的 第二夜 頼み(前編)
標的 第三夜 頼み(後編)
標的 第四夜 契約
標的 第五夜 月夜に舞う少女
標的 第六夜 出会い
標的 第七夜 導き 

☆コメ&オリキャラ投稿を下さった方々★
・夜桜さん
・衣鈴さん
・mkさん
・ろくもりさん
・ミズキュウラ・ドラッテさん

誠に毎回コメ&投稿ありがとうございます!!

Page:1 2 3 4 5 6



Re: 家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜 ( No.1 )
日時: 2011/06/04 00:47
名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)

標的 第一夜  絶対的力と静かなる視線
 


夜 9:00 予備校の廃墟ビル

不気味に綺麗に輝く月。不気味に笑う影。

「でっ、マフィアさん?こんなホームレス状態のオレになんのようですか?」

・・・・・。
いきなりだが、少し子供のころの話をしよう。
オレは生まれながらとち狂っていた。自分で言うのもなんだが、いわゆる障害者というやつだ。言葉も性格もぐちゃぐちゃでただ壊すのが好きだった。作っては壊して、壊しては作って。その所為であるのかある日、オレは人を殺してしまった。一人だけじゃない、何十人もの人間を殺した。しかもそれがとあるマフィアのメンバーだったのだ。

死ぬ気の炎。

誰もがそういった。母親の形見である指輪から無情にもきらめく炎。自分でもよくわからなかったが清清しかった。誰よりも強くなった感覚が全身に神経を通して渡り通った感じになった。
まさに発狂。
最強を手に入れた感覚。
自分でも否定しきれない、快感。ただ笑うことしかできなかった。笑うことしか————。

その馬鹿な行動の結果。

十五年間後の今。こんな状況に陥っている。

「ブラッドファミリーの仇、忘れてはいないだろうな?」
ブラッドファミリーの構成員の一人は言った。
「忘れるわけ無いでしょう?てめぇらの屑なメンバーを殺す快感を忘れるほどの馬鹿じゃねぇですよ」
びぎぃ、と何処かから脳内の血管が切れる音が聞こえたような感じがした。たぶん誰かがキレたのだろう。
「殺す。」
その一言と同時、構成員の指輪から赤、青、黄色といった炎が出ていた。
「だから、マフィアは嫌いなんですよ。喧嘩っぱやいっていうか、気が短いというか・・・・」
額に手を当ていう俺。
ホント、それでだけで勝てると思うこいつらが腹立たしいな。
「そんな、貧弱な炎でオレに勝とうとでも、思ったんか?」
大地の炎。
なぜだか知らんが俺はこの炎を扱える。ホント何でなんだろうな。
すると、構成員たちは胸ポケットから小さな箱を取り出した。一人一人様々な色や模様の箱を持っている。知っている、これは匣兵器だ。
「たった一人の相手に匣兵器を使うなんてお前らは馬鹿ですか?」
開匣!、と叫ぶと同時、箱の中から数々の動物が出てきた。
赤い炎を纏うコブラ、青い炎を纏う鋸鮫、黄色い炎を纏う鷹。
「フローリーとラッドは!コブラで嵐の毒霧をまけ!!」
構成員のボス的なやつが声を上げ他の構成員に言った。
「続いて、ケーとオウラは、雨の属性で相手の炎を沈静させろ!」
また、連続で命令を出す構成員のボス。
「そして、ビーとシルバーは!活性で皆の嵐のダメージを軽減させ、傷を負ったメンバーは治癒するように!」
命令に従い、それぞれの構成員は自分の使命を果たす。
「はぁ〜ホントくっだらねぇ〜。同情するほどくだらねぇ」
オレはただあきれていた。目の前の男たちに、これから死へ誘う死神が目の前にいることをしらないで—————。
〈パチン〉。指を鳴らしただけで終わった。
構成員、炎を纏う動物たち。それがまるでいきなり何十トン、何百トンの錘を付けられたように地面に叩きつけられた。
「なっなんだ・・これは・・?」
構成員の一人がオレに問いただした。まるで何も知らない赤子のように。
「ベクトル操作・・・いや、重力操作とでもいっとくべきか?」
口元を笑みに染めながらいう、オレ。
思い出す、殺す快感を。
「んっな・・・そんな能力聞いたことがない・・・・」
「くっくははははははっ!これがリアルなんだよォ!いくら否定しようとも〈これ〉はここにある!神と同じだよ!信じなくてもそこにある存在!」
二重人格だろうか?それとも精神がやばいのか?自分でもよく考えさせられる。
「ところで一つ疑問なんだが、————」
「?」
男は倒れながらも首をかしげる。
「途轍もない力の重力と重力が人を挟むようにぶつかり合えばその襲撃で人間はどうなるんだろうな?」

一瞬の間、男たちは寒気と死の感覚が全身に渡ったような感覚に陥った。

「やめろ!やめてくれぇ!!」
ただ男は叫んだ。
「死の恐怖ってやつか?大丈夫だ、安心しろ。神はお前らを見捨てない。地獄へ堕とすまではなぁ」
無情に右手を振った。呆気なかった。まさに一瞬。
地面が凹むと同時、重力とのサンドイッチになった。構成員と炎を纏う動物たちはビジャァ!、と血と肉片が噴射するように周りに散った。
「痛みすら感じない。ただ感じるのは恐怖と後悔だけだよ」

    ♂♀ 


とあるビル屋上 夜 9:00

同時刻。

月に背をむけ少女はビルの屋上に立ちその廃墟ビルを眺めていた。中学生ぐらいか、身長も小さく顔も幼かった。服装はワンピースに頭には迷彩のヘルメットとゴーグル。・・・そんなことより、少女の行為は眺めているといっていいのかわからなかった。
そのビルと廃墟ビルの距離は五〇〇メートルほど離れていた。それほど離れていると望遠鏡か双眼鏡を使わない限り誰もがその廃墟ビルがぼやけて見えるはずだ。だがその少女は、感情の無い瞳で少年を見る。
別にイケメンでもない。別に好きだからではない。

標的にしたのだ。あの少年を。

自分の〈食事〉のために。

口をあけたと同時、月の光に当たり鋭い牙が輝く。
瞳を紅く染め、まるで人間ではないかのように、まるで何もかも否定されるような存在のように。

少女はただ、眺める。少年を。



武藤:どうか読んで下さい!!

Re: 家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜 ( No.2 )
日時: 2011/06/05 09:04
名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)

標的 第二夜 頼み(前編)


学校 教室 夕暮れ 午後5:00

「そろそろ、文化祭だし。二年生が中心的に考えないとね」
黒咲は言った。

黒咲彩霞(くろさき あやか)。
彼女は、まじめな性格で見た目は最強、といってもいいほどいい。
如何にも委員長っぽい風情の女子できっちりとした三つ編みにメガネ、規律正しく折り目正しく恐ろしく真面目な教師でも受けが良い。
現実ではホント希少種に値する存在だ。
だが、学園のアイドル的なものに入る黒咲。だがオレはあまりこいつを好いていない。別にきらいってわけじゃないが、何かずれているというか、何と言うか・・・。とにかく、こいつはお人好しというやつなのだ。二年間の学校生活を送って友達ゼロのオレだった。
そしていきなり「あなたを更生させます」と宣言された。
おかけで副委員長に抜擢された。
こいつは勘違いしている。「バカは可哀そう」という幻想に囚われているように思えた。

「んで、委員長どのは何をお考えで」
めんどくさいと思いながら言う俺。
「えぇーとねぇ、私は、喫茶店とかお化け屋敷とかやりたいかな」
「へぇ〜、意外な返答だな」
「何が?」
「いや、くそ真面目なお前がこんな娯楽なことやるとは思わなかったんだよ」
すると黒咲はムスっと頬を膨らませオレをにらむ。
「私だって楽しみたいことはあるわよ」
どこぞのギャルゲーだよ。
「そうか、ならば俺は副委員長の意見としてメイド喫茶を求める」
「ところで日々影くん」
無視された・・・・。
スルーされた。
「なんだよ?黒咲」
「学校に指輪をしてきちゃだめだっていってるでしょ」
「別に良いだろ。オレが何してようが、オレに興味持つやつなんていねぇだろ」
クラスの置き物同然の生活をしてきた俺には人に興味や注意はどうでもいい。
「私がいる」
きっぱり言われた。躊躇無く、迷いなく。目線をオレの目にあわせて。
「そうか・・・」
それしか言えなかった。別に照れているわけじゃない、わからなかったと思う。
するとガラガラと椅子の引きずる音が教室で響き、黒咲が立った。
「私、先生に呼ばれているから後は頼んでいい?」
「あぁ」
一人になった。
それがどうした。一人でよかったじゃないか。別に好きでもない相手とつるむ必要は無いじゃないか。なんでオレは望んだ?一人じゃなく二人を・・・・・。
「帰るか」
後は片付けだけだったので黒咲が去った後、机と椅子を片付けさっさと
学校を出た。
ドアを開けるとすぐそこに中学生ぐらいの少女がいた。
迷彩のヘルメットにゴーグル?
「ん?」
グサっ。
その音がオレの胸辺りで聞こえた。
刺さった。心臓を一突き。血が舞う。
「ガハッ・・・くそがぁ・・・・」
やはり、オレの日常は、こういうものか。

・・・・・・・意識が無くなる・・・・ころされるのか?・・・・・

殺す・・・・殺す・・・・。


     ♂♀


ガタン、という音とともに目の前の男は倒れた。
胸を貫かれた様に見えたが実際傷は浅かった。
死んだ。というより仮死状態といったほうがいいだろう。
「・・・・・・」
無情に見下すように男を見つめた。
「つれてって」
それと同時、一瞬、スーツをきた男たちが男を持ち上げた。
「殺す・・・・」
・・・・・。
仮死状態でも言葉をだす真宵に驚くこと無く。
殺すという願念に囚われている真宵を見て哀れに思う、ゴーグルの少女。


        ♂♀

   夢


愛、、、罪、、、死、、、、、

愛愛愛愛愛愛愛愛愛 罪罪罪罪罪罪罪罪罪 死死死死死死死死

あいあいあいあいあいあいあい・・・・・

ざい、つみつみざいししししし   

   愛してい——————。  お前・・・を守る—————。


       孤独の大地として—————。  


   守護者を守る、ファミリーを守る。


  これがオレの使命だからだ—————。


 —————————プツン—————————。


ザザザザ・・・・ザザザ・・・・・。

ザザザ・・・愛・・・・ザザザザ・・・・

ザザ 

     ザザ    
           ザザ
                 ザザ

ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザ愛ザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザ愛ザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
ザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザ愛ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
   
 
   
 
 
———————————————無。  



武藤:読んでください!!      

Re: 家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜 ( No.3 )
日時: 2011/06/05 09:06
名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)

標的 第三夜 頼み(後編)

薄暗い部屋 時刻不明 

「んっ・・・・」
気付くとそこは薄暗い部屋の中だった。
天井が見える。たぶんオレは横になっているのだろう。
「ようやく、目覚めましたか」
「ッ!!」
横から声が聞こえた。
無意識に起き上がろうとするが胸の痛みが全身を蝕む。
横に視線を向けると横にいたのは妙に長い白髪、顔に無数の傷がある初老の男がいた。
「まぁまぁ、落ち着いてください。私たちはあなたを殺しにきたわけじゃありません」
「実際、胸を刺されたけどな」
そこはすみません、と初老の男は頭を下げる。
周りを見ると五人ほどの護衛と思われる者たちがいた。
「でっ、日本まで来て用件はなんだよ。“ブラッドファミリーのボス”さんよ」
「おっ気付かれてましたか」
「この状況になればすぐ、予想できることだ」
「さすが、マフィア殺しを商売とする殺し屋ですね」
笑顔で怖いこという初老の老人。
「おっと、自己紹介が遅れましたね。先ほども言われましたがブラッドファミリーボスを勤めております、ロチャード・V・ロジャーと申します」
「日々影真宵だ」
てか、何でオレも自己紹介してんだ。
「あなたを強制的に呼んだのはある事情がありまして————」
もしかしたら心臓を貫かれそうになったのに強制も事情もあるか
「あなたに我がファミリーのボスになってもらいたいのです」
・・・・・。
一瞬、頭が真っ白になった。
油断させるための口実か?
「なんだよその用件は」
「そんなに警戒なさらずに、これは嘘もなにもない本心の言葉なのですから」
「信じられるか。まず理由がわからない」
「大地の炎を所有しているからですよ」
「・・・・・・」
「初代ボスも大地の炎を所有いておりました。歴代のボスの中で最強の名を持つ存在。その力を持つあなたにボスをやってもらいたいのです」
ふざけた力のせいでまた日常は壊されるのか。二度と戻れないのか・・・・・。
「オレはお前たちの血筋を引いてなんだぞ?」
「我々には時間が無いのですよ。ブラッドファミリーの守護者を決め、これを渡してほしいのです」
するとロチャードは指を少し動かすと黒服の男たちの中から小さなケースを渡された。
「何だこれ?」
「ブラッドリングです。初代ブラッドファミリーボス、ブラッド・V・ロジャーが使用していたリングです。」
開けてみるとそこに小さな十字架の中心に様々な色の石があった。この指輪、母さんの指輪と似てるな・・・・ん?一つ空きがあるな。
「この六つのリングをもって守護者を見つけ出してください。そしてリングを狙うマフィアが襲いに来ると思われます。どうかこのリングを守ってください」
「なんでオレがそんなことをしなくちゃいけない」
「これが神の定めだからです」
「は?」
聖職者びた言葉を放つロチャードに疑問におもいながらついつい受け取ってしまった。
「よろしく、お願いします。」
ロチャードは深く頭を下げるとさっさと部屋を出た。
自分の両手でずっしりと重みを出す。箱。
「守護者探しねぇ・・・・・」
何かめんどくさいことになりそうだな・・・・・。


武藤:ということで六人の守護者募集します!! 



名前【/】
性別【】
年齢【】
性格【】
容姿【】
属性【】
武器【】
備考【】
異名【】
サンプルボイス
「」
「」
「」

(項目増やしてもOKです)
(属性は何でもいいです)

Re: 家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜 ( No.4 )
日時: 2011/06/05 09:09
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

  初めまして夜桜と申します
オリキャラ応募させていただきます

名前【月宮美夜/ツキミヤミヨ】
性別【女】
年齢【14歳】
性格【優しく大人しく冷静。本気になると無表情になり淡々と語る】
容姿【漆黒の膝ほどの髪の流し。桃色の眼】
属性【氷河】
武器【巨大な鎌】
備考【家事全般が得意
   親は二人とも亡くなっている。ほとんどの武術をマスターしている
   マフィア界では「月夜の舞姫」と呼ばれている。】
サンプルボイス
「私は美夜。宜しく。」
「…私に、勝てるとでも?」
「私………アナタを守るの…仕事みたいな、もの。でしょ?」
「………大丈夫?…そう。なら良かった」

こんな感じでどうでしょう?没でもいいです。

Re: 家庭教師ヒットマンREBORN! 〜最強を名乗る理由〜 ( No.5 )
日時: 2011/06/05 14:34
名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)

標的 第四夜 契約



学校 教室 放課後 午後5:00

後日、書類が渡された。
それほど分厚いものではないが大量の書類があった。
その紙の一つを見るとブラッドファミリー守護者候補、と書いてあった。ぎっしりと文字の中に月宮美夜という名前があった。
「こいつは・・・・」
見覚えがった。
マフィア界では知る者が多数いる存在。
『月夜の舞姫』・・・・。
「はぁ・・・・・」
「どうしたの?ため息なんてして」
不意に前から声が聞こえた。
黒咲のものだった。
「いろいろ事情ってものがあるんだよ」
「ふぅ〜ん」
なんだ、その返答は。
「ねぇ、日曜日空いてる?」
「なんだよ、いきなり」
「いや、みんなで遊園地行こうかな〜と思って」
・・・・・これ絶対、ギャルゲーの域に達しただろ。
「ほら、日々影くん。いつも一人じゃない?だからみんなと遊んだほうが楽しいかなって思って」
たぶんこいつ、将来オレは孤独死するな、と思ってやがるな。
「いや、いい」
きっぱり言った。
顔を下に俯く黒咲。
「そっか・・・・じゃぁしょうがないね」
笑顔で言うが本当に笑っているのかわからない。
さっさと小走りに教室を出る黒咲
惜しい事したかな。
「どう?守護者集めは?」
「・・・・・殺されにきたのか?」
黒咲が教室を出た少し後、窓から声が聞こえた。
正体はオレの胸を貫いた少女。
一瞬、影が揺らいだように見えた。
「あら、冷静なのね」
「いまここで騒いでも俺に何の得もない」
こいつ、何しにきやがった。
「あら、指を鳴らすだけで殺せる男がそんなクールに決めてもダサいだけよ?」
・・・・毒舌女が。
「そんなこととっくの昔に理解していることだ。ゲス野郎」
「あら、“人間如き”に下種なんて言われる筋合いはないわ」
人間如き?なんだこいつ?
「でっあなたの狙いは月宮美夜でしょ?」
「さぁな」
「氷河のリングを渡す気ね」
どこまでわるんだよこいつ。
「何もかもよ」
「質問ありか?」
「どうぞ、いくらでも」
「お前はブラッドファミリーのメンバーか?」
「えぇ、そうよ」
「お前はなんだ?」
「吸血鬼」
・・・・なめてんのかこいつ?
「なめてなんかないわよ。事実だもの」
こいつ、心でも読めるのか。
「・・・・質問を変える。このリングはなんだ?」
「ブラッドリング。だけどこれは使用者とリングの血が合わない限り一生取り扱えないデリケートなリングよ」
「じゃぁなんで大地の七属性がこのリングに宿っている?」
「あら、あなた、シモンファミリーのこと知っているの?」
「さぁな」
「あなた、質問する割には返答は適当なのね」
見下すように席に座りながら言う女。
「無闇に自分の情報を与えない性分なんでね」
少女はあざ笑うかのようにオレを見下していた。
自称、吸血鬼を名乗る少女に半分、呆れと警戒しながら見つめる。
指を見ると一つの指輪があった。
「でっどうする?死ぬ?奴隷になる?」
意味不明な選択肢に呆れながら、オレは右手を動かす。
「選択肢は、死、ね」
「あぁ、お前の死を選択した」
「あら、見縊られたものね。こう見えても“不死身”という性質があるのよ?」
不死身?
「はぁあああああ!!」
右手を振った。
一気に空間の重力が嵐のように揺らぐ。
少女は相変わらず、笑みを浮かべる。
死の恐怖。
この状況になれば誰もが味わう感覚だ。
だがそれを彼女は顔色一つ変えずに、まるでこの状況を楽しんでいるかのように。
「っ!!」
消えた。
跡形もなくった。まだ、攻撃もしていないのに。
『さぁ、死のロンドの始まりよ』
「幻術か・・・・」
『そう、私の炎の属性は霧と大空』
「いいのか?殺す相手に手札を見せて」
『いいわよ、言ったところで別に負けるわけでもないしね』
「ふん、傲慢な態度だ———ゴブっ!」
胸に三本の剣が刺さっていた。
落ち着け・・・・これは幻術だ・・・・。
だが痛みは、感じる。
「大空の炎、それは痛みすら調和させるのよ」
「ふぅーふぅー」
傷はないものの痛みは全身お蝕む。
しかもまだ完全に治癒しきれていない胸を狙ってきた。
「あら、炎が安定してないわね。どうしたの?」
「あぁ?少し寒気がしただけだ」
「そう、じゃぁそろそろ。もらうわね・・・」
「ガはっ!」
体が動かない。
金縛りにあったかのような感覚。
誰かが纏わり憑いているような感覚。
「これは契約よ。あなたがボスになるためのね・・・・」
「なっ・・・なにをする気だ」
少しずつ近づいてくる少女。たんたん、と足音が聞こえ、まるで死が来るような錯覚。
ゆっくりと近づき、少女は首元に顔を寄せた。吐息が首元にあたりながら静かにゆっくりと口をあけた。
ガギィという音が首元で鳴った。オレの首をこいつは噛みやがった。
血を吸っている。
ストローで飲み物でも飲んでいるかのように吸っている。血を。
「ご馳走様」
首元から口を外し、口元を腕で拭いながら言った。
「意外とおいしかったわよ、あなたの血」
「殺すぞ、てめぇ」
「あら、殺せるものなら殺してみなさいよ」
殺す・・・・殺す・・・俺を見下しやがって・・・・堕とす・・・・地獄に堕としてやる。
「殺す・・・・」
熱い・・・・血が疼く・・・・どうしたんだ・・・オレ・・・・。
「もう、発症したのね」
「『離せ・・・』「何だこれは」』
気が遠くなっていく。
目の前が暗くなっていく・・・。
死ぬのか、おれは・・・。
「安心 しな さ い」
何を言っている?
「あな た は し ない かく せ す よ・・・」
少女の声も話の内容もわからないまま、意識が遠のいていく。


武藤:どうか!読んでください!!
   あと、夜桜さん、オリキャラありがとうございます!あまり月宮のことちゃんと使いこなせるかどうかわかりませんががんばっていきます!!


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