二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ゲーム〜KILLER QUEEN~
日時: 2011/06/08 19:02
名前: リト (ID: mwHMOji8)

このサイトで初めてご投稿させてもらいます。リトです。       がんばってこのサイトで執筆していこうと思います。
よろしくお願いします。

今回はドキドキハラハラな展開の小説を書こうと思います。
キーワードは『殺される前にコロスしかない』です。
ではでは、御愛読のほど、よろしくお願いします。

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Re: ゲーム〜KILLER QUEEN~ ( No.1 )
日時: 2011/06/08 20:40
名前: リト (ID: mwHMOji8)

 Episode1 〜目覚めたそこは地獄か牢獄〜 1日目

 最初に目覚めた時、総一は何かの夢を見ていたように感じていた。

見慣れない場所で目覚めた事もその印象を強める原因となっているのだろうが、実際に総一は何かの夢を見ているように思えるのだった。   
そうでなければ目元に涙が滲んでいたりはしないだろう。総一は目元と頬を拭い、身体を起した。  

『なんだ?  ここは・・・・』

身体を起してみたものの、総一には訳がわからなかった。毎朝の目覚めとしてはありえない光景がそこに広がっていた。

『俺は・・・・・』

そこには近代的なコンクリート造りの部屋だった。そこにはカーペットが敷かれ、高級そうな洋風の家具類が置かれている。だが部屋は全体的に薄汚れており、いたる所に埃がへばりついていた。

それは備え付けられた家具も同じで、総一の寝かされていたベッドにいたっては汚れているだけではなくスプリングが飛び出してしまっている。

元が高級そうな木目の家具であるだけに、その異様さが引き立った。

  廃墟になった病院のVIP用の病室。
  それが総一が思った第一印象だった。

『一体何がどうなってる?』

ズキリ 

総一が記憶に集中しようとすると、頭の芯がズキリと鈍く痛んだ。未成年の総一は二日酔いになった事は無かったが、それに近い状態だった。

頭の中にもやがかかった感覚。しかしもやは次第に薄れて消えていく。それにつれて総一の記憶が鮮明になっていった。

『・・・・・・・昨日、部活が終わって。』

いつも通りに、学校で授業を受け、放課後には部活動。

『それで・・・・・』

しかし総一の記憶はそこで途切れていた。

『それでどうした?』

友達と別れ、家への道のりを歩いていた所までは覚えている。

だがそこで途切れ、その次の記憶はここのベッドから見上げた見知らぬ天井だった。

総一は現実がまるで映画かなんかのように編集されてしまったかような、そんな不思議な感覚を味わっていた。

実際そこで夢を見ていたことを差し引いても、そこには強い違和感があった。

『何があったんだろう?』

————事故?

一番初めに総一の脳裏に浮かんだのはそんな言葉だった。総一にとっては酷く印象深い言葉だったので真っ先に飛び出したのだが、ここはどう見てもまっとうな病室ではなかった。家具類だけなら病院に見えるかもしれないが、こんなに汚れていては失格だろう。

また、身体に怪我を負っている様子もなく、服装も学校帰りのままだった。

『じゃあ、誘拐、とか・・・・』

 記憶にない場所。

総一には自分で来た覚えもなければ、この部屋に居る理由もない。

とすると意識ない間に誰かに連れ込まれた事になるが、それは医療行為を除けば一般的に誘拐と呼ばれる行為だった。

『でも誘拐だぞ? 俺を?』

総一には誘拐される覚えなどなかった。ごく普通の家庭生まれ育ち、特別に金銭的に恵まれているとは言えない。営利誘拐で総一を連れ去っても、なんのメリットもないのだ。

誘拐されるほどのトラブルの無かったは筈だ。

『どうなってるんだ、一体・・・・・』

今だに痛い頭を振ったとき、総一は気が付いた。』

カラン、カラン

『ん?』

総一が首元を両手で這わせると首元を一周する金属の輪がはめられていた。


———首輪?

直径は1センチ、2センチといったところだろうか?

かまぼこ型の金属棒を輪にした構造を想像するといいだろう。

その輪が首に丁度のサイズではめられているため、おかげで首輪には指先を滑り込ませる隙間もない。

また、弧を描いている表面には取っ掛かりらしいものはなく、触った感じは繋ぎ目は無かった。

誘拐、そして首輪。

昨今に勃発している事件に似ているためその事件のようなものかと思ってしまった。

『・・・・まさか、そんな…』

考えられない事は無い。

総一はすでに廃墟に連れ込まれている。

そんな時、部屋の仲に電子音が鳴り響いた。

『うわっ、な、なんだっ!?』

机の上から鳴っているらしく、机の方を見た。

机の上でチカチカ何かが光っていた。電子音もそれほど大きい音ではなく、携帯電話の呼び出し音程の大きさだった。

『あ、俺の荷物もある…』

携帯電話の着信よろしくチカチカ光る何かの向こう側に、総一が通学に使っているスポーツタイプのリュックサックがあった。総一に見知ったものを見つけて少しだけ落ち着くと、ベッドを下りて机に近づいて行った。

『なんだこれ』

机の上に乗っていたのは一台のPDAだった。しかしいわゆるメーカーを表すような刻印は一切なく、目を引くものといえばディスプレイに大写しになっているトランプのカードだった。

『スペードのエース・・・・・』

PDAは縦10センチ、横6センチ程の大きさでトランプをモチーフにしているだけあって極めて薄かった。

ディスプレイはほぼPDAのほぼ全面を埋め尽くしており、その下に小さなボタンは据え付けられていた。

また裏側はトランプの背中側のデザインを躊躇しており、白枠の中に格子模様が描かれていた。

このトランプへのデザインへのこだわりは相当のものだった。
 逆に奇跡だったのが、PDAの側面と底面に用意された2つのコネクターだった。そのコネクターは明らかにPDAそのものよりも厚みがあり、総一にはその2つだけがトランプの意匠を崩しているように思えた。

総一がPDAに備えられたボタンを押しこむと、バックライトが点灯して画面が明るくなった。

そして次の瞬間、PDAの画面は新しい表示に切り替わる。

【ルール・機能・解除条件】

『なんだって? 解除条件?』

総一が指先で文面を追うと画面が切り替わった。どうやら操作はタッチパネル式らしい。

【貴方の首輪を外すための条件】

首輪を外す?

【A:クイーンのPDAの所有者を————】

その時、総一の背後から物音がした。

『!?』

総一はPDAの画面を見ることなく、思わず身体を強張らせた。








はい、ということでEpisode1終わりです。どうだったでしょうか?できれば、感想をください!!

次回から続々個性的なキャラが登場します。

では、よろしくお願いします。


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