二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- GOSICK-ゴシック-「雪(ネージュ)の幽霊は誘惑を誘う」
- 日時: 2011/09/22 09:12
- 名前: ユリィ (ID: S2FF2tv.)
「GOSICK-ゴシック-」の二次小説を書きます!
原作寄りですがアニメファンの方も楽しめるようにしたいと思います!
宜しくお願いします。
コメント待ってます!!!!!
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- Re: GOSICK-ゴシック-「雪(ネージュ)の幽霊は誘惑を誘う」 ( No.1 )
- 日時: 2011/09/22 16:17
- 名前: ユリィ (ID: S2FF2tv.)
この世に生物が誰もいないかのように聖マルグリット学園のフランス式庭園は静まりかえっていた。
昨晩、降りそそいだらしい新雪が男子寮の窓辺にも積もっていた。
「やっぱり昨日も降ったんだ…」
窓に手をあてながらこの国では見慣れない漆黒の髪を揺らした、その少年は呟く。
「朝に明日の予習しとこうと思ったけどやっぱり冷えるなぁ……」
東洋人の少年、久城一弥はマホガニー製の机の上に開きっぱなしになっている教科書を見つめる。
『ゴーン…………ゴーン…………』
一弥が私服から聖マルグリット学園の制服に着替えていると朝を知らせる鐘が学園中に響いた。
「よしっ」
生真面目に制服を着てネクタイを結ぶとまだ寝ている生徒のために静かに部屋の扉を開けて、廊下に出た。
時は1924年ー。
ヨーロッパの小国・ソヴュール王国。
地中海沿いのリヨン湾から始まり、アルプス山脈の奥まで細長く延びる、小さな国だった。山脈の奥にスイスとの国境、内陸の都市にはフランスとの国境、海に近い地方はイタリアとの国境があった。列強に囲まれながらも長い歴史を持ち、世界大戦も生き抜いたソヴュールは西ヨーロッパにおいて“小さな巨人"と呼ばれた。
そして、アルプス山脈の麓に構えられた学園。
聖マルグリット学園ー。
貴族の子弟のための教育機関として王国にその名を轟かすこの学園は世界大戦終結後、同盟国からの留学生の受け入れを始めた。
久城一弥もその留学生の一人であり、その成績を認められ、この国にやって来たのだ。
「久城くん、朝早いわね〜」
男子寮の食堂で一人、黙々と食事をとっている一弥に男子寮の寮母のゾフィは声をかけた。
「あ、寮母さん。おはようございます。」
「今日の朝刊、読む?」
ゾフィは一弥に今日の朝刊を見せる。
「はい。」
一弥はフォークをテーブルの上に置くと朝刊に目を通す。
「うーん、政治欄は物騒だなぁ。」
一弥は政治欄を読み進めながらも顔を歪ませる。一面に載せられているのは同盟国との契約が破綻しかけているということで国王の困惑した顔がうつっている。
一方の芸能欄はと言うと………
「“ソヴレムの青い薔薇”大熱狂………かぁ。凄いですね、寮母…さ、ん?」ー弥は話しかけようとしてゾフィがいない事に気がついた。
「あれ??寮母さん、どこいったんだろ。」
一弥は椅子から立ち上がり、辺りを見回す。しかし、ゾフィらしい姿はない。一弥は椅子に座り直すと、朝刊の三行広告を見た。
「なになに
『ソヴュールも冬の季節!おとぎ話“ネージュ・ファントム” 雪の幽霊の通り道を作れ!! 』
おとぎ話かぁ。モンストル・シャルマンみたいな物語なのかな。」
一弥はその後、経済欄や交通欄などを見た。
そのうちに聖マルグリット学園の生徒たちが眠そうな目で食堂に降りてきた。友達達とお喋りしたりしている。
「それにしても寮母さん、どこにいっちゃったんだろ。あ、あの人!」
一弥は自分のいるテーブルの数メートル前の壁に付いている窓の外を走り去る女性を見つけた。赤いニット帽をかぶり、エプロン姿の女ーー。
「久城くん、おまたせ!!」
一弥は外のゾフィを見た次の瞬間、部屋に走って帰ってくるゾフィを見た。
「え……ええええぇぇぇぇええ!寮母さんが二人ぃ!」
一弥は食堂から逃げた。
「ヴィクトリカに知らせなきゃ、おかしな事件!!」
一弥は自分の部屋に駆け込み、コートを着てマフラーを巻きブーツを履いた。
「この時間だからきっとあのお家だよね」
一弥は男子寮を出ると足を滑らせないように走ってヴィクトリカの家へ向かった。
ヴィクトリカの元に行ったがすぐに謎がとかれてしまったというのはまた違うお話である。
<fin>
- Re: GOSICK-ゴシック-「雪(ネージュ)の幽霊は誘惑を誘う」 ( No.2 )
- 日時: 2011/09/22 16:23
- 名前: ユリィ (ID: S2FF2tv.)
↑で終了です。
ヴィクトリカが出てない?ごめんなさい。。
このお話は「GOSICK 薔薇色の人生」と「GOSICKs 冬のサクリファイス」の間のお話です。
タイトルのネージュはフランス語で雪です。
次は新パートは「GOSICK-ゴシック-冬の小さな夢」です!
短編集予定です!
では、ありがとうございました!
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