二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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マクロスフロンティア
日時: 2011/10/07 00:25
名前: S.M.S (ID: oCy4hyHc)

早乙女アルトは、大気のある広い空を飛んで見たいと思っていた。かつて、歌舞伎界で活躍していた早乙女嵐蔵の息子、アルトは家を飛び出し、
美星学園芸能科から航宙科へと変えて、自分の夢を叶えようとしていた。アルトは成績優秀であり、彼の所属しているアクロバット飛行でも素晴らしい能力を持っていた。...ただ彼よりももっと正確に
飛べる奴がいた。ミハエル・ブラン。親しい人には
ミシェルと呼ばれていた。そして彼らと、
共に飛んでいるもう一人の人物、ルカ・アンジェローニ。ミシェルと
ルカにはアルトに隠している学生とは違うもう一つの
顔があった...。S.M.S...。民間軍事会社として軍の指揮下にはなく、独自の判断で行動のできるのである。彼らはS.M.Sのスカル小隊に所属し、スカルリーダーのオズマ・リー少佐の元で日々フロンティアを
守る為に命をかけて戦っている、と言う事などアルトには
知る由もなかった。

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Re: マクロスフロンティア ( No.1 )
日時: 2011/10/12 19:22
名前: S.M.S (ID: oCy4hyHc)

マクロスフロンティアに1人のアーティストがやって来た。シェリル・ノーム。銀河の歌姫と呼ばれていた。彼女は銀河横断ツアーの最終公演の為、ここフロンティアを訪れたのである。アルトら、3人はシェリルのライブにアクロバット飛行隊として参加する事なっていた。そんなアルトとシェリルの出会いは...。それはライブのリハーサルであった。ライブ会場の裏にいると、後ろから声をかけられた。。「ちょっと!あんたこんなとこでなにしてるの!?ファンは立ち入り禁止よ!」シェリルだった。「違う!俺は
このライブで飛ぶスタントマンだ!」アルトも言い返す。するとシェリルは「スタントマン?私のライブにアマチュアは無用よ」流石に
アルトも言い返えさないわけにはいかない。「ア、アマチュアだと...!」と、言っていると後ろから、「彼はフロンティアの
名門校、美星学園のアクロバット飛行の人よ。かなり上手いそうよ。」と
後ろからシェリルのマネージャーなのか、仲介人として入ってきた。「...そう。ま、私のライブを台無しにしないよう頑張って頂戴。」そう、言い残すと去っていった。アルトはアマチュア扱いされた事に怒っていたのでシェリルの後ろを歩く、サイボーグには気を
いかなかったし、“銀河の妖精”の周りに護衛でサイボーグがいておかしくないだろうと思っていた。

Re: マクロスフロンティア ( No.2 )
日時: 2011/11/09 20:31
名前: S.M.S (ID: oCy4hyHc)

「えええええっ、本当にシェリルのチケット取れたの!?」
不愉快なことがあっても、世の中はもちろん、そればかりということはない。
仲のよい女友達であるランカ・リーが、携帯の向こうではしゃぐ声を聞けば、アルバイトで得られるものが生活費だけではないことはわかる。
「ああ。すまなかったな。チケットの手配、ギリギリになっちゃって」
「ううん!アルトくん達がライブで飛ぶって聞いて、コンサートチケット頼んだの、私だもん!待つくらい、なんでもないよ!」
お前とももう、結構なつきあいだからな。それくらいの骨は折るさ」
「ありがとう!今日の出前、いっぱいサービスするね!」
電話の向こうでランカ・リー、翠の髪をした子犬のような少女が、いつものようにデカルチャーデカルチャーと大喜びしているかと思うと、アルトの口元はすこし、ほころぶ。が、その様子を、悪友のミシェル・ブランがニヤついた顔で見ているのにはイラだったから、すぐにまた謹厳な顔に戻って、フライトプランの検討を始めることにした。
そういうところがお子様なのだ、と陰日向なくミシェルにからかわれてはいても、そのことを認められないのもまた、少年の少年たる所以であった。

マクロス・フロンティアはいわゆる環境宇宙船である。
内部に循環する自然環境を持つこの船は、いわば直径15キロメートルの楕円形をした巨大なピッツァである。そのピッツァの具のように、海や、山や、そして街並みが広がっている。空は超強化ガラスと、デブリや有害宇宙船を跳ね返すリパルシブ・フィールドで覆われていても、そこには雲が浮かび、風が吹き、青空があった。
その後方には、全長8キロメートル、直径3キロメートルのガラスの円筒である環境艦、と呼ばれる小型艦が続き、それらの複雑なリンクは、小さな惑星ともいうべき命のいとなみを有している。
その風が伝えてくる、動物の息づかいや、花開く薔薇の匂いや、焦げすぎたホットドックの香りが入り交じった、生命の息吹とも言うべきものを、シェリルはあてがわれた控え室のバルコニーで満喫していた。「悪くない、うん、悪くないわよグレイス」「気に入ったのならよかったわ。こんなにクラシックな街だなんて思わなかったけど」「五十年前の戦争があるまでは、人間って、地球の表面でこんな暮らしをしていたんでしょう?ちょっと、不思議よね」
この時代、地球人類は銀河系の三分の一にも広がって、それぞれの惑星や宇宙船で独自の文化をはぐくみつつあった。テクノロジーのエッジぎりぎりに立って、コンピュータ・ネットワークの海に頭まで浸かった生活をしている彼女達の船団、マクロス・ギャラクシーでは何もかもが考えられない景色だった。
「わかっていて?シェリル。この船でもターゲットを見つけられなかったら、あなたは・・・・」少し、耳元に唇を寄せるようにして、マネージャーは場違いなことを言った。シェリルは気にすることもない。当然だ。ここには誰もいない。忠実なボディガードのブレラ・スターンが遮音フィールドを張って、光学探査にだってジャミングをかけている。どんなパパラッチだって、近寄れはしない。


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