二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【ボカロ】太陽と月のロンド【自己解釈②】
日時: 2012/01/23 19:43
名前: しまちん (ID: 7D2iT0.1)

桃色の髪。
青い瞳。
私とおんなしくらいの歳、背丈・・・いや、背丈はあっちのほうがたかいかな?
その娘は、ただただぼーっと・・・私をみていた。
にしても・・ここ・・どこだ?
たしか、私は睡眠薬の錠剤を一気に飲んで・・眠ったよね?
ってことは・・ここは夢?
夢・・・って・・ここ、真っ白で何もない空間・・なんだけど。
なんだか、たのしくない夢だなあ。
もう私死んじゃうっていうのにさ・・。
せめて、もっとたのしい夢がよかったよ。
そんなことを考えていると、その娘は私に近づいてきて、手を握ってきた。
「ッッ・・・!!!」
冷・・・た・・い。
鳥肌が全身を巡る。
な、なんなんだ・・・この冷たさ・・・。
ひとがしんだら冷たくなるっていうけれど・・この娘・・・・・・・・死んでるの?
し・・・。
そんな驚きの目でその娘を見つめていると、その娘は私に向かって笑いかけてきた。
「・・もしかして・・貴女も・・しんだの?」
と。
は・・ははは、そうか・・そういうことなんだ・・。
私も、しんでる。
だから、死んだこの子が見えるし、触れる。
なんにも恐くなんか・・ない。
「うん・・・私も・・・死んだ。自殺した。貴女も・・自殺?」
「おんなしだね?」
「おん・・・なし・・・・・」
?おんなし?同じ?私とこの娘が・・おなし・・同じ・・・?
「私・・虐待を受けてたんだ」
「・・・?!」
おんなじ。
そう、おなしだった。
生い立ちも理由も死に方も。
すべて、私とこの娘は・・・かぶっていた。
かぶりすぎていた。
睡眠薬を飲んだ時刻も・・・全部。
「・・ここ・・・どこだろ・・・・?」
「夢・・・・・かなあ」
他愛ない会話が続く。
「にしても、なんか妙にリアルな夢・・・」
と、私が言いかけたそのとき、その娘は急に倒れ、くるしみ始めた。
「うぅ・・!あぁあ!!あ・・頭が・・!」
「・・・・?!」
「いたい・・痛いよ・・・!!う、うあぁあぁあぁッッ!!」
「ちょ、ちょっと・・・・・!?」
「た、助けてッッ頭が痛い痛いぃいあいぁああぁああぁああ!!!」
そして、その娘が頭痛を訴え苦しみ始めた直後、私にも異変が。
「ぐぅうっ・・!?」
頭が・・・・痛い。
焼けるように燃えるように消えるように踏みつぶされるように・・。
痛い。
「あぁああぁあ!!・・うぅ!お、おんなじだね・・・?ぐうっ!」
「こんなことまで・・・おんなじなんだね・・?あぁあ!!」
変頭痛も・・おんなじ。
「げほげほっ!がはっ・・・・・・」
「あぐっぅう・・・がは!・・・・」
私たちの悲痛なうめき声が真っ白な空間に響いた直後、私たちはその真っ白な床に血だまりを吐いて、たおれた。
薄れてく意識の中、私とあの娘の血が真っ白な床の上で混ざり合うのを見届けたのを最後に、私たちは意識を失った。

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