二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【伊坂ワールドで】Medley Story★
日時: 2012/03/17 10:42
名前: プラス+ (ID: L5XzwdqF)

はじままして、プラス+です。

ここは自由気ままに伊坂幸太郎先生の小説を勝手に、アレンジしてしまっている場所です( ^_^)/

目標は全巻の登場人物を出すこと!!
まあ、できるかどうかわからないけど暖かく見守っていただけると幸いです。

★注意事項★
①荒らし・中傷はNG!シカトしよう!
②誤字脱字多々あり。
③伊坂幸太郎先生好きな人は注意。キャラ崩壊はしないようにしますが・・・・・。
④コメント大歓迎ですよ(((o(*゜▽゜*)o)))

以上です。
よろしくお願いします。

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Re: 【伊坂ワールドで】Medley Story★ ( No.1 )
日時: 2012/03/17 13:52
名前: プラス+ (ID: L5XzwdqF)

【銀行強盗vs泥棒】





何ということだ、と響野は頭を抱えた。金が無い。先週銀行強盗をして奪った金が。

「本当に無いわねぇ」

祥子はため息混じりにつぶやいた。祥子の手には書き置きがある。
「こんなに事細かく部屋に忍び込んだ方法を書くなんて妙な泥棒ね」
「妙じゃない泥棒なんているものか」
響野は祥子の手から書き置きを奪い取る。

「奪ったのは50万。盗んだ全額じゃないか」
「成瀬さんに連絡したら?」
「もうやった」

あまりの薄情さに呆れる祥子。
「でも、そのお金は銀行のものでしょう?部屋も荒らされていないんだし、いいじゃない。きっと、バチが当たったのよ」
「お前は悔しく無いのか?金を取られたんだぞ?しかも大金を。奪い返してやりたいとは思わないのか?」

「全然」と、祥子は肩を竦める。「だって、銀行のお金じゃない」
響野は聞こえないふりをして成瀬がくるのを待った。





数分後、成瀬の他に久遠と雪子もきた。
「俺が呼んだのは成瀬だけだったはずだ」
「こんな面白い話に参加しないわけないじゃないか」
「俺は何も面白くない」
久遠の言葉にフン、と鼻を鳴らした。

成瀬は泥棒の残した書き置きを見る。
「粋な泥棒もいるんだな」
「どこが粋だ。あのな、俺たちの目的はこの泥棒から金を奪い取ることだ。泥棒の評価なんて後でいい」
「それは響さん個人の目的じゃないの?」
「仲間なら助けるのが普通だろう」
「響野さん都合良すぎ」

「で、泥棒の見当はついているのか?」
「お。やってくれるのか」
響野は成瀬の肩を叩いた。
「この泥棒に、少し興味が湧いた。で、どうなんだ?」
「全く」
肩を竦める。
「それじゃあいくらなんでも無理があるだろ」
「そこをなんとか」
「俺は万能の神じゃない」

響野は何度も粘ったが、最終的に黙り込む結果となった。
「あれ?でも、響野さんの家の鍵って確か田中さんがつけたんだよね?」
久遠が思い出したかのようにつぶやくと、響野は「それだ!」と机を叩いた。

「田中の鍵を破ったのか」
珍しく成瀬が驚いている。成瀬はことあるごとに田中の元を訪れていたが、鍵を破られた話は初めて聞いた。
「田中さん、対抗意識を燃やすんじゃないかしら」
「僕のオートロックを破るなんて!ってね」久遠がクスリと笑う。

「決まりだな。田中に連絡だ」
「そうねぇ。絶対安心だって言われたのに破られちゃったんだし。また空き巣がきたら困るものね。」
「でも『誰にも危害は加えていないし、部屋も荒らしていない。あなたが生活を続けて行く上での不安はどこにもない』と書かれている」
祥子は成瀬の言葉に笑った。

「いっそ危害を加えてやれば良かったのにねぇ」
「そうだな」
成瀬と祥子の会話を睨みながら話を続ける。

「とにかく田中だ。あいつに鍵を作り直させる。泥棒は多分ピッチングで開けた。痕跡から何かわかるかもしれない」
「何かって、何?」

雪子の言葉に力なくため息を吐いた。
「さあな」

Re: 【伊坂ワールドで】Medley Story★ ( No.2 )
日時: 2012/03/17 16:16
名前: プラス+ (ID: L5XzwdqF)

「なあ、頼むよ。手伝ってくれ」

 同じ大学の学部である松木が昼食時に言って来た。
「黒澤、俺の話聞いてる?」

 黒澤は、目を松木の方へ向ける。
「ああ、聞いてる。論文のアドバイス、だっけ」
「そう。今度論文コンテストみたいなのがあって、それに応募するんだよ。それで黒澤にアドバイスしてほしいんだ。黒澤はこの前、論文を評価されて掲示されていたから、俺と黒澤が力を合わせれば絶対いい論文ができる」

 力を合わせる、という言葉に苦笑する。小学生か、と心の中でつぶやくが、松木の今の表情は小学生のようだった。何か買ってほしい時に子供がする目だ。
「な、いいだろ?」
「論文が評価されたのはたまたまだよ。それに、アドバイスなら講師の方がよっぽどいいだろ」
「ダメなんだって。あの講師の論文聞いたけど、黒澤の方が絶対いい」

 松木の物言いは、断言する物言いで、何も言い返せなかった。
「頼む!これ、もし金賞取れたら100万もらえるんだ」
「100万?」
 吹っ飛んだ数字に驚く。
 ただのコンテストにしては、金を使いすぎてはいないか?

「報酬は半分でどうだ。俺、このコンテストに一生かけているんだよ。頼むよ、黒澤」
「なら、なおのこと一人でやった方がいい」
「そうかもしれないけど、俺は黒澤の意見が聞きたいんだ」
 俺の意見を聞いたところで、と再び苦笑してしまう。100万といったらかなりの額だ。応募する人間はかなりいるはずだ。

「じゃあ、今日の放課後黒澤のところに行くから。いい喫茶店を知っているんだ。そこで意見を聞かせてくれよ」
 そう言って、松木は言ってしまう。まだ、やるなんて一言も言っていないのに。

 それにしても、と黒澤は息をつく。





 今週はかなり収入が入るかもしれない。
 なんせ、昨日とある男の家に空き巣に入って、50万を頂戴したのだから。

Re: 【伊坂ワールドで】Medley Story★ ( No.3 )
日時: 2014/10/06 20:18
名前: 月詠 (ID: 6u4BhLhh)

ピッチングではなくピッキングでは?


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