二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【ホラー系】メ タ モ ン ワ ー ル ド  
日時: 2012/04/01 18:19
名前: 気まぐれ−3 ◆d24XQzylMg (ID: S1XpBh/Z)

初めまして。気まぐれ−3と申します。
書くのはかなり遅いです。ご了承ください^^

登場人物

小波 襷(こなみたすき)主人公。謎の男から貰ったゲームを始めると、ポケモンの世界に入ってしまった。ひねくれつつ明るい性格だがたまにボケる。背は少し高く、一応整っている。(性格を知らない人はイケメンと言う)特技は寝る事。

雲空 旭(クモゾラアサヒ)襷がポケモンの世界に入ってしまった時に思いついた名前。髪が銀色に染まっている。性格は変わらないが、身体能力は大幅にアップした。

ベリィ 襷を見つけた女の子。好物はミツハニーの蜂蜜。

ウリ ベリィと二人暮らし。関係は幼馴染。両親を亡くしている。

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Re: 【ホラー系】メ タ モ ン ワ ー ル ド   ( No.1 )
日時: 2012/04/01 18:31
名前: 気まぐれ−3 ◆d24XQzylMg (ID: S1XpBh/Z)

プロローグ

「君、こんなゲームやってみないか?」
「え?」
いつもの帰り道。部活で帰るのが遅くなってしまった。夕暮れで真っ赤に染まっている。……そんな時、黒いフードをかぶった男に話しかけられた。年齢は40代と言った所か。男の手にはゲームソフトが握られている。
「君もよく知っているだろう、ポケモンさ」
「……良いです。お金なんてないし」
「ただで良い。後で請求したりもしない」
「言葉が真実とは限りませんけどね? 知らない人から物を貰うなって小さい頃から教えられたんで」
「これは君の望む世界だ」
望む世界、と言う単語に僕は惹かれた。
「君はこの世界が嫌いだろう。雑音の世界、面倒くさいコミュニケーション。何より……人間が嫌いだろう?」
「別に? この世界で生きていても楽しい事なんて星の数ほどありますよ。人間が嫌いとかどうでもいいし。思春期真っ盛りですか?」
「まぁ、良いだろう。君の自由だ」
男はソフトを僕に渡すと、すたすたと歩いていった。僕は望む世界、と言うものに興味がわき、家に帰って始めた。今から思えば、本当は心の底でわくわくしていたのかもしれない。



きみの なまえは なに ?

——ああ。

ああくんだね! きみはおとこかな? それとも おんなのこ?

——男。

ようこそ! ポケモンのせかいへ!

「何これ? いきなり質問? 文字だけじゃ——」
その時、身体が数字と文字だけになって、僕は画面に引き込まれていった。
「え——」
覚えているのはそこまでだ。

Re: 【ホラー系】メ タ モ ン ワ ー ル ド   ( No.2 )
日時: 2012/04/01 20:27
名前: 気まぐれ−3 ◆d24XQzylMg (ID: S1XpBh/Z)

「やぁ」
「……誰?」
「僕だよ」
これは……夢の中? 白いもやもやした物であまり前が見えない。僕の目の前に立っているのは…小さな少年。白い髪の毛だ。童顔の割には僕に気安く話しかけてくる。
「ここは…夢?」
「そう」
随分意識がはっきりしているな。
「確か……僕はあのゲームで」
「そう。いずれは会う事になるけど……まぁ、良いか」
「え、ちょっと待って」
「ポケモンの世界へようこそ!」
ちょっと違うけどね、と付け加えて、彼は消えた。



メモリー1 名前

「ん……」
「起きた?」
再び目が覚めた。此処は……花畑だろうか? 甘い香りがする。そして目の前には茶髪の綺麗な女の子が座っていた。緑の服を着ている。僕はゆっくりと立ち上がる。しかし、なんだ……この違和感は? なんか僕が僕じゃないみたい。まるで身体を借りているような……。僕は手を貸してもらいゆっくりと立ち上がる。
「ありがとう」
「倒れてたけど……名前は?」
そうだ、確か僕は……あのゲームを始めて僕は吸い込まれたんだ。つまり、ここはあの少年の言っていた通りポケモンの世界、か。今まで死ぬほどそんな小説は読んだが、自分がそうなってしまうと……思っていたより実感がない。まだ夢の中のようだ。そうだ、名前だ。……さすがに小波襷は嫌だし、だからと言って「ああ」も気が引けるし。
「名前は……、うん、雲空 旭」
「クモゾラ アサヒ……変わった名前」
彼女はくすりと笑う。可愛らしい笑顔を見せてくれたところで、初めて名前を教えてもらった。
「ベリィって言うの。みんなからはタンポポって呼ばれてる」
ベリィと蒲公英。どんな繋がりでそうなった。僕は空を見上げる。茶色い雀のような鳥が飛んでいる。ポッポだろうか。現実で見るポッポにそわそわしつつ、僕は——
どうしよう?
「どうして倒れてたの?」
「えーっと……現実世界からワープしたっていうか」
「え?」
まぁそうなるだろう。僕は自分の説明力のなさに絶望しつつ、とにかく近くにゆっくり話せる場所はある? と質問する。
「あ、近くに私の家があるから」
「話すと長くなるんだ。……行ってもいいかな?」
「もちろん」
僕は見ず知らずの中学生を受け入れてくれることに感動しつつ、花畑を進んでいく彼女についていった。
花畑は菜の花で菜種色に染まっていた。



「ん? 誰そいつは」
「倒れてた人。クモゾラ アサヒ君だって」
「あ、雲空 旭です」
「おぉ、どっから来たんだ? 俺はウリ」
ウリと名乗る彼は、背が高く、いかにも力強そうな感じだ。黒髪はやたらトゲトゲしている。その時、鏡を見て初めて僕は異変に気が付いた。
「あぁ——!!」
「うぉっ!?」
僕の髪は……銀色に染まっていた。


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