二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 私たちのこぼした声 【ボカロ】
- 日時: 2012/06/21 16:07
- 名前: 姫椿 ◆BRt7DXocmw (ID: Z5Pq8gUl)
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お久しぶりです姫椿です(^ω^)
と言っても、多分ほとんどわからないと思うのです。なんてったって一年ぶりくらいのスレなのですから(´・ω・`)。
そんでそんで、ほとんどBL・GL板の方にいましたうへへ^p^
さてと、注意事項です、!
→ 【 ボカロオリジナル曲 】を自己解釈して書いた小説です。自分の自己解釈していたのと違う! なんか嫌だ! な人はバックを。
→ BLチックな歌やGLチックな歌もちょいちょい書かせていただきます。【 いきなりBLやGLが出てきます 】。
→ こんな曲書いて欲しい! だなんていう【 要望は受け付けてます 】。こんなやつでよければどうぞ、な勢いです。
→ オリジナル小説は書いてないの? と前に聞かれたので答えておきます。【 書いてます 】。ただ、ここでは書いていないのであえて書きません。聞いたら答える仕組みです。
それでは、よろしくお願いします(*´∀`*)
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- 「からくりピエロ」 ( No.1 )
- 日時: 2012/04/07 13:45
- 名前: 初音ミク ◆BRt7DXocmw (ID: Od8c5jU3)
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——楽しみにしてたのに。
腕時計のさす時間は午後一時。待ち合わせの時間は午前十一時。
恋人から遊びに誘われて、少し楽しみにしていたのだ。だが、恋人から連絡の一つもこない。忙しい中でメールや電話をするのは少々悪い気がするから、しないままなのだが、これは一体どういうことなのだろうか。
——今日は遊べないんだな。
そんなこと、分かっていたのに分かりたくなくて、ここでずっと恋人を待っているふりをした。
連絡がとれないのは何か訳があって。だから、ここで待っていればいつか来てくれる。だなんて寂しい感情の上にそっと言い訳を被せてみたのだ。
街行く人の目線がなぜか痛くて、他人からみたら友達を待っている女の子にしか見えないはずなのに、視線が怖くて。笑われているみたいで。
今日で、分かりたくないことをいくつか分かってしまった。
——結局、私は暇つぶしにしかならなくて。結局彼の手の上で操られる道化師。彼の邪魔物にならないようにと、部屋の隅でうずくまって、彼を待っているだけの物なのだ。
喉元を押さえられるように呼吸ができなくなる。
涙を隠すように唇を噛んで、それから、うずくまった。
*
カバンを持って、帰り道を歩く。赤い目をしていても周りの人は目もくれないで、何も知らない顔で視界から消えていく。
知らない人が視界から消えていく中に見えたのは——彼が他の女と歩いている後ろ姿で。
息と視界が、消えた。
元々知っていたのだ、浮気していたことくらい。
でも、彼の笑顔や、仕草にいつの間にか依存していて。だから、今まで離れられなかったんだろう。
一 気 に 何 か が 壊 れ る 、 音 が し た 。
彼も私に気づいたのだろうか、少し青ざめた顔で、どうにか取り繕うと慌ててる。
だから私は、携帯を開いて、笑顔を作るのだ。
「あ、久しぶりー。中学校の時以来じゃん、元気にしてたー?」
変わっていくのが怖くて見ないふりをして、どうやって動けば良いかわからないから彼にすがってきた。
この場所で動かないままじっとしているのはやめようか。
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4/7 13:33
Frm.ミク
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君が思うままに
操ってよ
-end-
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- 「 本性? 本能? 本当? 」 ( No.2 )
- 日時: 2012/06/21 16:05
- 名前: ポーカーフェイス (ID: Z5Pq8gUl)
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「 ……かったりぃ 」
目の前にいる彼は本当にさっきまでの彼なんでしょうか。
ニコニコ笑顔の爽やか少年。容姿端麗成績優秀。ついでに性格もいいはず。——なーんーだーけーどーなー!
頬が引きつっているのをどうにかおさえつけようとしたのだが、彼にはバレたらしい。
「 なんだよ 」
煙草を口にくわえながらボソリと私に向かって毒を吐いた。これでも私メンタル弱いんでほんとそうやって威嚇しないでください。
「 お前がー、俺のことをー、みんなの前でー、好きだってー、言ってくれちゃったからー、渋々了解してやったのに。——なに、その反応 」
くしゃ、と煙草の吸殻を踏みつぶしながらブツブツ文句を言ってくる。ごめんなさいそういうつもりは全くなかったんです。ただ、成り行きでクラスメイトがいたところで告っちゃって、!
「 ……で 」
「 は、はい? 」
「 俺、高いよ? 」
「 ……え? 」
いきなり押し倒されて目が丸くなる。びくびくと体が震えているのが分かって、なんて間抜けなんだろうと自分を鼻で笑いたい気分になった。
顔が近づいてきて、とてつもなく怖いので目を閉じると、クスクスと真上から笑い声が聞こえてきた。
「 ごちそーサン 」
ひらひらとふっている手の中には制服のポケットの中にいれていた、ブサイクネコの財布。財布の中に入っているのは約一〇〇〇円。一〇〇〇円は以外と高い。だが、相手に逆らったら何されるかわからないので口を閉じておく。
「 ねえ、」
いきなり声をかけられて今度は何事だろうと身を竦ませる。
「 脳内どーだい? 」
にや、と笑われた。考えていることでも見透かされているのだろうか。
——いじくり回す相手に頭きた。
「 おいこら、鬼! 」
「 は? 」
「 あんた、私の彼氏だろうに! だからその金で私に奢りな、ひゃっ! 」
ツカツカと彼が歩み寄ってきたかと思えば、軽々と私の体を担ぐ。怖すぎて、今度は目をきつくつぶった。
「 そうだなぁ。晴れてのコイビトだから、俺がおごってやるよ。 」
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- 「 本性? 本能? 本当? 」 ( No.3 )
- 日時: 2012/06/21 16:19
- 名前: ポーカーフェイス (ID: Z5Pq8gUl)
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ちらちらと見える胸の谷間。こいつ、Yシャツのボタン開けすぎじゃね? 性格、昭和の香りがすんのに。なんて思いながら、目のまえでパフェをほおばっている眼鏡女をガン見する。ガン見されていることが分かっているのか、時折チラチラとこちらを見てくるが、俺と目があうたびにびっくりしたかのように視線をパフェに戻す。
「 なあ、パフェ一口 」
「 もうない 」
スプーンの上に乗っかっている最後の一口であろうものと睨み合いをしている眼鏡女を横目に「 そうかい 」とつぶやいた。すると、俺の機嫌が悪くなったかと思ったのか、眼鏡女は静かにこっちにスプーンをよこしてくる。
「 良いよ。んな、どろっどろに溶けた他人が口つけたパフェ食いたくねぇ 」
そういうとまた眼鏡女撃沈。パフェの一口はもう一度食器の中に戻された。
「 もー、なにさあんた。というか私の知っている××くんは!? 」
「 いやいやそいつは偽物です 」
真顔でそんな(自称)ギャグセンス満載なことを言ってみるが、相手にとっては事実だと思ったのだろう。ぽかーんとアホづらで口を開けている。なにこいつ楽しい。
アホづらの眼鏡女の目からポロポロと涙がこぼれてきた。俺の方はと言えばいきなりすぎてびっくりして目が丸くなる。
「 え、は!? ちょ、お前いきなり泣くとか……! 」
「 嘘泣きだけど? 」
さらりと眼鏡女が涙を拭いながらそんなことをいう。素晴らしい演技力だ脱帽だよははは。
「 でさ、本性バラしてもいい? 」
「 バラす必要がねえだろ」
「 みんなどういう反応するんだろうなー! 」
くっそ。
パフェの最後の一口を美味しそうに口に入れている眼鏡女を見ながら、口を静かに鳴らす。それから、思い切り唇が重なった。いや、勢いが良すぎて重なる以前に歯が衝突。
これでも色々といい子にしてきたつもりなんだ。——いや、別にバラされたっていいんだけど。
「 死ね。眼鏡女 」
べ、と舌を出して間抜けづらの眼鏡女の頬を思い切りひっぱった。
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- 「 本性? 本能? 本当? 」 ( No.4 )
- 日時: 2012/06/21 16:28
- 名前: ポーカーフェイス (ID: Z5Pq8gUl)
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簡単な煽りに相手が乗るなんて思ってもみなくて、顎が外れかけた。
——こんな奴に勝てたって嬉しくないんだけど。
学校の××くんもいいけど、普段の××野郎もいいかもしれない。……なぁ。
ぼーっとそんなことを考えてから、先ほど起こった現状をよくよく考えてみる。前歯がぶつかって痛いのだが、多分これはチッスをしたことになるのだろうか。——顔が、熱くなる。
「 む、り 」
語尾にハートをつけながら笑顔を作る。彼の顔が凄く間抜けな顔になった。もしかして、私もさっきまではこんな顔していたのだろうか。
「 そんなチューごときで私がバラさないとでも? というか、処女のチッスを奪った罰は大きいよ? というか、××野郎が最初にやりはじめたことだしねぇ 」
「 え、なに、お前もういっかいやってほしいとか? 」
「 違うわアホ男 」
「 なんだよ眼鏡女 」
「 ねえ、照れてる? 」
頬を人差し指でつつけば、かなり熱くなっている。もしかして——もしかしてなのだろうか。
「 教えてよ 」
手のなる方へおいでよ。手の中に入っている私の色々いっぱい教えてあげるよ、?
完全犯罪成り立たせるわ。
顔を近づけて、相手が逃げないようにそっと唇を重ねる。
最後の切り札差し出す前に、あんたのこと全部暴いてあげる。
「 お前、それ本性? 」
ふは、と笑う声がする。
「 いや、本能かもよ? 」
「 本当か 」
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