二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ぬらりひょんの孫〜鯉伴の恋物語〜
日時: 2012/06/26 20:52
名前: えりか (ID: cASJvb5A)

「あぁっ!鯉伴があたしの玩具とったぁ!」
「べつに、いいだろ?」
「良くないっ!」
「良いんだ!」
「そーだいしょーに言っちゃうんだからぁ!」

 本当に、仲がいい。
 雪女の雪麗は、いつもそう思う。
 ああやって、おもちゃをとって気を引くのも、
 鯉伴がキキョウのことが好きだからだ。そうも思う。
 稀響は妖ではない。ふつうの人間の子供だ。
 その稀響も、鯉伴のことが好きであろう。
 6歳ながらも、この気持ちがあることに変わりはないだろう。

 では、2代目総大将の恋心を奪った稀響が、
 鯉伴の恋心を奪った時のことを、話しましょうか?
 

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Re: ぬらりひょんの孫〜鯉伴の恋物語〜 ( No.1 )
日時: 2012/08/16 13:10
名前: えりか (ID: cASJvb5A)

 それはぬらりひょんが出入りに行った時だったわね。
 確か出入り先は……そう、舞草まいくさ家。
 稀響はそこの令嬢、お姫様だったのよ。
 皆からはこう呼ばれ慕われていたわ。

 『舞草家の稀響姫』

 —————なぜ出入りをしたかって?

 簡単よ。稀響の家、舞草家が土地神様の祠を壊したから。
 土地神様の祠がある土地は、舞草家の私有地だったの。
 稀響の父親がそこに館を建てようとして、土地神の祠を……
 あの時の稀響がね、とってもかわいいの。
 聞いてちょうだい!!



「やめてくださいっ、妖怪の総大将様っ!」

 こう言って稀響がぬらりひょんの前に立ちはだかったの。

「みなさんを傷つけることは…この稀響が許しませんっ!」

 こうも言っていたわね。
 6歳よ?6歳なのに震えながら、涙を流してこんなことを言ったの。
 両親を殺されてもよ?
 それを鯉伴は見ていたわ。
 その時鯉伴の取った行動はね、何だと思う?
 抱きしめたのよ。抱きしめてぬらりひょんに言ったの。

「コイツを許してやってくれねぇか、親父?」

 わたしも言った。

「そうよ、ぬらりひょん!このコはわたしが面倒をみるわ。」

 晴れて稀響は奴良組になったのよ。


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