二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【カゲプロ】所詮、子供でさ?
日時: 2012/10/27 16:45
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)





◎注意◎

・メカクシ団死ネタシリアス
・ブログに載せたのコピってるので更新早し
・時々、ほんの少しグロ描写あり
・小説2巻ネタバレほんの少しあり
・長編。結構長い
・4、5つCP混ざる。途中からいろいろ増え出す
・コノハがァァァァァ
・シンタローがァァァァァァ
・あ、カノキド出てきます。主はカノキドLOVE





以上を了承の上でスクロールしてください。
お客様が現れ次第名簿作成致します!


Page:1 2 3



Re: 【カゲプロ】所詮、子供でさ? ( No.3 )
日時: 2012/10/27 16:56
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)




俺は再び止めていた足を前に運ぶ。


「あはは…ほんとお人好しだな、あいつ……——エネ?」


何気なく目にやった携帯の画面———



————エネは、慌てていた。





『な、んで———いるの…!?』




「…? どうした?」

『ご主人、早くっ…!』

「はぁ?何だよいきな———」





もう一度視線を前にやると、————ニヤリと笑う、さっきの男がいた。



「———ん?…ちょっと、もしかして……ハハッ…丁度いいな」
「…?」



「—————君、ちょっと来てもらうよ」






「へっ?————ってちょっと、え、うわっ!?」





『ああああ!!コノハ!!!!コノハ!?!?』

——今、信じられないことが起きた。



男は突如、コノハの腕を掴み、十字路の左へ消えた———。

Re: 【カゲプロ】所詮、子供でさ? ( No.4 )
日時: 2012/10/27 16:57
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)



「ちょ、え、え…!?……は!?」


『あいつだ…あいつなんだ…!! ご主人!追いかけてください!!』

「な、何なんだよあいつって!」





俺は咄嗟に、さっき男が消えた道へと駆け出した。

十字路を左へ曲がると、さっきの男と連れ去られるコノハが見えた。



「さ、さっきの奴————何する気なんだよ・・・!?」



男は右に曲がった———俺もそれを追い、右に曲がると—————。


『ご…ご主人、これはちょっと、ヤバいかも…しれません』






——男は道端に止まっていた黒い車にコノハを押し込み、自分もその車に乗り込んだ。


「ほ、他にも———…!?」


車の中には、人間の影がいくつか見えた。



他にも、仲間がいるのだろうか。
だったら、コノハが今連れ去られたのは、何か計画的なものなのか…——!?



『一体何を————』

——ついに車が発進する。


俺にはなす術がない。
頭が混乱する。体が動かなくなる。



俺は、どうすれば————————。

Re: 【カゲプロ】所詮、子供でさ? ( No.5 )
日時: 2012/10/27 16:59
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)



——ブゥゥゥン…



『…! ご主人!タクシー来てませんか!?』



「あ…? うわ! ほんとだ!」




後ろから走ってきたタクシーに向かって手を上げると、タクシーは俺の目の前で止まった。


ドアが開いた瞬間、すぐさま乗り込む。



「あの黒い車を追ってください!!」


視界に小さく映る黒いものを指差し、半ば叫ぶように言うと、タクシーは加速しはじめた。


Re: 【カゲプロ】所詮、子供でさ? ( No.6 )
日時: 2012/11/03 18:20
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)









————黒い車。人間の影。突然に連れ去られたコノハ。

俺の頭の中には、さっきの映像が鮮明に駆け巡っている。





何だ、何なんだ、あれは—————!




何か、とんでもないことに、…ならないといいが…。




『————ご主人…、コノハを、助けないと、…』
「…ああ」

『これ、は…———相当な覚悟で行かなきゃ、駄目かもしれないです』

「やっぱ、…そうか?」



『ちょっと、あれです…えっと……あの、命懸けとか…』




エネは遠まわしに言うが————〝死〟への覚悟をしろ、と言いたいのだろう。



「…大丈夫、——大丈夫だ」


この時俺は、自分を落ち着かせるために呟いただけかもしれない。








———ふと思い立ち、俺はキドに電話を入れる。





「…何だ」
「コノハが怪しい奴らに…連れ去られた」
「…なっ…!? ど、どんな奴らだ」
「詳しくは見えねえけど———黒い車に乗ってた。今、追ってる」
「———ヤバい感じか」
「ああ、相当。下手したら死ぬかも」
「そうか…わかった、すぐ行く。一人だから無理するな———あ、居場所は携帯から特定できるから安心しろ」
「ああ…———そういや、任務とかなかったのか?」
「ん?まあそうだが…情報収集だけだ。大丈夫」
「じゃ、待ってる」



——プチ、 ツー ツー ツー …  …





『———道が細い、ですね』


「だな」




車はどんどん細い路地へと入っていく。

それに伴い、俺の鼓動は早さを増し、空気が張り詰めてくる———。



Re: 【カゲプロ】所詮、子供でさ? ( No.7 )
日時: 2012/11/03 18:20
名前: 歌南 (ID: uT5MQLCg)




……━━……━━……━━……━━……━━……━━……━━





コノハ…

嘘でしょ…———!?





胸の辺が異常にざわざわする。





何で…なんで、あいつが…————!?


コノハを何に使う気なの?またあんな部屋で———〝実験〟するの…?





————コノハは。


私を、忘れてるのかな?





コノハには、———もう、〝記憶がない〟んだ。

コノハはもう〝貴音〟を覚えていなくて。





でもね。

私はまだ、〝遥〟を覚えてるんだよ。






遥と過ごした、少し短かった高校生活。


まだ、覚えてるんだよ。








———確かな証拠は、何もないけど。



あれは、やっぱ、遥だよ…。






喋り方も。
やけにお人好しなところも。
背が高いところも。





近くにいて、


すぐに〝遥〟だな、ってわかったんだよ。





でも遥は、もう…〝知らない〟んだよね。


私が大好きだった〝遥〟は、もう私を知らないんだ———。






それでも。

私は大好きだから。




私を知らなくても、私の大好きな〝遥〟は、いるんだから。








私は、遥を、コノハを助けたい—————。








……━━……━━……━━……━━……━━……━━


Page:1 2 3



この掲示板は過去ログ化されています。