二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ぬらりひょんの孫〜紅い金魚と蒼い禽〜
日時: 2012/11/03 12:27
名前: あかりんご (ID: y0qltvGJ)

おはようございます。こんにちわ。こんばんわ。

元雛林檎、あかりんごです。

この小説は前作、ぬらりひょんの孫〜真っ赤な金魚〜の延長線上にあります。
ていうか、遠野編です。
ですが、前の小説を見てもらう必要もありません。だって設定しか関係ないもの。
でも、一応見ておこう、というかたはどうぞ。

!注意!
(以下に当てはまる方は見ないことをお勧めいたします)
・作者が嫌い(この方は絶対見ないほうがいいです)
・ぬらりひょんの孫が嫌い
・アンチに来たよん!!(帰れ)

後は、なんでもいいです。暇つぶしでも見てください。
では、設定です。濃いですよ。面倒だと思ったら戻るボタンをクリック。
ちょっと変えました。

オリキャラ
名前 妖怪時 紅 (こう)
   本名  紅魚 (こうぎょ)
   人間時 金魚星 深紅 (きんぎょぼし しんく)

年齢 妖怪時 羽衣狐より三百年ほど多く生きてる。

身長 156cm

体重 44〜46kg

容姿 妖怪時 赤目赤髪 タレ目 髪は膝まで ストレート

服装 妖怪時 裸足。白系のロリータ。フリフリばっか。何それどこのメルヘン。

性格 味方には姉御肌のときがある。敵には毒舌。京都の妖怪達への暴言とかやばい。

趣味 歌。何それ(ry

好物 苺。猫(良太猫を襲ったことがある)。
嫌物 ナス。着物。

戦闘 赤い扇×2。大小自由。←これ普通の戦闘時
   ↑同じ     腰から尾ひれ登場。←これちょっと本気
   滅茶苦茶でかい赤い金魚に大変身。触っただけとかで、敵を溶かす。←マジ本気。なにこのチート。

備考 『猫』っていう、マジチートの従者でもある。
   奴良組に入ってる。鯉伴のときから。


そしてもう一人。この方は遠野編からです。
こいつは紅に比べたら、設定少ない。

名前 蒼 (そう)
 
年齢 妖怪の中ではすごい古株に入るんじゃないかな。
   だが童顔。イタクより少し幼く見える。

身長 150くらい

体重 しらん。

容姿 肩までのボブ。蒼い目。くりっくりしてる。

服装 目に優しい水色の水玉模様の着物。

性格 明るい。クラスにいるよね、女なのに女であることを忘れるような明るい奴。

戦闘 小さい刀×2

部類 水系統の妖怪。宴会とかで、水の舞を見せてくれたり。

備考 遠野最弱。それを開き直ってしまっている。
   元々余所者。家事全般がチート。
   遠野の皆が大好き。


何このチート二人。何この設定濃すぎワロタ。……ワロタ。
中二病すぎですね私。でも中二なんですよ。私。

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Re: ぬらりひょんの孫〜紅い金魚と蒼い禽〜 ( No.1 )
日時: 2012/11/03 12:32
名前: あかりんご (ID: y0qltvGJ)


遠野編序章「醜い妖怪」


 ある村で、一人の少女とその祖母であろう老人が話していた。

「ねぇねぇおばあちゃん!! 今日も妖怪のお話、して!!」

「いいよぉ。お前は本当、妖怪の話が好きだねぇ。」

「だって、面白いもん!!」

「そうかい。じゃあ今日は、ワシが本当に見た、醜い妖怪のお話をしようかねぇ。」

「醜い妖怪?」

「そうさね。綺麗で醜い、そんな妖怪さ。」

















————あれはワシがまだ、16のときじゃった。

 突然、一人の女がやってきたんじゃ。

 えらい綺麗な女でのう。ワシも昔は美しいと言われたが、その女はどこかの姫のような美しさでのう。

 じゃが、その女はえらい怪我をしていての。

 みんなで手当てしてやったんじゃ。

 女は感謝して、「ありがとう御座います。何でもします。働かせてください」そう言ったんじゃ。

 ワシは近くの畑を耕していたから、すぐ友達になった。

 明るく、優しく、働き者で、頭も良くて、皆に好かれた。

 ところがある日、妖怪が村を攻めてきた。
 
 大事に大事に耕した畑を見るも無残にぐちゃぐちゃにしてくれてのう。じゃが、皆逃げるのに必死じゃった。

 ワシは女と逃げとった。じゃが、何故かその妖怪はワシらを狙いおっての。

 その時じゃ。突然、ワシを殺そうとした妖怪が、何かに吹っ飛ばされたんじゃ。

 吹っ飛ばしたのは、攻めてきた妖怪よりも醜い、まるでこの世の者じゃないような化け物じゃった。

 ワシはその醜さに悲鳴を上げ、挫いていたであろう足を引きずって逃げた。

 村の皆で逃げた先の寺には、その女はえんかった。

 このときワシは気づいた。あの醜い化け物は、あの女だったんじゃと。

 その話をすると、寺の者はこう言ったんじゃ。

「その女は妖怪です。この近くで最近よくある、頭のいい妖怪の仕業です。
 女は綺麗な姿をし、怪我を身につけ、手当てしてもらい、働くと言い。そして頃合をみて仲間の妖怪を襲わせ、人を喰う。恐ろしい妖怪です。」

 皆、その言葉を信じての。ワシも信じた。怒りも沸いた。

 じゃが、その女は女々しくワシらの元へ戻ってきた。

 皆、武器を取り、女を傷付けた。子供も転がっていた石を手に取り、投げつけた。

 女は泣きながら、足を引き摺り、逃げていったとさ。













「今思い出しても怒りが沸く。女はワシらの大事なものを壊したんじゃからな。」

「へえ、頭のいい妖怪が居るんだね。」

「そうじゃ。じゃから、妖怪には気をつけるんじゃよ。」

「うん!! 分かった!!」

「よし、じゃあ家に帰るかの。」

「うん。帰ろっか。」

 少女と祖母は家に帰った。

 二人は全く気づかなかった。

 


 後ろの木の陰に居た女が、一人、悲しく涙を流していたことに。

Re: ぬらりひょんの孫〜紅い金魚と蒼い禽〜 ( No.2 )
日時: 2012/11/03 12:33
名前: あかりんご (ID: y0qltvGJ)


遠野編一「鼬と遭遇」


 そこは少し冷たい風が吹く森の中。
 一人の少女が立っていた。
 少女は紅色の髪をなびかせ、白い服に映えている。
 少女はポツリと呟いた。

「ここが、遠野……。」

 少女は手を前に出し、そして『触れた』
 触れたところからは波紋が広がる。
「畏れの結界、ね。随分手が込んであるわね。さすが遠野。」
 賞賛の言葉を誰にとも無く投げかけ、少女はその畏れを『すり抜けて』入る。
 入った先には、すでに一人の青年が待っていた。
「あら、鼬ね。反応が早くて驚くわ。」
 もちろん驚く表情など全くせず、ニコリと笑う。
 青年は警戒を一切解かず、話しかけた。
「何もんだてめえ」
 険しい表情をして鎌を構える青年。
 それとは逆に、少女は微笑む。
「答える気は無いわ。」
 葉が二人の間を横切る。

 その葉が地面に付いた瞬間。鼬の青年———イタクと、微笑む少女———紅との、刃の交じり合いが始まった。

Re: ぬらりひょんの孫〜紅い金魚と蒼い禽〜 ( No.3 )
日時: 2012/11/03 12:34
名前: あかりんご (ID: y0qltvGJ)

遠野編二「リクオの前で、何かが起きたようです」


inリクオ

 どういうことだこりゃ。
 なんで俺こんなとこにいんだ?? てか、周りのこいつら誰だよ。
「あ、ナマハゲ!!」
「やぁっと起きたが〜」
「おい、どうゆうことだこれ。俺は京都に」
「お前さんじゃあ、まだ無理だ。ここで修業しな。」
 後ろを振り返る。
 でっけー赤……河童? か?
「修業……じじいが言ってたやつか。」
 赤河童こくりと頷く。

「これからお前は………………何者ッ!!」
 うおっ!! なんだよ!!
 周りの奴ら……なんでこんなにぴりぴりしてんだ?
 なにかあったのか?
 リクオは赤河童の方を見る。
 赤河童は冷や汗を垂らしていた。
「『すり抜けた』じゃと………!? この遠野の畏れをか!!」
 遠野? 畏れ??
「赤河童様!! 私が様子見に!!」
「いや、やめておけ。イタクがもう行っているはずじゃ。」
「だがしかし!! イタクだけでは!!」
 おいおい……なんだよ、なにがあったって言うんだ!?

「黙れっ!! 皆狼狽えるな!! この件はイタクが対処する。奴がやられればそれまでのこと。何があったかは鬼火を飛ばせ。いいな。」

「「「「「「はっ!!!!!」」」」」

「な、おい!! ちょっとは説明しろよ!! 何で俺がここにいるのかは分かった。場所も分かった。やることも分かった。それで? これはどうゆう騒ぎなんだ? 畏れってなんだ、イタクっつーのは仲間じゃねえのか!! 教えてくれ!!」
 ノンブレスは少しきつかったか……。
「いいだろう。説明してやる。おい、蒼。」
「はいはーい?」
「教育係のイタクがいない。お前が一時教育係だ。役目を果たせ。」
「はいはーい!!」
「返事は一回。」
「はいh……はい。」
「よし。」
「それじゃあ半妖君。あれ、四分の一だったかな?? ま、いいや。これからいろいろ教えてあげるね!!」
「お、おおう……。」
 活発な奴だなぁ。
 
 そうして二人は屋敷を出ようとする。
「あ、そういえば転んじゃだめ……て、うわぁあっ!!」
「え、え?」
 女転んだ……転んじゃダメっていいながら自分が転んだ……。
「あっははは!! 蒼!! やっぱお前は弱いなぁ!!」
「よっ!! さすが遠野最弱!!」
「うっさーい!! 遠野最弱なめんなよ!!」
「三年もいながら未だに犬に負けてるようじゃなめたくなくてもなめてしまうのぅ。」
「お、おい。そんなにいうこと……。」
「ふーん、いいもん!! それじゃ行こうか!!」
「って、また転ぶんじゃ………ってほらみろぉっ!!!」

 二人してまた、転んだ。




〜補足〜
何者っていうのは紅です。遠野に入る際に、破ったりせず、すり抜けてしまいましたので、実はとても難しかったりしないかなぁと思って書きました。
ここの小説ではまだリクオは理解のあるほうです。
蒼はホントに弱いです。
一話と同時進行でした。

Re: ぬらりひょんの孫〜紅い金魚と蒼い禽〜 ( No.4 )
日時: 2012/11/03 12:35
名前: あかりんご (ID: y0qltvGJ)

遠野編三「手合わせ」



 ガキィンッ!! と、鈍い音が鳴る。

 只今イタクと紅は『手合わせ』をしていた。手合わせ程度になど見えないだろうが、少なくとも紅はそう思っていた。
 
 そうこうしているうちにもイタクの鎌と紅の扇が弾き合う。

 紅が右手の扇をイタクの左肩に伸ばす、その一瞬前にイタクは状態をずらし、逆に左手の鎌で腹を裂こうとする。

 だが、紅は鎌を向けられた瞬間に、イタクの頭に手の甲を当て、軽くイタクを飛び越える。
 
 着地の寸前、イタクの秘技———レラ・マキリを仕掛ける。

 鎌が飛び交う中、紅は巧みに避け、まるで舞を踊るかのようにかわす。

 イタクは構わず鎌を投げ続け、そして、鎌を二本持って行かれた。

 紅は得た鎌をブーメランのように二ついっぺんに投げる。
 
 投げた鎌はそのまま、イタクの背中に納まった。

 ざ、と一定の距離が二人の間に生まれる。

 イタクは以前、鎌を構えて殺気を放つ。
 紅は逆に、扇をそのまま口元へ宛て、優雅に立つのみ。

 イタクの服はところどころが切れ、バンダナが下に落ちていた。
 紅の服は当初と変わらずフリル一つ汚れていない。無駄に動きにくい格好だというのに、だ。

 力の差は、見たままだった。


「アナタ、少し右へ状態をずらすのが下手ね。右足が故障でもしているのかしら?」
「なっ……!!」
 イタクは驚いた。たった今戦っていた相手に助言(?)をされたからだ。

 ついでに、一昨日にあの馬鹿蒼に驚かされ、そのとき転倒した際に右足を少し捻ったのも指摘された。
 
 おかしい。そんな素振りは一度も見せた気は無かった。
 なのに何故、この女は意図も簡単に俺の上を行く……? 
 さっきの戦いなんてどれほど手抜きされたものか。こちらは本気で行っているのに、相手はまるで本気などではない。こんなのはただの『手合わせ』だ。遊ばれているだけだった。

 紅はさすがなのか殺気は微塵も崩さず、思考しているイタクに向けて、好意的な言葉を放つことにした。

「あの、私は元々ココに来ているリクオ……ぬらりひょんの孫の様子を『なんとなく』見るために来たのよ。たかが畏れをすり抜けたくらいで目くじら立てないで頂戴。目的はあくまでも見守ること。別にココに危害を加える気は無いわ。よろしい?」

「何がよろしい、だ。そんなの当てになるわけねーだろ。そもそも《あ!! イタク見つけた——!!!!!》………。」

 イタクの言葉を途中で遮ったのは、リクオを連れた蒼だった。
 二人は沈黙する。
 奇妙な温度差を保っていた空間に、突然爆弾を爆発させたようなことだった。
 イタクは頭を抱えたい衝動を抑え、紅に全く殺気どころか不穏の空気を見せないことを確認し、殺気を納めた。ついでに鎌も。


 そして、今日から遠野にぬらりひょんの孫である、リクオと、最強最美の紅が加わった。


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