二次創作小説(紙ほか)
- Re: カゲロウデイズ 挿絵あり 【奔走アピア】執筆中 ( No.51 )
- 日時: 2013/06/13 21:59
- 名前: 麻香 (ID: iNyRJaKN)
≫Story*Ⅰ 〜奔走アピア〜
O4)わざわざ書くようなことではないが、まあ、結果論として。
それからは————まあ、地獄だった。
ケーキ屋に着いたオレ達は、キド以外1人1個ずつ例のケーキを注文した訳だが。
順番に説明しよう。
モモ。
水を得た魚のごとく、ケーキをばくばく喰っていた。
まあ当り前だろう。言い出しっペだし。
セト。
何故かこいつもケーキを————しかも気持ち悪い程の笑顔でばくばく喰っていた。
どうして平気なんだ。案外美味いのか?このケーキ。
だがしかし。ケーキを食べ終わった後、セトが笑顔のまま腹を押さえてトイレヘ駆け込むのを見て、俺はデミグラスソースがけチョコレートケーキの恐ろしさを改めて思い知った。
マリー。
危険物を扱うかのようにおそるおそるとケーキを口に入れ、テーブルに突っ伏したまま動かない。
慌てて起こそうとしたのだが「あははー。お花畑だー。」なんて、怖い寝言を呟いていたので起こすに起こせない。
もしかしたらあまりのショックで魂が一時的にあっちに行ってしまったかもしれないが、よくあることだ。
キド。
こいつはケーキを注文しなかったのだが、どさくさに紛れてモモに口へケーキを突っ込まれたのだろう。
「お前が妹を止めないからだ」と殺気のこもった涙目でオレを睨んでくる。
オレはさりげなく目線を逸らす。
オレを恨むな。
そして、オレ。
…………エネに脅されてケーキを一口食ベたところまでは覚えているのだが、それ以降の記憶がない。
気がついた時には冷たい床に倒れていて、モモに冷たい目で見下ろされていた。
何が起こったんだ。
いや、ただケーキを食べて気絶しただけならマシなのだが。
「ご主人。どうもありがとうございました。」と、意味ありげな含み笑いのエネからすると、オレは相当コイツを満足させるようなことをしてしまったらしい。
……この世には知らない方が良いこともある。
ただ、やっとのことで店を出た時に、姿を消していたカノが「どうだった?」などとニヤニヤしながら現れたのにはイラっときたので、オレは蹴りを一発、キドは関節技を一発決めておいた。