二次創作小説(紙ほか)
- Re: 嬉野芒と鳥栖蜻蛉の勝手なる診断 《球磨川禊登場》 ( No.10 )
- 日時: 2013/01/16 22:00
- 名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)
第十針「嬉野芒の謀略」
腹部への痛みが頭に響き渡った瞬間、視界がブラックアウトした。その時僕は死んだと思った。そして、気付いたらどこかの教室に立っていた。
「ちゃんと、自分の名前が嬉野芒と言わないと読者にわからないと思うよ?」
教卓の上に足を組んでいる長髪の白髪の女子が座っていた。上履きには『安心院』と書いてある。
「気にしないでおくれ。これは読者へのメッセージだ。僕の名は安心院なじみ、親しみを込めて安心院さんと呼びなさい」
「……安心院? 知らない名だな」
「それはもちろん、今まで知ることもないまま君は生きていただろうし僕も君の名を知ろうとは思わなかったさ」
「球磨川関連で助けようと思ったのか? 今さっき、攻撃を食らったところだが」
安心院なじみは人差し指を立ててチッチッチッと振る。
「負けかけたところだよ。球磨川君が勝つところを見たくないから僕が君を助けてあげようと思ってね。」
それは心外だ
「蜻蛉君なら、あの二人に勝てるはずだ。僕がいろんなことを仕掛けてある」
芒は勝ち目があると言い切ったが、安心院なじみはそれを論外だと言い切るように指を鳴らした。
「では、スクリーンで見てみるとするかな? 僕の予想だと、君の友人鳥栖蜻蛉君は……
」
ヒョイッと安心院なじみは教卓から飛び降りるとそばの机の上に座り、黒板に映し出された画像を見た。
螺子で串刺しになっている自分の体を見るのは滑稽だと画面を見ていると、画面は鳥栖蜻蛉が映った。
「…………」
蜻蛉君は頭にカードが刺さっていて動く様子もない。
「こりゃ、球磨川君が勝っちゃうね。『操作令状』は支配欲がある人を支配するマイナス。須木奈佐木 咲が持つマイナス×球磨川禊の『大嘘憑き(オールフィクション)』だとプラスになっちゃうのかな?」
「いいや。これからだ」
安心院なじみと僕がスクリーンを見ている中、親友である蜻蛉君は……
「いやぁ…… 俺が誕生したわけだ。劇的にな!」
蜻蛉が頭に刺さったカードを投げ捨てて、髪の毛をオールバックにして立ち直っていた。
「嬉野君。君のスキルの一つかな? 」
「いいや。あれは蜻蛉君の元からのアブノーマルだよ」
嬉野芒は笑った。