二次創作小説(紙ほか)

Re: 嬉野芒と鳥栖蜻蛉の勝手なる診断 《めだかボックス》更新 ( No.6 )
日時: 2012/12/28 22:24
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)

第六針「すべては芒のせい」
 結局、高千穂仕種先輩という生粋のアブノーマルに捕まった。警察署にたたきだされるかと思っていたら、運ばれたのは理事長室だった。迷路の道筋も解析した芒がなぜ負けたかを理事長室のソファで振り返ってみる。

「俺の名前は高千穂仕種だ。お前ら、なんでここにいる?」
高千穂仕種先輩が構えたと同時に先輩のポケットから携帯が鳴る音が聞こえた。すぐに形態を開いて確認するとすぐに電話に出た。目の前に僕らがいるのにかかわらず、電話をするなんていい度胸をしている。この『嬉野芒』がいる時に戦いを挑むなんてねと考えていたら、芒は焦っていた。そして、焦っているように見えながら余裕を持っていた。
「蜻蛉君。さぁ、戦え!僕は頭脳担当。君は力担当だ!」
「…………」
この世で一番残念だと感じた時はこの時一位が塗り替えられたと言えよう。いきなり頼っていた人が真っ先に逃げたらがっかりだろう。
「————わかりました。持っていきます」
二人でにらみ合っていたら、体をつかまれ両脇に抱えられた。何をしようともビクともしないこの先輩は強かった。

気づくとソファの向かいに優しそうなおじいさん、不知火袴が座っていた。
☆不知火袴
血液型:AB型
所属:箱庭学園理事会
役職:理事長

「君たちが勝手に時計塔の地下に不法侵入したことは警察に言ってもいいのですが、やはり君たちは私たちの孫みたいなものです。ですので、一つだけお願いしたいことがあります」
一瞬、理事長の眼がまるで悪党みたいな真っ黒な眼になったと思ったが、気のせいだろう。理事長は、僕たちの返事を聞かずに六つの双六を出した。
「老人の願いとしてこの六つの双六を一斉に振ってくれますか?」
芒はすぐに手に取ると六つの双六を上に放り投げた。上空でクルクル回るとテーブルの上に転がった。
「2,5,2,3,4,1ですか……蜻蛉君も引いてみなさい」
「はい」
手の中で回すとテーブルに転がした。中で暴れていた双六はどんな数字を出すのだろうか。
「3,4,2,6,4,1ですか……やはり扉の故障だったのでしょうか……」
理事長が考えること5分。理事長は優しく僕らに言った。
「君たちは一度転校してください。それが学校の判断です。実はとある学校と生徒交換の企画がありましてね。それを君たちに任します」
「行きます。その学校はどこですか?」
芒がすぐ喰らいついた。すぐに行動するのは何かの理由があるに違いない。理事長の思惑を把握したようだ。
理事長は返事を喜び、ニコリと笑うと言った。

「水槽学園です。一週間ばかり行ってきてください」

理事長の心の中では、
「あのマイナスと接触してあの二人の正体がわかればいい。どうなるのでしょうか……」
と思っていたことを一三組の一三人以外知らない。