二次創作小説(紙ほか)
- Re: [イナクロ]-想いは時空を越える((オリキャラ募集!! ( No.21 )
- 日時: 2012/12/24 14:05
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第3話 『消えない想い』
「サッカーの消去は不完全だ。松風天馬、これよりお前からもサッカーを消去する」
その言葉を聞いた時、とっさにおれは天馬と変人の間に入った。
「尊姉、どうしたの?」
「いや…深い意味はねぇけど、守らなきゃいけねぇ気がして」
「出た!野生の本能!!」
おれの本能は時に、どんなフェイクも見抜き、圧倒的なディフェンス力を発揮する。
「私はアルファ。我が使命はサッカーの消去。残る痕跡は、松風天馬、和藁尊、お前達だけだ」
「まさかお前の所為なのか?雷門が変なことになってるのは!!」
「そうだ」
「新雲からサッカー部を消してくれたのもお前か。太陽とおれを他人にしやがったのもテメェか……!!」
自分でもびびるほど低くドスのきいた声が出た。
「そうだ」
「許せない!!サッカーを消すなんて!!みんなを元に戻せ!!サッカーを返せ!!」
「NO。我々の行うべきはその逆。サッカーの完全消去」
「生かしちゃおけねぇ……!こんなに怒りを覚えたことはねぇよ!!てめぇをすりつぶして地中海に沈めてやらぁ!!」
「拒否はできない」
赤い光が放たれたと思うと、切り替わってそこは海辺だった。
「ここって……」
見覚えはあるのだが、どこだかわからない。
すごく懐かしい。
おれはこの場所を知っている。
「おい!天馬!あれ見ろ!!」
「母さん!?それにおれ……!?サスケ!!あの時だ…」
「前に話してた、お前がサッカー始めるきっかけになった時か?」
「うん。どうなってるんだ?夢?」
「理解しなくてもよい」
むかつく声が背後からした。
案の定、おれ達のうしろには紫シイタケがいた。
「受け止めろ。目の前で起こる現実。これよりお前にとってのサッカーは消滅する」
シイタケがボールを蹴った。
その先に別のサッカーボールが飛んできて、双方はぶつかり合った。
ボールの向きが変えられた所為で、幼少の天馬は木材置き場の木に埋もれてしまった。
「これでお前にとってのサッカーは消えた」
「何を……!!」
と、天馬が頭を抱えて膝から倒れ込んだ。
「あれ?サッカーって……おれ……うっあああああああああ!!!」
「テメェ!!天馬に何しやがった!!?」
「頭から不必要なものがなくなる。それだけのことだ」
不必要なもの=サッカーという等式が浮かんだ。
等式変形をしてみると、答えはすぐに出てきた。
「待てよ……おれはサッカーが好きだ」
「何………?」
「おれは、サッカーが大好きなんだ。大好きで大切なものなんだ!!大好きで大切なものは絶対に守らなきゃ!!だから、おれはサッカーを忘れない!!サッカーは絶対に渡さない!!」
シイタケ野郎は青く光らせたボールを軽く蹴った。
また切り替わって、海の家が近くにあるサッカーフィールドにいた。
コートのラインが引かれている以外に周りは森だ。
海辺であることは変わらない。