二次創作小説(紙ほか)
- Re: [イナクロ]-想いは時空を越える((オリキャラ募集!! ( No.24 )
- 日時: 2012/12/26 14:55
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第4話 『フェイ・ルーン』
おれと天馬がいるのは場所がよく分からないサッカーフィールドだ。
事態を分かっていないおれ達をあざ笑うかのように、海風が頬をなぜ
る。
突然、どこからともなくシイタケ男と同じ格好をした奴らが姿を現した。
「ここからお前達の好きなサッカーの時間となる」
「お前達はサッカープレイヤーなのか?」
「そんな次元の低い存在ではない。我々は時間に介入することを許されたルートエイジェント。サッカーというものがこの世から消えていくルートを生み出すことが我らの使命……」
蚊が喋っているような声で話されて、何を言っているか聞こえなかった。
だが、おれを怒らせるようなことを言っているのは何となく分かった。
その証拠に、天馬が怒りをあらわにしている。
「サッカーは……我々が消去する!!」
「サッカーは消させない!!"魔神"ペガサスアーク!!!」
「化身か……。次元が低い!!」
シイタケ男がデザインが不思議なボールを蹴った。
天馬の化身を打ち破って、天馬は地面に体を強く打ち付けた。
「天馬!………」
「さぁ、どう感じた?感じただろう?サッカーの恐ろしさを。
サッカーは…痛い、つらい、重い、苦痛、邪悪、不必要……そう、サッカーは不必要。貴様も感じただろう?」
シイタケ野郎はおれに視線を投げた。
「大事な兄弟が、大好きなサッカーによって痛めつけられている。野蛮、外道、苦しい」
シイタケ頭の言葉に耳を塞ぎ、全力で聞こえないふりをした。
「ガタガタうるせぇよ!!サッカーはつらくて当然だろうが!!」
シイタケ野郎が再び天馬に向かってシュートを放とうとしていた。
止めに動いたが、間に合わない。
と思ったその時、誰かがカットした。
うさ耳のようにはねた翡翠の髪を持つ男子だ。
「サッカーは必要だ。そうでしょ?これは君の言葉だよ、天馬」
「何者だ」
「僕の名前はフェイ・ルーン。天馬と尊と同じ、サッカーを必要としている者さ。
一人をいたぶって楽しい?だったら勝負しようよ」
「勝負?どういう勝負だ」
分かっているだろうに、愚問だ。
フェイがパチン!とクイックを鳴らした。
すると、フェイと同じユニフォームを着た選手が8人出現した。
「これでどう?」
フェイはシイタケ野郎に好戦的に問いかけた。
「分かった」
いや、おれは分かってない。
とにかく、今信じられるのはフェイしかいない。
任せてみよう。