二次創作小説(紙ほか)
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.35 )
- 日時: 2013/01/13 16:40
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第8話 『サッカーやろうぜ!!』
11年前、円堂守が初めて雷門に登校してきた日にやってきた。
桜が舞い散り、生徒達が次々に校門をくぐっていく。
雷門の学ランを着た円堂守が抜けていったのを見て、おれ達は気づかれないようにあとをつけた。
職員室で入部届を提出したところ、サッカー部がないことを知った円堂守は、同級生でおれの親戚の秋さんとあの物置を掃除し始めた。
長年手入れされていないだけあって、蜘蛛の巣が張っていたところもあったが、入念に綺麗にして使える状態にしていく。
終わりかけた頃、おれ達がアーティファクトに拝借した部室の看板が出てきた。
それを表にかけ、円堂と秋はハイタッチ。
「「雷門中サッカー部始動!!」」
時間が過ぎて、空がオレンジに染まってきた頃、円堂と秋は河川敷を歩いている。
「サッカー部、できるといいな」
「円堂君がサッカー部作るんだね」
「あぁ!絶対に作ってみせる!」
「うん。できるよ円堂君なら」
おれ達は通常運転であとをつける。
ストーカーよろしいことはしたくないが、これも新雲サッカー部復活のためだと、自分を戒めてこらえる。
「秋姉も円堂監督も若いんだ」
「何当たり前のこと言ってんだよ」
「天馬君、あの二人は付き合っているのか?」
不躾なワンダバをフェイが牽制。
「おれさ、サッカー部ができたら色々とやりたいことがあるんだ。フットボールフロンティアっていう大会があって———「無駄だ」?」
プロトコル・オメガが道をふさいで立っている。
「雷門にサッカー部はできない」
「木野の知り合い?」
「私知らない…」
「サッカー部はできない。確実に」
「どうしてそう決めつけるんだ?わかんないだろ!サッカー部は作れるさ。本当にサッカーが好きな奴らが集まれば」
「サッカーが好きな奴などいない」
紫シイタケと円堂守の口論を聞いている内に、おれの中で鎌の湯が沸くように怒りが煮えてきた。
すぐにでも飛び出して殴りかかりたいところだったが、それでは新雲サッカー部は復活しない。
「サッカーが好きな奴ならいるぜ。ここにな!」
円堂守は自分を指さして言った。
なぜだか怒気は静まった。
完全に払拭されたわけではないが、それでもおさまった。
紫シイタケはムーブモードを発動。
「大変だ!」
「僕たちも行こう!!」
青い光の中におれ達は飛び込んだ。
移動した場所は、フットボールフロンティアのスタジアムだった。
「君にはこれから我々とサッカーをやって貰う。試合だ」
「え、試合って、どういうことだよ?」
「円堂監督!」
いや、まだ監督じゃねぇから。
「円堂さん、そいつらはサッカーを消そうとしてるんです!」
円堂守は呆然としている。
「えっと…お前……」
「あ、おれ!松風天馬といいます。こっちは姉の和藁尊です。えっと…あの…色々説明難しいんですけど、おれ、大好きなサッカーを守るためにここに来ました。このままじゃ大変なことになるんです!信じて下さい!!」
「分かった」
…分かったんかい。今ので。
「信じてくれるんですか!?」
「あぁ。サッカーが好きって言える奴の言うことは信じるさ。大好きな物には嘘がつけないからな」
フェイがデュプリを出してスタンバイしており、天馬をキャプテンに、おれをゲームメイカーに全員ポジションについた。
「さあみんな!サッカーやろうぜ!!」