二次創作小説(紙ほか)

Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.36 )
日時: 2013/01/19 14:15
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

第9話 『逆襲行くぞ!!!』

プロトコル・オメガからのキックオフで試合スタート。
フェイにいきなりトリプルチームがつけられ、思うように動けない。

「フェイ!上がれ!」

まずはフェイにかけられたディフェンスを解くことが優先だと判断し、フェイをハーフコートより向こうに行かせた。
紫シイタケはシュートを打つよりも、デュプリにボールをぶつけ、痛めつけた。

「くっ……!」

デュプリは遠隔操作だ。
よってデュプリが受けた衝撃はフェイに通じる。

「待てよ………。サッカーは…サッカーはそんなんじゃないぞ!!」

エンドラインから叫ぶ声が。
円堂が紫シイタケのラフプレーに切れた。

「円堂!サッカーはそんなんじゃないって、じゃあどんなんだよ!!」
「えっ…………」
「あんたはサッカーをどう思ってる!!?答えろ!!!」

そんなことを−一時的とはいえ−チームメイトに聞かれると思っていなかったのか、円堂は回答を必死に探している。

「尊姉!試合中に何言ってるの!?」
「試合中だからだ!おれは一度、サッカーで孤独を味わったことがある!!サッカーができなくなった天才のことも知ってる!!」

どうあがいても、本気を出さなくても、弱いのに勝ち続けていたあのころは、サッカーに感情を抱くことはなかった。
筋肉の病気に侵され、約束を果たしてフィールドから姿を消したラファエル。
それらがあって、今のおれが生きている。

「おれにとってサッカーはつらくて当たり前のものだ!!あんたにとってのサッカーは何なんだ!!」

紫シイタケがシュートを放った。
円堂はすっきりした決意の表れを感じる表情を見せた。

「ゴッドハンド!!」

円堂の左手が稲妻の手となり、アルファのシュートをブロックした。

「尊って言ったっけ!!」
「あぁ」
「お前の言ってることはよく分からない!!」

おい…

「でも、これだけは言える!!おれにとってのサッカーは、楽しいものだ!!」

円堂が導き出した答えは100点満点とは言えないが、おれを満足させるには十分な答えだった。

「あんまりサッカーを甘くとらえるなよ。ケガするぜ」

円堂はおれにパスを出した。
ボールを所持してハーフコートを突っ切った。

「天馬!フェイの後ろにつけ!!」
「わかった!!」

ここから先の試合は荒れる。
好きだぜ。
スリル。

「逆襲行くぞ!!!」