二次創作小説(紙ほか)
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.38 )
- 日時: 2013/01/30 21:35
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第11話 『瞳の先に映る者』
そこからは早かった。
優一さんはおれにカットさせる間もなく自らボールを奪い、ドリブルで切り込んでいく。
一人で何人もディフェンスを突破し、その勢いは止まらない。
圧倒的だ。
優一さんの後ろに天馬とおれがついて、攻撃回数を増やそうと狙う。
「天馬君!尊ちゃん!化身だ!!」
おれと天馬は一瞬呆気にとられた。
が、すぐに気を引き締め、オフェンスに集中した。
「行くぞ!!」
「「はい!!」」
優一さんの背から青黒い波動が生み出される。
「"魔戦士"ペンドラゴン!!アームド!!」
自らの化身を鎧として身に纏った。
優一さんが化身が召還された時点で驚いていたおれ達は、さらに驚かされることになった。
「天馬!尊!君たちにもできるよ!!やってみて!!」
フェイに言われ、おれ達は顔を見合わせた。
そして互いに頷きあい、化身を召還した。
「"魔神"ペガサスアーク!!」
「"月の鬼女"ジェニファー!!」
「「アームド!!」」
おれと天馬は化身を纏うことに成功した。
本来なら喜んで良いところなのだが、おれは素直に嬉しく思えなかった。
初めてやったことが一発でできるなんて……おれにはあり得ないからだ。
「さあ、行くぞ!!」
「「はい!!」」
優一さん主体におれ達は3人で攻め上がる。
「"天空の支配者"鳳凰!!アームド!!」
紫シイタケが化身アームドし、行く手を阻む。
「天空の支配者だってんなら、地上じゃなくて天空にいろよ」
優一さんはおれにヒールパスを出した。
そのパスを受け、おれはボールを空中に蹴り上げた。
3人一斉に宙へ飛び上がり、シュートを打った。
ここで1点入り、ラ・ピュセル2点目だ。
着地した瞬間、3人とも化身アームドが解除された。
「撤退する」
おい………今なんて言いやがった。
と言いたかったが、言わせる間もなく奴らは去っていった。
「勝ったんだよね!?やったー!!」
勝って嬉しい花いちもんめ。
天馬ははしゃいでいる。
「ありがとう!優一さん!!」
「この戦い、おれにも手伝わせてくれ」
フェイと優一さんは握手を交わした。
「優一さんも…!?」
優一さんは天馬の方を向いた。
「京介のためにね………」
天馬の方を向いて話しているのに、その言葉はおれに向けているような気がしてならなかった。