二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.155 )
日時: 2013/01/08 20:36
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第48章 キラード団のアジトⅢ 1つの部屋に隠された謎を解き明かせ!

(ストーリーモード:バン)

俺たちはリンたちが閉じ込められている場所を特定しようとして、何とかしなきゃいけないという思いで捜査し続けていた。

「リンたちがいる場所を特定できるところがあれば良いのにね」
「ハル、ヤツらがいるところなら特定できるかもしれない。でも、探すにしても時間がかかる」
「そうだよね、どうしようか?」

キラード団の手掛かりを掴むにしても、探す時間がない。しかし、どうやって見つけ出せば良いのか。
その時、直紀があることに気づいて話しかけながら呟く。

「バン、あの部屋が開いてるみたいだ。どうする?」
「あそこに行ってみよう。手掛かりが掴めるかもしれない」

ドアが開いていることに気づいたのと同時に、俺たちはその部屋の中に入ることにした。
部屋の電気をつけると、目の前に現れた光景を見て驚く。椅子には1人の男性が座り込んで突っ伏したまま死んでいた。
俺たちがここに駆けつけてくるまでの間に何があったのか、想像できない。慎重に捜査してみないと分からない。

「この人の顔、どっかで見たような・・・・・・」
「ハル、気になったことでもあるのか?」
「うーん、ちょっとね。見覚えがあるんだけど、何だったかなぁ」
「もしかしたら、昔に会ったことのある人かもしれないぞ」

体格はガッチリしていて、身長は170〜180cmくらいだろうか。
この男性はここに来るまでの間、仕事していた可能性が高いことからスーツを着ていた可能性が高い。
よく考えれば、何もかも辻褄が合う。事件が起きるまでの間にはテレビのニュースとかで報道されてもおかしくない。

(ナイフのようなもので背中を刺されている。凶器はナイフのようなもの、あるいは鋭いものを使用したか)

男性の背中にはナイフが刺さっていて、犯人が何らかの理由で事件を起こした。
つまり、密室による殺人ということも考えられる。何らかの理由で恨みがあってもおかしくない。

(問題は、なぜ男性を誘拐したか。ナイフで刺されてもあれだけ重傷になるはずがない・・・・・・死ぬ前に何かダイイングメッセージを残していることも有り得る)

ここで殺人が起きたということは、キラード団に誘拐された可能性が高い。
何らかの繋がりがあるとしたら、まずは男性の身元を判明させなければならないということになる。

(その前に男性の遺体を調べておくことにして、立向居たちには本棚とか見てもらうことにするか)

俺は立向居たちを呼び寄せて、部屋の本棚を見て調べておくように頼んだ。
その間にハル・直紀・輝姫の3人と一緒に男性の遺体を調べることにした。

「スーツの中に財布とか入っている可能性がありますね」
「ああ、輝姫もそう思うか?」
「はい。この人の名前を明らかにするには、身元を判明させるしかないということになりますね」
「ああ、そういうことだ。どうやって探すか、そこが問題だな」

ハルがゴソゴソとスーツのポケットを探りながら探していた。輝姫と直紀は呆然として見つめている。
まぁ、幼馴染だから手伝ってくれるというのもあるんだろう。それにしても、どうやって殺害されたのかも気になった。

「あっ、あった! 財布が入ってたよ」
「そこに運転免許証とか、身元が分かるようなものを出してくれるか?」
「うん、分かった! 輝姫も手伝って!!」
「はーい、分かりました!!」

その間に直紀と一緒に捜査しながら推理することにした。直紀も協力してくれるので、本当に助かる。
まず、俺たちが見つけた時は椅子に座り込んで、突っ伏したままの状態で死んでいた。
その時、背中にナイフが突き刺さっていた・・・・・・この状況から考えると何らかの理由で誘拐された可能性が高い。

「うーん、誘拐されたんだとしたら連れ去られたとか?」
「直紀、何でそう思うんだ?」
「何となく思うんだけど、誘拐されて殺されたという可能性もあるよね」
「それも有り得るな、この人が殺されたのには何らかの動機があると見ていいだろう」

直紀の言うとおり、何らかの理由で動機があると見ている。問題は、どうやって殺したかというところだ。

「うーん、誘拐されてもおかしくないはず。この状況からすると・・・他殺だろうな」
「他殺って、どういうことだ?」
「直紀、まだ分からないか? これが自殺だと断定できるはずがない。そう考えると・・・動機に何か伏線が張ってあるはずだ」

捜査の基本の1つとして挙げられるのは、動機の有無だ。この人のアリバイを聞き出すのは不可能。
警視庁にいる奈良警部なら何か分かるかもしれないが、直井さんや由美さんに調べてもらうのも良い。

「そっか、伏線が張ってあるなら・・・・・・動機の有無も分かるよね」
「ああ、そういうことだ。なら、伏線で浮かぶものって何だと思う?」
「えーと、もしかしてトラブルが起きちゃったりするかな?」

人間関係が難しいということも含め、トラブルが起きている可能性が高まってきた。
その間に動機の有無に関するアリバイを崩せないかと思っていた時、輝姫が駆け寄って話しかけてきた。

「バンさん、直にぃ! この人の身元が分かったよ!!」
「本当か、その運転免許証を見せてくれるか?」
「はい、これです!」

輝姫から運転免許証を受け取って、名前を見た。男性の名前は【直井 秀斗(なおい しゅうと)】。
年齢は20〜30歳代くらいで、今年で27歳になったらしい。どうやら、直井は何らかの理由で恨みを持たされて連れられた可能性も出てきた。