二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.16 )
日時: 2012/12/15 20:58
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第4章 LBXバトル大会Ⅱ 決勝戦での決着!

(ストーリーモード:バン)

深夜2時ちょうど、決勝の舞台に立った4人のファイナリストが出揃う。
スポットライトが当てられ、これから決勝戦で行われるバトルロワイヤルが始まろうとしている。

「さあ、待ちに待った決勝戦! A〜Dブロックの予選を勝ち抜いた代表者が出揃ったぞ!!」

アナウンスの声が聞こえてきて、まさに事実上の決勝戦が始まるのだということが伺えた。
ここまで来たからには、絶対に優勝するつもりだ。

「Aブロック代表、金居修哉! 未知数の実力を秘めているが、決勝ではどのような戦いを見せてくれるのか?」

金居という青年は手を振りながら、観客に向かって挨拶していた。

(こいつ、余裕たっぷりじゃないか)

ヒックと呻きながら、酒を飲んだせいか酔いが回るのは気のせいだろうか。
それとも、決勝という舞台で戦うのは久しぶりな気がした。

「Bブロック代表、藤原京平(ふじはら きょうへい)! Bブロックの予選では猪突猛進で突き進みながら突破したぞ!!」

スポットライトに当てられたところを見る限り、ヒロが言っていた不良グループのリーダーなのだろう。
しかも体格が良くて、ガッチリとしているわりには暴れん坊な感じがした。

(こいつが、ヒロの言ってたヤツか・・・・・・)

目つきは悪そうだが、何かヤンキーみたいな感じがするのは気のせいかと思うくらいにしか感じ取れなかった。

「Cブロック代表、山野バン! 第3回アルテミスのチャンピオンであり、優勝したことのある実力派だ!!」

スポットライトが自分の所に当てられた瞬間、ワァァァァ------------と歓声がどよめいた。
やっぱり、チャンピオンだから有名人になったのだと思いながら感じた。
俺は笑顔で手を振りながら挨拶した。

「最後、Dブロックを勝ち抜いたのは-----------------------------」

スポットライトに女性の姿が映り、当てられた瞬間-------------------
外国人のようだと思いながら、誰なのかと思って考え込んだ。

(はて、あの女性・・・・・・)

どこかで見たことがあるような気がしてならない。
大学に居る時、ハルが何か言っていたような気もするが・・・・・・後で聞いてみることにした。

「カレン・キャベルン!! イタリアからやってきたが、実力は果たしてどうなのか?」

颯爽とした登場にカレンと呼ばれた女性は笑みを浮かべながら、微笑みつつも手を振った。
あれ、奈良警部じゃなかったのか・・・・・・おかしいな、テレビを見た時は確かに出ていた。

(この女性、何か気になるな・・・・・・)

なりすましていた可能性もあると見て考える。
奈良警部は何らかの罠に陥ったとしか思えない。

「カレン選手は奈良さんに代わり、出場することにいたしました」

アナウンスを聞いたのと同時に目を丸くして驚く俺たち。
カレンが奈良警部の代わりに出場だって?

(いや、それはありえない・・・・・・)

違和感を感じるけど、今は決勝戦に集中するしかない。
その時、ゴゴゴ・・・・・・と派手な物音がしたかと思いきや、決勝のバトルフィールドが目の前に現れた。

「あっ、これは・・・・・・」

決勝の舞台は現代都市。そのフィールドの中で戦うことになる。
バトルロワイヤルならば、Cブロック代表として頑張らなきゃいけない。

(ヒロは寝ちまってるから、俺が代わりに出たんだよな)

まあ、ヒロの分まで頑張らなきゃダメだと思いながら考え込んだ。
そんなことよりも決勝に挑戦するしかないのだから!!

「いけ、Gレックス!!」
「行くんだ、グラディエーター!!」
「行くぞ、イカロス・ゼロ!!」
「行ってきな、ブラックパンドラ!!」

それぞれ繰り出した4体のLBXは、そのフィールド上に立った。
バトルロワイヤル制による決勝戦がついにスタート!!


【バトルスタート!】

Gレックスはイカロス・ゼロに向かって襲い掛かる。
そのタイミングを見計らった瞬間、俺はカカカッとCCMを打ち込んだ。

「くっ!!」

イカロス・ゼロは羽をパタパタしながらも攻撃をかわした。
槍と盾を持ちながらかわしていくのだが、そうはいかない。

「俺の力を甘く見てるよな?」
「何だと?」
「チャンピオンだからってなめんなよ?」

そう言いながら、積極的にCCMを打ち込んだ。
イカロス・ゼロはGレックスの背後に回りこんだかと思いきや、槍でGレックスの胸部を突き刺す。

「あっ・・・・・・!」

ダメージを受けたGレックスはブレイクオーバーして倒れ込んだ。
まずは1人目を倒した・・・・・・金居は悔しがっていたが、満足そうに納得しているかのような表情をして頷く。

(よし、残るは-----------------------)

カレンと藤原の2人だ。2人のLBXを見る限り、なかなか手強い感じだ。
ならば、こっちから行くしかない・・・・・・そうと決まれば、さっそく実行開始だ。

「行くぞ、イカロス・ゼロ!!」

イカロス・ゼロを操作しながら、慎重に追い詰めていく。
カレンは見計らったのを機に、イカロス・ゼロが襲い掛かったというタイミングを見破る。

「なっ、かわした!?」

ブラックパンドラ、何か微妙な感じだけど・・・・・・なかなか手応えがありそうだ。
イカロス・ゼロと戦えるのなら、全力を出し切るしかない。
その時、藤原の声が聞こえた。

「そうはいかねーぞ!!」

グラディエーターが襲い掛かってきたので、一瞬の隙を見逃さすにCCMを打ち込んだ。
イカロス・ゼロはスピードを上げて、攻撃をかわした。

「なっ!?」

藤原は目を丸くして驚きを隠せない。
そう、イカロス・ゼロは俺の新型LBXでもある。
俺の大切なものだから、負けるわけにはいかないのだ。

「そうはさせないよ!」

そう言い放った瞬間、藤原を捉える。
CCMを打ち込みながら、イカロス・ゼロを操作していく。
イカロス・ゼロは槍と盾を持ちながら、フィールドの中を走り出す。

「速い!!」

藤原はイカロス・ゼロのスピードに全くついていけず、動揺を隠せない。
その隙を突いた瞬間、イカロス・ゼロは槍でグラディエーターを倒した。
すると、グラディエーターはブレイクオーバーして倒れ込んだ。

「負けた・・・・・・・」

藤原は呆然とした目で見つめながらうなだれた。
決勝で残ったのは、俺とカレンの2人だ。

「山野バン、勝負しなさいよ!!」
「ああ、望むところだ!!」

カレンとの対決、果たして優勝はどちらの手に渡るのか?