二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.265 )
- 日時: 2013/01/22 22:51
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第52章 バンたちがそこで見たものとはいったい・・・リンたちとの再会、そして-----------
(ストーリーモード:バン)
やっとの思いで地下室に到着した瞬間、目の前に移った光景を見て驚きを隠せなかった。
あまりにも信じられない状況になっていて、床に誰かが縄を縛られたまま倒れている。
ボロボロになって傷ついた1人の少女を見て呆然としたが、リンであることに変わりはなかった。
リンは仰向けに倒れこんだまま、虚ろな目で俺を見る。何か言いたいことでもあるのか、怯えきった表情を表していた。
「バン兄さん・・・・・・」
「リン、大丈夫か!」
リンのところに駆け寄り、心配そうに顔を覗き込んだ。どうやら、意識はあるようだ。
その様子を見る限り、辛うじて暴力から逃れようとしていたのか。リンを傷つけたということが許せなかった。
(こんなになるまで耐えて・・・・・・・)
大切なものを失いたくないという感じで、リンを抱きしめた。
絶対に許せない、リンをこんな酷い目に合わせた犯人を突き止めてあげたいと思っていたのだ。
「おまえ、こんなになるまで耐えて・・・・・・何があったんだ?」
「うっ、さっきまで暴力を受けてた・・・・・・」
「リン、気づいてやれなくてごめんな」
リンは顔を顰めながら上半身を起こす。痛みに耐えながら這い上がろうとする妹を放っておくわけにはいかない。
そう思って、リンを支えながらも優しく抱きしめて話しかける。
「誘拐されたことに気づいてやれなくて、本当にごめんな」
「ううん、兄さんが助けに来てくれるって思って信じてた」
「そっか・・・・・・」
リンを抱きしめたまま、溜息をつく。こんなになるまで耐えてきた妹を放っておけない。
そこまで無理しなくても良いから、ゆっくり休んでほしい・・・・・・それが俺たちにとって唯一の救いだ。
「-----------------リン、ゆっくり休んでな」
そう言いながら、彼女を床に寝かせて呟く。その直後、ゴゴゴ・・・と怒りが沸々と沸いてきた。
リンを傷つけた犯人を突き止めてみせる、それが俺の揺るぎない意志。それは犯人に対する怒りのメッセージだ。
「バン?」
ハルの言うことに背きもせず、構わずに呟いて言い放つ。
「リンを傷つけたのは、おまえだろ? カレン・キャベルン!」
俺の背後に居る人物を見て呟きながら問い質す。その声を聞いた女性は目出し帽を脱いで、本当の姿を現した。
その女性を見て驚くハル・ヒロ・直紀の3人は呆然とした表情だ。カレンはニヤリと笑いながら、俺たちを見る。
「どうやら、分かっていたみたいね---------------------」
カレンは微笑みながら、俺たちを見て納得する。
これから、推理対決が始まろうとしていた--------------------------