二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.443 )
日時: 2013/04/04 18:24
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第60章の続き

(ストーリーモード:バン視点)

キョウヘイ・ヒュウ・メイの3人はシント・フジ・テツヤの少年3人組と睨み合っている。
そもそも、こんなことになったのは…キョウヘイがケンカしそうになりかけたことがきっかけだ。
俺はリンが居ない間、キョウヘイの遊び相手をしていたけど、そんなに喧嘩っ早い性格だとは思わなかった。

「でも、兄さんはキョウヘイ君たちのこと知ってるんでしょ?」

リンがキョウヘイたちを見て、思わず首を傾げる。まぁ、首を傾げても頷けるわけで…。
まぁ、知っていることはある程度掴んでいる。3人のLBXがどういう展開を見せてくれるのか。
LBXバトルはどんな展開を見せるのか…まぁ、対峙していても何とかなるわけではない。

「知ってるけど…まぁ、あいつらがやりたいって言い出したのもあるしな」
「えっ…じゃあ、兄貴はやらなかったの?」
「あぁ、やる気ないし…中学生相手に戦えるわけじゃないよな」

健太が目を丸くして驚いた。LBXバトルは好きだけど、やりたくないというわけではない。
俺はハルたちがいたから、何とか頑張れたのもあったけど…リンたちのことも含めて考えれば、容易い事ではないことが分かる。

「じゃあ、兄さんは何のために俺たちを連れてきたの?」
「お前たちにLBXバトルを見せてやりたくて連れてきた…ただ、それだけのことさ」

チラリと下を見やりながら、LBXアリーナを見て考える。
キョウヘイたちがやりたいって言ってたのも分かるけど…どんなバトルを見せてくれるのか。


これから、キョウヘイ・メイ・ヒュウVSシント・フジ・テツヤのLBXバトルが始まろうとしていた。
審判は大空ヒロが務める。お兄さん的な存在を果たしているので、しっかりやってくれそうだ。
ヒロはキョウヘイたちとシントたちを交互に見つめながら、ルールを教えながら説明する。

「ルールは3対3のストリートレギュレーション。どちらかの3体を倒した方が勝ち…ということで、準備は良いかい?」

キョウヘイ・ヒュウ・メイ、シント・フジ・テツヤはそれぞれ、自分のCCMを取り出して持つ。

「ああ、良いぜ!」
「おう!」

キョウヘイとシントが笑いながら頷いた後、お互いにLBXを出す。

「行くぜ、ブライト!」
「行ってきて、フェアリールージュ!」
「行けっ、暗黒騎士アキレス!!」

キョウヘイはブライド、メイはフェアリールージュ、ヒュウは暗黒騎士アキレスを繰り出した。

「へぇ…3人とも、なかなかやる気あるじゃん」

ハルが感嘆したように、見下ろしながら溜息をつく。まぁ、その気持ちは分からなくもない。
俺も全く同感だけど、シントたちはどんなLBXバトルを繰り出すのか。

(シントたちのLBX…何か気になるけど、楽しみにしてたくらいだしな…。まぁ、見逃せなくはないか)

一方、やる気に満ち溢れているシントたちはニヤリと顔を見合わせながらもアイコンタクトを取った。

「…だったら、俺らのLBXを見せてやるか?」
「そうだね…僕たちのLBXをなめないでほしいけどね」
「そりゃ、勝つのは…俺たちなんだからな。やってやるぜ!」

シント・テツヤ・フジの3人はそれぞれ言いながらも、自分のLBXを取り出して繰り出した。

「行くぜ、ボルケイア!」

フジが繰り出したのは、ボルケイア。フレームはプロウラというものを使用している。
このLBXは燃える溶岩をイメージして作られたものだろう。武器のボルケーノ・キャノンはバズーカ型の武器である。
とても重いが、パワー重視のボルケイアには楽々抱えることが出来るようになっている。
容姿は若干、ハカイオーに似ているが…胸部の牙王砲が付いていないなど、違う所が多い。
また、近距離戦にも向いている。しかし、ボルケーノ・キャノンが両手持ちの為、武器を捨てて、体技で戦った方が無難だと言える。

「何かすげぇ…」
「健太、これは何に似てると思う?」
「ハカイオー?」
「ああ、その通りだ…ハカイオーに似ているけど、恐らく近距離戦でも戦えるように施してあるはずだ」
「でも、ハカイオーは郷田さんのものだよね。何でオリジナルが出てくるの?」
「シントたちが作ったのもオリジナルだと思う。恐らく、自分が納得できるようなものにしたんだ」

キョウヘイたちもオリジナルのLBXを作っているから、ちょっと戦うところが気になる。
シントとテツヤはどんなLBXを繰り出すのか…健太たちもLBXバトルには興味を持っていた。

「行くよ、レヴィアタン!」

テツヤが繰り出したのは、レヴィアタンというLBX。フレームはワイルドを使用している。
水陸両用LBXだが、空想上の魚人であるサハギンをイメージして作られたものだ。
武器のレヴィアランスは突くも良し、投げるも良しの万能武器になっていた。
レヴィアタン自体は近距離専用。魚の尾びれをイメージした尻尾が付いていて、これで泳ぐことが可能で走るより早い。

「行くぞ、プロキオン!」

シントが繰り出したのは、プロキオン。フレームはナイトを使用している。
イプシロンの原型LBXであるが、量産されていない。そのため、一人だけ所持者がいるらしい。
イプシロンより攻撃的で機動力が高かったが、防御面がとても弱く、お蔵入りになっていた。
しかし、その攻撃力の高さは異常で守りの固いブルドを素手の一撃で倒すほど。
武器はプロキオンソードで、盾はプロキオンバックラーだ。容姿はイプシロンの色違いで、赤くカラーリングされている。
さらに羽が付いていて、長時間飛行が可能であることから遠距離タイプではないか。

「何かワクワクさせてくれるじゃない、楽しみになってきたー!」
「ハル…お前、そんなこと言ってる暇があったら…」
「いいじゃない、見るより戦うのが楽しいでしょ?」
「まぁ、そうなんだけどさぁ…あいつらのLBXバトル、じっくり観戦させてもらうか」

ハル・健太・直太・リンと一緒にLBXバトルを観戦して、どちらが勝つのか気になった。
いよいよ、LBXバトルが始まろうとしている。果たして、勝者はどちらに女神が微笑むのか?




【バトルスタート!】

キョウヘイたちとシントたちはお互いにCCMを操作しながら、カカカッと打ち込んでいく。
ブライトは右手に双刄クリムゾンエッジという槍を持ちながら、プロキオンに突っかかっていく。
プロキオンは左手でプロキオンバックラーという盾を持ちながら、必死でガードして対応する。
そして、右手でプロキオンソードを持って反応しようとしていた…一方、フェアリールージュはレヴィアタンを相手に戦いながら踏ん張っていた。

「くっ…」
「さぁ、僕のLBXの力を見せ付けてやるよ…お姉さん?」
「フッ…よく言ってくれるわね、こっちも本気を出すよ!」

カカカッと打ち込みながら、メイはフェアリールージュを操作していく。
同時にテツヤもレヴィアタンを操作しながら、CCMを打って対応する。

「僕の力を甘く見ないでよ?」

テツヤの言葉に秘められているオーラを感じ取ったのか、メイは少し怯んだ。
その隙を突いて、レヴィアタンはフェアリールージュに襲い掛かる。テツヤはメイに向かって、必殺ファンクションを発動させた。

「必殺ファンクション!」

テツヤが言い放ったのと同時に必殺ファンクションが発動された。
いきなり、必殺ファンクションを繰り出すとは想像していなかった。

【エナジー・スピアー】

レヴィアランスにエネルギーを溜め、一気に投げつける。
ただし、レヴィアランスが細身の為、空気の抵抗が少ないので、威力は高くなる。

「なっ…!?」

レヴィアタンが放った必殺ファンクションにより、フェアリールージュはブレイクオーバーした。
メイがブレイクオーバーした瞬間、キョウヘイとヒュウは目を丸くしている。