二次創作小説(紙ほか)

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.68 )
日時: 2012/12/16 14:43
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第19章 立向居チームVS信助チームのサッカーバトル(前編)・・・青峰兄弟&黄瀬、登場!

(ストーリーモード:立向居)

俺はチームのメンバー3人と円陣を組んだ。

「信助に負けないようにしなきゃな! 俺たちも本気で行くぞ!!」

キャプテンらしく、思いっきり叫んだ。

「「「おおっ!」」」

青峰太陽・大輝の兄弟、黄瀬涼太が思いっきり叫ぶ。3人とも気合が入っているみたいだ。
そこで俺はGK、青峰兄弟にはFWを務めることになった。黄瀬はオールラウンダーということで、MF・DFの両方を任せることにした。

「俺はGKをやるから、太陽と大輝はFWをやれ。黄瀬はMF・DFをやってくれるか」
「えー何で俺が2つもやらなきゃいけないんスかー?」

黄瀬は文句を言いつつも、コクリと素直に頷いた。
大輝が黄瀬の頭を殴って、文句を言い放つ。

「黄瀬、勇気が言ってくれたんだからよ。そう言うなっての!」
「何するんスか、青峰っち! 殴るなんて止めろよー」
「うるせぇ、ゴタゴタ言ってねーでサッカーバトルやろうぜ」
「あっ、ちょっと・・・・・・」

黄瀬が大輝の後を追いかけ、位置に着いた。
ゴールのところに居た俺と青峰太陽は顔を見合わせながらも思わず苦笑した。

「まあ、しょうがねーか。大輝は元チームメイトだった黄瀬とやれるのが楽しみで仕方なかったんじゃねーの?」

確かに大輝と黄瀬は中学時代、バスケ部で一緒だったらしい。
それで、俺も2人を誘ってやるのも良いかなって思っていたのだ。

「まあ、仕方ないかもしれないな。とりあえず、サッカーバトルやろうか」
「そうだな、位置についてやらねーとな」
「ああ! 気合を入れて頑張らないとな!」

俺はパンッと両手で頬を叩いて、気合を入れた。
キックオフの時間が迫ってきて、これから試合が始まろうとしている。



【西園 信助チーム】    【立向居 勇気チーム】

GK:西園 信助      GK:立向居 勇気
DF:狩屋 マサキ     DF(MF):黄瀬 涼太
MF:雨宮 太陽      FW:青峰 太陽
FW:松風 天馬      FW:青峰 大輝


両チームはそれぞれの位置に着いた。先攻は立向居勇気チーム。
ボールを持つのは、黄瀬と青峰太陽の2人。

「さて、そろそろ本気を出しますか」
「そうだな、黄瀬。俺たちの力を見せ付けてやろうぜ!」

同時にキックオフ開始の合図が鳴った。黄瀬の左足からボールが太陽に渡されたのと同時に開始された。

「じゃあ、こっちからいくぞ!」

太陽が走りこみながら、ボールを蹴っていく。その反対に天馬が走る。
その守備攻撃を見切ったのか、太陽はジャンプして、ボールをキープした。

「はあっ!」

同時に両足でボールを挟みながら、天馬のスライティングタックルをかわした。
呆然と見つめる天馬は太陽のテクニックを見て驚きを隠せなかった。

(この人、凄いテクニックを持っている・・・・・・)

一方、ボールを持っていた太陽から黄瀬にパスして攻撃を続けていた。
黄瀬はボールを蹴りながら、走りこんでいく。その様子を見て、狩屋が立ちはだかった。

「そうは行くか!」
「フッ・・・・・・それはどうかな?」

黄瀬の笑みを見て驚き、呆然として見つめる狩屋。
その隙を見逃さなかったかのようにして、黄瀬は得意の足による見事なテクニックで翻弄させる。
その卓越したテクニックを見て、高校生とは思えない能力を発揮しているかのようで見とれてしまいそうになった。

「俺のテクニックに見とれちゃいけないよー」
「あっ・・・・・・!」

不意を突かれた狩屋は背後に黄瀬が走り去るのを見逃してしまう。
黄瀬はゴール前まで近づいてきた青峰太陽にボールを蹴って、センタリングしてパスする。

「それっ、任せたぜ・・・・・・太陽っち!」
「よし、ナイスパス!」

左足でボールを受け取り、目の前まで迫ってきたゴールに向かって走り出す。
その前まで追いかけてきた少年・雨宮太陽が立ちふさがる。

「そうはさせない!」
「おっと、雨宮くんだっけ? 俺のテクニックを見抜けるかな?」
「フフッ・・・・・・それはどうかな?」

自信満々に言う青峰太陽を見て、雨宮太陽は冷静に汲み取った。
2人の太陽によるサッカーテクニック対決が始まろうとしていたのだ。
GKとして見ていたが、太陽の運動神経は類まれなるものではない。
なぜなら、太陽は状況によって異なる能力を発揮することができる。

「それはどうかな?」
「勇気さん、どういうことっスか?」
「黄瀬、おまえはまだ気づいてないだろうけど・・・・・・太陽は運動神経が良いだけじゃない。なぜなら----------」

俺が呟いたのと同時に状況が一変に変わる。
青峰太陽VS雨宮太陽のサッカーバトルはどうなるのかも見逃せない。
2人の対決はなかなか見られないものだからこそ分かる、真剣勝負だと言えるのだ。

「何か面白くなりそうっスね」
「ああ。黄瀬、太陽の背後に回れ」
「えっ、何でっスか?」
「あいつのサポートをできるだけやれ」
「やれだというなら、俺は何でもやります」

黄瀬は笑いながら、太陽の元へ駆け寄っていく。
彼の背中を見守りながら、俺はGKとしてゴールを守ることを誓った。

(あとは任せたぞ、太陽・・・・・・)

太陽の運動能力にかけるしかなかったのだ。
運動神経抜群の2人に任せるしかないし、俺たちは何としても勝たないといけない。



一方、青峰太陽VS雨宮太陽のサッカーバトルはポールをキープできるか否やにかかっていた。

「くっ・・・・・・」

青峰太陽は顔をしかめながら、両足を駆使しつつも上手くキープしようとする。
それでも諦めずに食いしばる雨宮太陽は果敢に奪い取ろうとする姿勢を見せていた。

「そうはいくか!」

たぁぁぁぁ------------------っと叫びながら、右足を駆使して果敢にスライティングタックルを仕掛ける。
咄嗟に気づいた青峰太陽は右足で空中へ向かって、思いっきり蹴った。

「それっ!」

同時に青峰太陽は思いっきりジャンプして、ヘディングでボールをぶつけてパスした。
その先には、黄瀬涼太が待ち構えていたかのように受け取った。

「太陽っち、ナイスパス!」

右足で受け取ったかと思えば、ゴール前で待機しながら駆け寄る青峰大輝。
その様子を見かねたのと同時にセンタリングして、ボールを渡す。

「青峰っち、任せたっスよ!」
「おう、サンキューな、黄瀬!」

果敢にゴールへ向かって走り出す大輝。
その様子を見ていた信助が両手でパンと叩いてから、思いっきり叫んだ。

「来い!」

信助の声を聞いて納得した大輝は左足を振り上げて蹴った。
同時にボールは強烈にまっすぐゴールへと向かっていく。

「いっけえええええ------------------------!」

信助はすぐに何かを発動した。

「うおおおおおおおおおおおっ!」

背中から現れた化身---------------それは護星神タイタニアスだった。
『絶対に守る!』という思いが具現化したものであり、超巨大な腕を持つ化身である。
全身に底知れぬパワーが漲ってくる。その様子を見た大輝は目を丸くして驚く。

「なんだ、あれは!?」

彼の化身を見るのは初めてだったりする。その時、信助は化身必殺技を発動した。

【マジン・ザ・ハンド】

武闘家のように構えて、パワーを溜める。同時に振りかぶって、豪快に張り手を繰り出した。
片腕のみで防ぐパワーはまさに、魔神のごとく!

「マジで受け止めやがった・・・・・・」

青峰大輝と太陽は顔を見合わせながら、目を丸くしていた。
信助は右手でボールを持って、ニヤリと笑った。

「大輝、ここからが本当の勝負だよ!」
「へっ、よく言ってくれるぜ。だったら、こっちも果敢に仕掛けるからな!」
「ああ、そのつもりで思いっきりかかってこい!」

大輝と信助はお互いに健闘を誓いながら笑いあった。
その様子を見ていた青峰太陽も満足そうに頷く。

「ああ、俺たちも負けないようにして頑張るからな!」
「うん、太陽もね! さぁ、行くぞ!!」

信助はボールを放って、右足を振り上げて蹴った。
そのボールは松風天馬のところに届き、それを受け取る。

「信助、ナイスパス!」

狩屋とパスしながら走り出す天馬。
天馬の様子を見ながら、ゴールを守りつつも構える。

(天馬、かかってこいよ!)

その思いを胸に入れ、プレーに集中するべく守りきろうと決意する。
前半は攻防による死闘が続いたが、45分になって終了した。