二次創作小説(紙ほか)
- Re: 「ワンピ×黒バス」-強者達の楽園 ( No.10 )
- 日時: 2013/01/20 18:27
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
Episode-6 『集うキセキ』
赤、黄、緑、青、紫。
カラフルな頭の男達がサニー号の甲板に集められていた。
「よくわかんねぇけど、昨日といい今日といい、めちゃくちゃ人が落ちてくるな」
ゴドリックは珍しく下ろしている髪をいじりながら言った。
彼…いや、彼女もまた赤髪だったが、違う赤髪がいる。
「どういうことなんだ?」
その違う赤髪の持ち主、洛山高校現主将の赤司征十郎は疑問を持ちかけた。
「練習中玲央の3ポイントシュートが入ったとたんに記憶が飛んで、気が付いたらここにいた」
「あぁ、それはね……」
ゴドリックでは対応しきれないと判断し、代わりにナミがわけを話した。
主に"錯海"についてだ。
別々の世界が交わる海域が"偉大なる航路"の4ヶ所にあり、ちょうどここはその海域だということ。
"錯海"は希に空から人が落ちてくる事例があること。
落ちてきた人間が元の世界に戻った記録がないこと。
誠凛もつい昨日サニー号に落ちてきたばかりであること。
「まともな話とは思えんな」
ずれていたメガネをなおして、おは朝信者緑間真太郎がぼやいた。
「私だって信じてないわよ。でも、"錯海"の話が事実じゃないとしたらなんだってあなた達が落ちてくるの?」
「っ………」
返す言葉がない緑間。
こういう時、ナミは誰よりも口が達者だ。
それは彼女が8年間盗みをはたらいて得たもので、話し合いに置いて絶大な武器となる。
「とにかく、次の島に着くまで大人しくしてて。逃げるんじゃないわよ。ていっても、周りは360°海。海王類の巣よ。逃げられるわけ無いけどね」
ナミは下をちらつかせ、小悪魔の笑みを魅せた。
「青峰、ナミさんとロビンちゃんの胸に触ってみろ。オロすぞ」
「あぁ?」
サンジの警告にガングロエロスケもとい、青峰大輝は眉根を寄せる。
巨乳好きであることを公言している青峰には、牽制が必要だ。
「ナミとロビンの胸触ろうと思わねぇよ。ナミに殴られて終わり。ロビンに背骨曲げられて終わりだろ」
もっともだ。
「か弱い」というにはほど遠い一味の女達は、自分の体は自分で磨き、自分で守る。
青峰がセクハラを試みようがそれは無駄骨だ。
ゴドリックに至っては色気の種類が違うため、完全にセーフだ。
「サンジ、大丈夫だ。うちの女達を信じろ」
ウソップがサンジの肩にポンッと手を置いてぐっと親指を立てた。
何を信じるのか全く分からないが、妙な説得力にサンジは折れた。
「あの、ちょっといいっスか?」
「何だ?」
キセキの綺麗系男子、黄瀬涼太が声を上げた。
「ナミとか、ウソップとか、サンジとか呼び合ってるッスけど、もしかして"麦わらの一味"ッスか?」
「もしかしなくてもそうだぞ」
ゴドリックが言うと、黄瀬はショックのあまり後ろに倒れ込んだ。
そんな彼を青峰がすっと抱き留める。
『キセキの世代、サニーに集う』
その日のナミの航海日誌には、ゴドリックが一行書き足してあった。